横浜ゴム（株）のタイヤモールド（金型）生産会社であるヨコハマモールド（株）（以下、YMC）は、ASEANでのサプライチェーン強化を目的にタイのグループ会社であるYokohama Mold （Thailand） Co., Ltd.（ヨコハマモールド・タイランド＝YMTC）の生産能力を増強します。2021年1月に着工しており、同年末に完了する予定です。

YMTCは2018年にタイのラヨーン県に設立。横浜ゴムの日本、タイ、フィリピン、インドなどのタイヤ生産拠点に乗用車用およびライトトラック用タイヤモールドを供給しています。今後、タイヤモールドの供給は日本のYMCと中国のパートナー企業の２拠点からに加えて、今回生産能力を増強するYMTCをより活用することでアジア3拠点体制を確立し、ASEANにおけるより安定的な供給を実現します。

横浜ゴムは中国、台湾、フィリピン、タイ、ベトナム、インドネシア、インドなどにタイヤおよびMB（マルチプル・ビジネス）の生産販売拠点を多く有し、アジア地域における事業強化を進めてきました。今後も生産能力の増強やサプライチェーンの強化などを通じてASEAN諸国との相互発展に貢献していきます。

なお、本増強は独立行政法人日本貿易振興機構（ジェトロ）の「海外サプライチェーン多元化等支援事業第三回公募（設備導入補助型）」に採択されました。同事業は特にアジア地域における生産の多元化などによってサプライチェーンを強靭化し、日本とASEANの経済産業協力関係を強化することを目的としています。

YMCは2009年に茨城県小美玉市に設立し乗用車用、ライトトラック用、トラック・バス用などの各種タイヤモールドを横浜ゴムグループ各社に供給しています。