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横浜ゴム、タイヤの低燃費性能を高めるインナーライナー技術開発で 2名が文部科学大臣表彰の科学技術賞を受賞

2011年05月09日

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横浜ゴム(株)(社長:南雲忠信)ではタイヤインナーライナー技術の開発において、2名が平成23年度文部科学大臣表彰の科学技術賞(開発部門)を受賞した。同技術はゴムと樹脂のそれぞれの特性を活かして開発した新素材インナーライナーにより、タイヤからの空気漏れを大幅に低減し、車の燃費向上に貢献する。

受賞内容は以下のとおり。

■テーマ:ゴムと樹脂のポリマーアロイを使ったインナーライナーの開発

■受賞者:
原 祐一(はら・ゆういち)
研究本部研究部第2研究グループリーダー

橋村嘉章(はしむら・よしあき)
研究本部研究部第3研究グループリーダー

■技術内容:
インナーライナーは空気漏れを抑制する素材としてタイヤの内部に貼り付けられている。タイヤからは自然と空気が漏れ、空気圧が低下することでころがり抵抗が大きくなり、車の燃費が悪化する。横浜ゴムが開発したインナーライナーは、樹脂の低透過性とゴムの柔軟性を高次元でバランスした新素材で、タイヤの空気漏れを大幅に低減することができる。また、従来品の5分の1の薄さで同等以上に空気漏れを抑制でき、これによりタイヤの軽量化にも貢献する。今回、ころがり抵抗の悪化抑制と軽量化によりタイヤの低燃費性能を高めるだけでなく、使用資源の節約にも貢献する点が高く評価され受賞に至った。このインナーライナーは2009年に「AIRTEX Advanced liner」という名称で発表している。

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2名の受賞者に贈られた表彰状と盾

2名の受賞者に贈られた表彰状と盾

【AIRTEX Advanced linerの使用イメージ】

【AIRTEX Advanced linerの耐空気透過性のイメージ】

文部科学大臣表彰とは

科学技術に関する研究開発や理解の促進に顕著な成果を収めた個人の功績を讃えることにより、科学技術に携わる者の意欲向上を図り、それによって日本の科学技術水準を向上させることを目的としている。中でも開発部門は、日本の社会経済、国民生活の発展向上に寄与し、実際に活用されている画期的な研究開発または発明を行った人を対象に表彰する。