アニュアルレポート2019

CSRハイライト

天然ゴムの持続可能性実現を目指して

横浜ゴムはゴム製品の主要原料である天然ゴムの持続可能性の実現に向け、タイヤ・ゴムメーカーとしての社会的責任を認識し、様々な取り組みを行っています。
世界的なプロジェクトに参画
天然ゴム、合成ゴムの生産国と消費国の政府で構成される国際ゴム研究会が提唱する天然ゴムを持続可能な資源とするためのイニシアティブ(SNR-i)に参画しています。また、持続可能な発展のための世界経済人会議のタイヤ産業プロジェクト(WBCSD TIP)が主導して立ち上げた持続可能な天然ゴムの ためのプラットフォーム(GPSNR)に創設メンバーとして参加しており、業界の基準作りを目指しています。
調達方針を策定しサプライチェーンマネジメントを強化
天然ゴムが持続的に生産されるためには、サプライチェーン全体での協力体制の強化が不可欠です。当社は2016年から隔年で天然ゴムの取引先を対象とした交流会を開催してきましたが、2018年10月には「持続可能な天然ゴムの調達方針」を策定し、当社の天然ゴムの調達についての考え方、取り組みおよびサプライヤー様とともに取り組むべき項目を明確に表明しました。サプライチェーン全体でこの方針を共有し、さらに高度で高質な活動を推進していきます。

調達方針を策定しサプライチェーンマネジメントを強化

天然ゴム農家が安心して働けるための支援を実施
タイの天然ゴム加工会社であるY.T.Rubber Co., Ltd.(YTRC)では天然ゴム農家へ農園内に様々な農作物や樹木を混植するアグロフォレストリー農法の導入を支援しています。天然ゴム以外の作物が収穫できるため収入が安定するほか、農園内の生物多様性が向上するメリットがあります。参加農園数は年々増加しており、2020年までに約180ヘクタールに拡大させる計画です。
天然ゴムの持続的生産に貢献する技術開発を推進
主要生産地であるタイのマヒドン大学およびプリンス・オブ・ソンクラー大学と天然ゴムに関する共同研究を行っています。マヒドン大学との研究では天然ゴムの生合成を促進するタンパク質や阻害するタンパク質の特定に成功しました。ソンクラー大学とは基礎研究を行っており、天然ゴムは組成から物性まで非常に安定した材料であることが分かってきています。さらなる研究を進め、天然ゴムの持続的生産に貢献する革新的な技術開発を目指します。

YTRCでの取り組み

天然ゴムの加工には大量の水が必要であり、これらは河川や地下水、生物多様性などに影響を及ぼす可能性があるため配慮が必要です。YTRCでは操業当初から工場内で使用した水を敷地外に出さないという協定を地域と結び、工場内で使用した水を循環して使う循環浄化システムを導入しています。

YOKOHAMAまごころ基金の活動

「YOKOHAMAまごころ基金」は2016年に設立し、希望する従業員の給与を天引きして積み立て、集まった資金を環境保全や人権擁護などに取り組む団体への資金援助や重大な災害への義援金として拠出しています。2018年も環境保全や子どもたちの支援に取り組む団体や国内外災害被災地に寄付しました。横浜ゴムは同基金の支援額と同額をマッチングギフトとして寄付しています。

YOKOHAMAまごころ基金の活動

2018年1月~2018年12月までの寄付実績
  • 寄付総額

    約440万円(横浜ゴムのマッチングギフトを除く)

  • 団体支援

    6件

  • 義援金

    4件

2018年の災害義援金(横浜ゴムのマッチングギフトを含む)

  • 台湾花蓮地震(2018年2月発生)
    100万円相当(現地通貨)
  • 平成30年7月豪雨(西日本豪雨)(2018年6~7月発生)
    1150万円
  • 平成30年大阪府北部地震(2018年6月発生)
    100万円
  • 平成30年北海道胆振東部地震(2018年9月発生)
    100万円

3つのESG投資指数に選定

当社はFTSE4Good Index、FTSE Blossom Japan IndexおよびMSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数2018に選定されています。FTSE4Good IndexはESG投資を行う投資家の判断基準として世界的に活用されており、当社は2005年より14年連続で選定されています。FTSE Blossom Japan IndexとMSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数は、2017年から年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が選定した3つのESG投資指数のうちの2つに選ばれています。
FTSE4Good
FTSE Blossom Japan
MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数
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