安全にご使用いただくために

1.タイヤ、チューブ等の選定

  • 自動車製作者が指定した標準タイヤまたはオプションタイヤの使用を基本とし、その他のタイヤを選定される時は、タイヤ販売店等にご相談ください。
  • 積雪または凍結路では、冬用タイヤを全車輪に装着してください。夏用タイヤは、積雪または凍結路において、冬用タイヤに比べて制動距離が長くなります。また、冬用タイヤは全車輪に装着しないと挙動が安定しません。 なお、冬期が過ぎたら一般路(乾燥路・湿潤路)走行に適した夏用タイヤに交換することを推奨します。
  • 全車輪とも、同一のサイズ、種類、構造、タイプ※のタイヤを使用してください。但し、自動車製作者またはタイヤ製作者による個別の指示がある場合は、その指示に従ってください。※タイプとは、夏用タイヤ、冬用タイヤ等をいう。
  • 警告 サイズ、種類、構造、タイプの異なるタイヤを同一車軸に使用すると、タイヤ性能が異なるため、事故につながる恐れがありますので混用しないでください。(応急用タイヤは除きます。)
  • 警告 リ・グルーブ、穴あけ等の加工をしたタイヤは、損傷し、事故につながる恐れがありますので、使用しないでください。但し、「REGROOVABLE」表示のあるタイヤで、規定された方法で加工されたものは除く。
  • チューブ、フラップは、タイヤサイズと同一サイズ表示のあるもので、バルブは車両及びホイールに適合するものを使用してください。
  • 新品のチューブタイプのタイヤには、新品のチューブ、フラップを使用してください。
  • 新品のチューブレスタイヤを装着するときは、新品のチューブレス用バルブの使用を推奨します。
  • ホイールの選定はタイヤ販売店等に相談しタイヤサイズ及び車両に適合したホイールを使用してください。

