ニュースリリース

新規格「ISO18752」のホースを本格展開

ユーザーにわかりやすく、技術革新やグローバル化を促進

2007年11月07日

  • 工業品関連

横浜ゴム(株)(社長:南雲忠信)は、ホースの新しい国際規格「ISO18752」を適用した商品を11月から本格的に出荷する。「ISO18752」は、横浜ゴムなど日本ゴムホース工業会のメンバーが中心となり作成した液圧用繊維・鋼線補強ゴムホースの新規格。ホースを選ぶ際、使用圧力と口径を基準にするユーザーの視点に立ち、最高使用圧力をベースに構成した。体系も大幅に簡素化し、構造を従来の21タイプから7タイプに、最高使用圧力を66種類から9種類に集約。ユーザーが必要とするホースを容易に選択できる使い勝手の良い規格となっている。従来のISOホース規格は繊維補強、鋼線編組補強などの構造ベース規格になっており、適切なホースを見つけるのが難しかった。

そのほかのメリットとして、「ISO18752」では性能を満たしていれば構造は規定されないため、技術開発の促進が期待される。高張力な補強材料が開発された場合、現在2層で構成されているホースを1層に変更することなどが規格の範囲内で行えるためだ。高温化、高耐久化が必要な時も、規格の構成を変えることなくグレードの追加だけで対応可能になる。

さらに、日本の技術力を武器にグローバル展開も進めやすくなる。海外はドイツのDINや米国のSAEなどホース構造を規定した構造ベース規格が主流だが、性能本位の「ISO18752」の導入により、日本メーカー製のホースは技術的な優位性をアピールしやすくなる。

「ISO18752」は2006年7月に発効。横浜ゴムが中心メンバーとして規格案作りを進めたISO規格は、2002年に発効した空気式防舷材に続き2件目となる。

※写真をクリックすると印刷用高解像度画像がダウンロードできます。

「ISO18752」を打刻した高圧ホース

「ISO18752」を打刻した高圧ホース