ニュースリリース

横浜ゴム、耐寒耐衝撃性コンベヤベルトの本格販売を開始

2015年03月11日

  • 工業品関連

横浜ゴム(株)は、世界的な資源開発市場の需要取り込みの拡大を狙い、極寒冷地仕様のコンベヤベルト「ICEGUARD AR(アイスガード・エーアール)」の販売を本格化する。現在、資源開発は採掘が難しい北極圏などの寒冷地へ対象が広げられており、厳しい環境でも使用可能なコンベヤベルトのニーズが高まっている。こうした背景から横浜ゴムは寒冷地仕様のコンベヤベルト開発に取り組んできた。これまでカナダのオイルサンド採掘現場向けなどを対象に開発を進め、その耐寒性、耐衝撃性において高く評価されたため全世界向けに本格販売する。横浜ゴムは世界各地で具体的な商談を進めており、今後はさらに販売強化を図っていく。

オイルサンドは鉱物油分を含んだ砂岩で、加工すると石油が採取できるため石油代替燃料資源として注目を集めている。横浜ゴムのコンベヤベルトが運用されているカナダ・アルバータ州の採掘現場では、冬の気温がマイナス40~50℃まで下がるためゴムの弾性が低下する傾向にある。このため、運搬物がコンベヤベルト上に落下した際の衝撃で亀裂が生じるなど、製品寿命やメンテナンス周期が短くなることが課題となっていた。こうした課題に対応するため、横浜ゴムは独自のポリマーブレンド技術を応用して耐寒性、耐衝撃性を高次元でバランスしたコンベヤベルトの開発に成功した。

横浜ゴムは世界有数のコンベヤベルトメーカー。石炭や鉱石などの資源開発用として、これまで北米、中南米、豪州、中国などの採掘現場向けにコンベヤベルトを数多く納入してきた。これらの採掘現場は山岳・砂漠地帯など過酷な環境になり、こうした現場で長年使用されてきたことで高い信頼性を確立している。現在、横浜ゴムは日本と中国にコンベヤベルト専門工場を保有している。

※写真をクリックすると印刷用高解像度画像がダウンロードできます。

「ICEGUARD AR」

「ICEGUARD AR」