2.適正使用と日常点検

  • 警告 タイヤの空気圧は、走行前の冷えている時に、エアゲージにより定期的(最低1ヶ月に1度)に点検し、自動車製作者またはタイヤ製作者の指定空気圧を下回ることがないように調整してください。 自動車製作者の指定空気圧は、車両の取扱い説明書、ドア付近等に表示されています。 不明の場合はタイヤ販売店等にご相談ください。特に偏平タイヤの空気圧不足は、見た目にわかりづらい為、必ずエアゲージによる点検をしてください。
  • タイヤに亀裂がないか、または釘、金属片、ガラス等が刺さっていたり、溝に石その他異物を噛み込んでいないか確認してください。 異物を発見した時は、タイヤ販売店等にご相談の上、取り除いてください。
  • 危険 コードに達している外傷・ゴム割れのあるタイヤは使用しないでください。タイヤが損傷し、事故に繋がるおそれがあります。修理可能か否かについては、タイヤ販売店等にご相談ください。
  • 警告 タイヤの溝深さの使用限度は、残り溝1.6mmです。それ以前に新品タイヤと交換してください。
  • 高速道路を走行する場合、小型トラック用タイヤの溝深さは2.4mm以上であることを確認してください。
  • ホイールナットの緩み、脱落や、ホイールボルトの折損(伸び、やせ含む)、変形、著しい錆び等の異常が無い事を確認してください。
  • タイヤは自動車の安全にとって重要な役割を担っています。一方、タイヤは様々な材料からできたゴム製品であり、ゴムの特性が経時変化するのに伴い、タイヤの特性も変化します。その特性の変化はそれぞれ環境条件・保管条件及び使用方法(荷重、速度、空気圧)などに左右されますので、点検が必要です。従って、お客様による日常点検に加え、使用開始後5年以上経過したタイヤについては、継続使用に適しているかどうか、すみやかにタイヤ販売店等での点検を受けられることをお奨め致します。また同時にスペアタイヤについても点検を受けられることをお奨め致します。また、外観上使用可能のように見えたとしても(溝深さが法律に規定されている値まですり減っていない場合も)製造後10年(注)経過したタイヤ(含むスペアタイヤ)は新しいタイヤに交換されることをお奨め致します。なお、車両メーカーがその車の特性からタイヤの点検や交換時期をオーナーズマニュアル等に記載している場合もありますので、その記載内容についてもご確認ください。
    《注:ここに記載した10年という年数は、あくまで目安であって、そのタイヤの実際の使用期限(すなわち、継続使用に適していないこと、または安全上の問題があるかもしれないことを示す時期)を示すものではありません。従って、環境条件・保管条件及び使用方法によって、この年数を経過したタイヤであっても、継続使用に適している場合もあれば、この年数を経過していないタイヤであっても継続使用に適していない場合もあります。10年を経過していないタイヤであっても、上記の環境条件等によっては交換する必要がある場合があることにご注意ください。また、この10年という年数及びタイヤ販売店等による点検のお奨め時期である使用開始後5年という年数は、いずれも横浜ゴム(株)・ヨコハマタイヤの販売会社・タイヤ販売店による品質保証期間・期限を示すものではありません》
    注)上記は乗用車用タイヤ、小形トラック用タイヤ、トラック及びバス用タイヤに適用。
  • 警告 積雪及び凍結路走行の場合は、冬用タイヤの残り溝が新品時の50%以上あることを確認してください。接地部にプラットホームが設けられているタイヤの場合は、これが露出しているか否かで判断してください。溝深さが50%未満のタイヤは、冬用タイヤとしては使用しないでください。
  • 警告 タイヤが損傷し、事故に繋がるおそれがあるので、車両に指定された積載量を超えた積載、定員を超えた乗車はしないでください。
  • 複輪タイヤの場合は、外径差が次表の許容範囲内であることを確認して下さい。
    タイヤ断面幅の呼び 外径差(mm)
    ラジアルタイヤ バイアスタイヤ
    8.25(相当サイズ)以下 6以内 8以内
    (注)8.25(相当サイズ)以下とはメトリック表示では245以下とする。
  • スペアタイヤの空気圧は、定期的(最低1ヶ月に1度)に点検し、自動車製作者が指定した値に調整してお使いください。
  • タイヤの位置交換は、車両の使用条件に合わせて、スペアタイヤも含め適正な方法で定期的に行ってください。(但し、Tタイプ応急用タイヤは除く。)
  • タイヤサイド部に回転方向または取付け方法等の指定があるタイヤは、その指定の通りに正しく装着してください。
  • 安全走行を確保するためタイヤ点検時に合わせて、リムバルブも劣化・亀裂が無いことを点検してください。リムバルブに劣化・亀裂がある場合はタイヤ販売店等にご相談ください。また、バルブキャップがついているかどうかも確認してください。
  • ホイールには、亀裂、変形等の損傷や著しい腐食がないことを確認してください。
  • 瞬間パンク修理剤またはタイヤつや出し剤等で、タイヤに劣化等有害な影響を及ぼすものは使用しないでください。
  • 応急用タイヤ、パンク応急修理用具で修理したタイヤ及びランフラットタイヤのパンク時の使用に関しては、自動車製作者の指定に従ってください。
  • シリコンやワックス分が含まれているタイヤ美化剤やリム組み潤滑剤を塗布する場合は、トレッド表面(接地部)に付着しないように注意してください。もし付着した場合は注意して走行してください(目安として乾燥路で10km前後)。
  • タイヤの摩耗は、駆動輪と操舵輪等装着位置によって受ける力が異なるため、均一にはなりません。異常振動・騒音の防止およびタイヤ寿命を延ばすため、位置交換(ローテーション)を適宣実施ください。

3.運転時の遵守事項

  • 警告 タイヤを傷つける恐れがありますので、道路の縁石等にタイヤの側面を接触させたり、道路上の凹みや突起物乗り越しなどは避けてください。
  • 警告 急発進、急加速、急旋回及び急制動は危険ですので避けてください。特に、湿潤路、積雪路および凍結路は滑りやすく、事故につながる恐れがあるため、急カーブでは減速するなど、道路状況に応じた適切な運転をしてください。
  • 走行中は、常に走行速度に応じた車間距離を確保してください。特に湿潤路、積雪路および凍結路走行時は充分な車間距離を確保してください。
  • 警告 走行中に車両が操縦不安定になったり、異常な音および振動を感じたときは、すみやかに安全な場所に停車して、車両およびタイヤを点検してください。タイヤに変形等異常がないか確認してください。また、外観上、異常がなくても、できる限り低速で移動し、タイヤ販売店等へ点検を依頼してください。
  • タイヤのタイプやサイズを変更した場合は、タイヤの運動特性が変化するので、慣れるまでは走行速度等に注意して運転してください。
  • 高速道路を連続走行する場合は、2時間に1回休止し、タイヤを点検してください。
  • タイヤの制動性能は、車両の走行速度、路面状況、残り溝深さおよびタイプ(夏用タイヤ、冬用タイヤ等)により異なります。 冬用タイヤは積雪路および凍結路面性能を重視しています。 特に乾燥路および湿潤路で使用する場合は、実際の交通(速度)規制に従い、走行速度に注意し、急発進、急制動、急旋回を避け、安全運転に心がけてください。
  • 新品タイヤ装着時にはタイヤがなれるまで、80km/h以下の速度で最低100km以上の走行距離のならし走行を行ってください。
  • 走行時および走行後は熱によって空気圧が高くなりますが、決して抜かないでください。
  • 自動車製作者の指定空気圧は車両の取り扱い説明書、ドア付近等に表示されています。不明の場合はタイヤ販売店等にご相談ください。
  • タイヤの性能を十分に発揮する為には、適正空気圧で使用することが大切です。不適正な空気圧で使用しますと、操縦安定性の低下やタイヤ損傷の原因となります。

