ニュースリリース

「PRO FORCE Tough TY787」新発売

耐摩耗性指向のトラック・バス用オールシーズンタイヤ

2002年09月17日

  • タイヤ関連
  • サステナビリティ

横浜ゴム(株)(社長:冨永靖雄)は、トラック・バス用オールシーズンタイヤの新商品「PRO FORCE Tough TY787(プロ・フォース・タフ・ティーワイナナハチナナ)」を10月1日(火)から発売する。発売サイズは、11R22.5 14PRと11R22.5 16PRの2サイズ。価格はオープンプライス。
近年、物流業界では荷主の運賃低減や時間帯指定配送のニーズに応えるため、車両稼働率のロス削減、共同集配による運搬車両数の削減、インターネット上で荷物情報と空車情報を把握し空車数を削減する「求車・求貨システム」の導入など輸送の効率化が進められている。
「PRO FORCE Tough TY787」は、高速走行に加え一般路での発進・停車を頻繁に繰り返す車両向けに、タイヤ交換やタイヤローテーションによって生じる車両稼働率のロス削減をめざして開発した。タイヤライフの長寿命化を図った新開発の「スクラムコンパウンド」「新設計トレッドパターン」「厚肉アンダートレッド」などを採用し、耐チッピング性やウェット性能を高めながら、耐摩耗性を従来品(TY287)に比べ約15%向上した。また、横浜ゴム独自の偏摩耗抑制理論である「MSC(Maintenance Saving Concept)」で耐偏摩耗性を向上し、タイヤメンテナンスの省力化を実現した。

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■「PRO FORCE Tough TY787」の主な特長

●耐摩耗性と耐チッピング性を両立した「スクラムコンパウンド」

タイヤの耐摩耗性を高めるために天然ゴムに合成ゴムを混合すると、2つのゴムは混ざりにくく境界面に隙間ができやすい。そのため、ゴム自体の伸びが悪くなり耐チッピング性やウェット性能が低下するという問題があった。今回開発した「スクラムコンパウンド」は、天然ゴムと合成ゴムの混合比を見直したうえで、境界面を補強するブロックポリマーを新たに配合した。これにより、天然ゴムと合成ゴムが良く混ざり合うため、耐摩耗性を高めながら耐チッピング性やウェット性能を確保した。

●タイヤライフをのばす「厚肉アンダートレッド」

従来は、トレッドの下層に配置するアンダートレッド部が薄く、キャップトレッド(路面と直接接する部位)のみで耐摩耗性と低発熱性という相反する性能を確保しなければならなかった。今回、横浜ゴムは独自の手法によってアンダートレッドをボリュームアップした「厚肉アンダートレッド」を開発。キャップトレッドには「スクラムコンパウンド」を、「厚肉アンダートレッド」には低発熱性コンパウンドをそれぞれ配置した。これにより、耐摩耗性を向上させケーシング寿命も高めた。

●メンテナンス省力化に貢献する「MSC」

「MSC※1」は、タイヤにかかるエネルギーやストレスを効果的に吸収、分散することで偏摩耗の発生を抑制する横浜ゴム独自の理論。新商品「PRO FORCE Tough TY787」は、同理論により開発した「SC※2グルーブ」、「SCリブ」、「SCサイプ」を採用した。これらがタイヤの偏摩耗防止に大きな役割を果たし、タイヤローテーション頻度の減少による作業費用の軽減やタイヤメンテナンスの省力化を実現することで、車両稼働率の向上に貢献する。※1 MSC=Maintenance Saving Concept  ※2 SC=Stress-wear Control

●新設計トレッドパターン

デュアルトラクションブロック(図1)がトラクション性能、3本のメインストレートグルーブ(図2)がウェット性能、ワイドトレッド(図3)が耐摩耗性をそれぞれ向上させている。また、「MSC」によって開発した「SCグルーブ」、「SCリブ」、「SCサイプ」が偏摩耗を効果的に抑制する。

■「PRO FORCE Tough TY787」の発売サイズ