ニュースリリース

3Rに貢献する2つの取り組みが「資源循環技術・システム表彰」会長賞をダブル受賞

2010年10月19日

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横浜ゴム(株)(社長:南雲忠信)の3Rに貢献する2つの取り組みが、(財)クリーン・ジャパン・センター(CJC)※1主催の平成22年度「資源循環技術・システム表彰」において「クリーン・ジャパン・センター会長賞」をダブルで受賞した。受賞した取り組みは「使用済み加硫ブラダー※2の再生利用による産業廃棄物削減」と「2成分形シーリング材用産廃対策容器『e-can』の開発・普及とリサイクルシステムの構築」で本日、科学技術館サイエンスホール(東京都千代田区)で表彰式が行われた。

「資源循環技術・システム表彰」は3R分野で最も歴史のある表彰制度で、経済産業省の支援の下、CJCが実施している。廃棄物の発生抑制(Reduce)・再使用(Reuse)・再利用(Recycle)=3Rに寄与する優れた事業や取り組みを表彰することにより、循環型ビジネスの振興を目的としている。

横浜ゴムは中期経営計画「グランドデザイン100(GD100)」で定めた「トップレベルの環境貢献企業」になるための行動指針に「トップレベルの環境対応生産」を掲げている。この宣言における重要課題のひとつとして廃棄物の削減に取り組んでおり、その一環としてリサイクル技術・商品の開発など資源の有効活用を進めている。今回受賞した取り組み以外にも「世界初のリサイクル可能な熱可塑性可逆ゴム」や「廃タイヤを利用した多孔質弾性舗装材」など様々なリサイクル商品を開発している。今後も引き続き「持続可能な循環型社会の実現」のため3Rの推進に取り組んでいく。

※1:CJCは経済産業省、日本商工会議所、日本経済団体連合会などをはじめとする官民一体の支援の下、1975年にリサイクル推進のナショナルセンターとして設立された公益法人。3Rによって廃棄物、資源問題の解決など持続可能な省資源型社会の形成を推進するための先導的な事業に取り組んでいる。

※2:タイヤを製造するときの加硫プロセスにおいて使用するもので、タイヤを内部から金型に押し付けるために風船のように膨らますゴム製の副資材。

受賞案件の詳細

■受賞テーマ:
使用済み加硫ブラダーの再生利用による産業廃棄物削減

■特長:
使用済み加硫ブラダーをタイヤ製品などの原材料として再利用する再生ゴムのマテリアルリサイクル量産化技術を確立し、2007年に業界で初めて自社内での量産化を開始した。当社が導入した二軸スクリュー押出機によって生産されるリサイクルゴムは、従来技術と比べより高品質なゴム原材料を再生できるため、タイヤ製品などの原材料として使用しても品質が低下しない。2009年度は発生したブラダーゴムの約8割を再利用し、産業廃棄物293トンを削減した。

三重工場の再生処理設備に導入した二軸スクリュー押出機

■受賞テーマ:
2成分形シーリング材用産廃対策容器「e-can」の開発・普及とリサイクルシステムの構築

■特長:
「e-can」は主にビルやマンションなど建物の目地に使用されるシーリング材(防水材)の容器。頑丈でありながら使用後は簡単に解体でき、従来のブリキ缶に比べ、廃棄缶の体積を大幅に減らせる容器として2002年から本格的な販売を開始した。2005年には「e-can」を無償回収し、商品の原材料として再利用するマテリアルリサイクル(沖縄県を除く)を全国で展開。年々、回収率は増加し、2009年度は全出荷数の内、約60%を回収した。回収された「e-can」は破砕・粉砕して再生ペレット化し、プラスチック製パレットや擬木材などの原材料としてリサイクルされている。なお「e-can」は平成20年度の同表彰において奨励賞を受賞している。

e-can荷姿