4.タイヤチェーン使用時の注意事項

  • タイヤチェーンは、タイヤサイズに適合するサイズのものを駆動輪または、自動車製作者が指定する位置のタイヤに装着してください。
  • タイヤにチェーンを装着して積雪又は凍結していない道路を走行すると、タイヤ、タイヤチェーンおよび車両を損傷したり、スリップする恐れがありますので、避けてください。
  • タイヤチェーンを装着した場合は、次表の速度で走行して下さい。
    道  路 走行速度(km/h)
    金属製 非金属製
    積雪路および凍結 30以下 50以下

5.リム組み時の注意事項

  • 警告 エアコンプレッサーの調節弁は、タイヤ破裂の危険があるので、タイヤの使用空気圧に応じ、次表により正しく調整して下さい。
    • エアコンプレッサー調節弁の最高調整空気圧
    タイヤの使用空気圧区分
    〈kPa(kgf/cm2)〉
    調節弁の最高調整空気圧
    〈kPa(kgf/cm2)〉
    400(4.0) 500(5.0)
    400(4.0)超~600(6.0)まで 700(7.0)
    600(6.0)超~900(9.0)まで 1,000(10.0)
    900(9.0)超~1,200(12.0)まで 1,300(13.0)
  • 危険 破裂の危険を避けるため、タイヤを安全囲いの中に入れる等、安全措置を講じた上、空気を充填してください。
  • 危険 空気充填時または充填後タイヤサイドウォール部からの異音が聞こえたら、ただちに作業を中止し、避難してください。パンク修理したタイヤに空気を充填する際は、ヘルメット及び保護メガネ又はゴーグル等を着用し、頭部及び眼部を保護する措置を講じることを強く推奨します。
  • 警告 自動車用タイヤの組み立て時のビードシーティング圧は、300kPa(3.0kgf/cm2 )とし、これを超える圧は注入しないでください。 ビードシーティングとは、タイヤ組み立て時に、タイヤの両側のビードがリムのビードシート部に周上均等にのった状態(ハンプ付リムは、ビードがハンプを越えた状態)をいいます。 Tタイプ・折りたたみ式応急用タイヤ、ランフラットタイヤ、その他製造業者の指定がある場合は、それに従ってください。
  • ビードシーティング圧以内の空気を注入し、タイヤの両側のビードがリムのシート部に周上均等にのっていることを確認した後、使用空気圧に充填または調整してください。(均等にのっていない場合は一旦空気を抜き、タイヤをリムから外してタイヤ、リム等に異常が無い事を確認し、ビード及びリムに潤滑剤を再度塗布する)
  • 警告 空気を充填後、バルブキャップを取り付ける前に、バルブコアからの空気漏れ、リム部やバルブまわりからの空気漏れがないことを確認した後、必ずバルブキャップを装着し、しっかり締め付けてください。
  • タイヤ内の異物や水分によりタイヤの機能を損なう場合があります。リム組前にタイヤ内を点検し、異物や水分を取り除いてください。空気充填時の異常に対応するため、三方弁など強制排気装置の設置を推奨します。
  • コンプレッサー内の水分もタイヤ内に入る場合がありますので定期的にドレイン抜きをしてください。
  • 異常振動・偏摩耗を防止するために、ホイールバランスは必ず調整ください。
  • タイヤサイド部に回転方向または取付方法等の指定があるタイヤは、その指定の通りに正しく装着してください。
  • 車体からタイヤ・ホイールがはみ出さないようにしてください。オーバーフェンダーになるような装着、およびフェンダー加工、車両の改造等による装着は、法令で禁止されています。絶対に避けてください。

