ニュースリリース

電磁波ノイズ対策商品の新ブランド「EMIS」を展開

2003年04月11日

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横浜ゴム(株)(社長:冨永靖雄)は、電磁波ノイズ対策商品の新ブランド「EMIS(エミス)」を立ち上げ、第一弾として4商品を開発した。携帯電話、パソコンなどの電子機器の普及や無線通信の発達で、電磁波ノイズによる機器の誤作動、情報漏洩などのリスクが高まっており、横浜ゴムはこれら電磁波ノイズ対策の需要が今後大きく伸びると予測している。

●どんな形にも成型可能な「EMIS-MELT」

パソコンや携帯電話内部にはCPUや信号ラインなど多くのノイズ源があり、それらがお互いに干渉しあって画質や音質劣化、誤動作の原因になる。「EMIS-MELT(エミス・メルト)」はこれらの電子機器が発生する電磁波ノイズを抑制する電磁波吸収材。塗布タイプのため、従来のシートタイプに比べ発生源の部位の形にあわせ簡単に成型することができる。

●強力な電磁波からサーバーを守る「EMIS-RACK」

コンピュータは、外部から強い電磁波をあてられると誤動作が起きたりデータが消失する危険性がある。「EMIS-RACK(エミス・ラック)」はコンピュータを収納するサーバーラックに電磁波シールド機能を持たせた商品で、60dB(電磁波の強さを1000分の1に減衰)以上のシールド性能があり、強力な電磁波にも耐えられる。電子政府の重要データを扱うデータセンターなどへの納入を見込む。

●無線LANの情報漏洩を防止する「EMIS-WINDOW」

「EMIS-WINDOW(エミス・ウィ ンドウ)」は無線LANの電磁波漏洩を防ぐ周波数選択性遮蔽材。無線LAN周波数(2.4GHz帯および5.2GHz帯)を遮断し、携帯電話の周波数(800MHz帯)の電磁波は透過するため、携帯電話の使用は可能だ。シートタイプの電磁波吸収材で、粘着フィ ルムがラミネートしてあり、窓などに簡単に貼ることができる。

●防音効果もある電磁波吸収パネル「EMIS-ACOUSTICS」

「EMIS-ACOUSTICS(エミス・アコースティクス)」は高速道路用防音パネルに、無線通信での誤動作を防止する電磁波吸収機能を持たせた商品。路車間通信の使用周波数5.8GHzで20dB(電磁波の強さを10分の1に減衰)の電磁波吸収能力を持ち、1000Hzで80%以上の吸音効果がある。高度道路交通システム(ITS:Intelligent Transport Systems)での利用を見込んでいる。

*「EMIS」とは

EMI(Electromagnetic Interference)とEMS(Electromagnetic Susceptibility)の造語で、EMIは電磁波が他の機器に悪影響を与える「電磁障害」、EMSは外からの電磁波の影響を受けやすい「電磁感受性」を意味する。横浜ゴムはこの両面に対処した「ノイズを出さない」「ノイズの影響を受けない」環境を作る電磁波ノイズ対策商品の開発に取り組んでいる。