6.タイヤ等の保管

  • タイヤ、チューブは、直射日光、雨及び水、油類、ストーブ類の熱源及び電気火花の出る装置に近い場所等を避けて保管してください。
  • ホイールセットでの保管の場合は、接地部の変形を抑えるため、なるべく横積みし保管することをお奨めします。また、空気圧を使用時の1/2程度に落とし、ホイールバルブにはバルブキャップを取り付けて保管してください。タイヤ単体での横積みはサイド部分に負担がかかるため、縦に保管することをお奨めします。
  • タイヤ単体での保管の場合、特に内面に水や異物が入らないように保管ください。
  • 長期間、取り外し保管しますと、タイヤ内部の薬品がにじみ出て床を汚す恐れがあります。もし床面に保管する場合は、段ボール等厚い敷物をご使用ください。

7.その他のご注意

  • 使用済みタイヤは専門業者に依頼するなど必ず適切な方法で処分してください。なお、使用済みのタイヤを処理するのには費用がかかります。
  • タイヤには製造番号が刻印されています。2000年以降の製造番号では、下4桁(例1224)の数字で製造年週を示しています。最初の数字12は週(12週目)を、最後の数字24は年(2024年)を示します。1999年以前の製造番号では、下3桁(例159)の数字で製造年週を示しています。最初の数字15は週(15週目)を、最後の数字9は年(1999年)を示します。
  • タイヤサイズによって掲載のタイヤ写真とパターン、サイドデザインが若干異なる場合があります。
  • 当カタログに記載されている商品コード、構造、仕様等は予告なく変更する場合がありますので、タイヤ販売店に適宜お問い合わせの上、ご確認ください。
  • 弊社カタログ、ウェブサイト掲載タイヤおよび新車装着タイヤならびに弊社にて輸入された製品以外の製品の設計・製造・指示警告に関する苦情や補償の請求については弊社では対処しかねます。
  • カタログ記載内容は、2024年7月現在のものです。
  • その他ご不明な点がございましたら、販売店にご確認ください。

警告

サーキット走行につきましても、タイヤサイズ、空気圧が適正でないとタイヤが損傷する恐れがありますので、自動車製作者のタイヤサイズを使用し、走行前に自動車製作者指定の空気圧に調整してください。

★印は販売店様にもご確認いただきたい項目となります。

ランフラットタイヤ「Z・P・S」のお取扱いについて

ランフラットタイヤ「Z・P・S」はゼロプレッシャーの状態で、所定の速度で所定の距離を走行できます。ただし、これはゼロプレッシャーにおける走行性能を保証するものではありません。ゼロプレッシャー時は、空気圧が正常な場合に比べ性能が低下していますので、急発進や急旋回、急制動などは避け安全な運転を行うようにしてください。
ランフラットタイヤの装着は、ランフラットタイヤが標準装着されている車両のみ可能です。他の車両には装着できません。ランフラットタイヤが標準装着されていない車両にランフラットタイヤをつけて走行すると、サスペンションやホイールの故障の原因となる可能性があります。
ランフラットタイヤは空気が抜けた状態である程度距離を走れますが、構造上タイヤ内部を破壊しながら走行するため、パンク修理はできません。パンクした場合、外観が正常に見える場合でも新品に交換してください。
ランフラットタイヤはパンクしても気がつきにくいため、空気圧警報装置との併用が必須です。
ランフラットタイヤの装着については注意点があります。詳しくはお求めの販売店にご相談ください。

※ADVAN Sport V105 Z・P・S(V105S)、ADVAN dB V552 Z・P・S(V552)およびADVAN Sport Z・P・S(V103S)は最大80km/hの速度で最大80km走行可能です。

性能維持と安全にご使用いただくために、月に一度はタイヤ点検を。

  • このカタログに掲載されているサイズの寸法(外径・幅)は 、JATMA、ETRTO、TRA規格の設計寸法値になります。
  • このカタログの P15~22に掲載されているタイヤの適用リム幅の範囲でリムを選択してください。また、装着、選択の際は販売店とよくご相談ください。
  • タイヤのサイズによって掲 載されているタイヤの写真とパターンが若干異なる場合があります 。
  • 仕様は予告なく変更する場合があります。
  • 廃タイヤを処理するのには費用がかかっております。
  • タイヤの製品等に関するお問い合わせは一般社団法人日本自動車タイヤ協会でも承っております。