横浜ゴム（株）（社長：冨永靖雄）は、トラック・バス用オールシーズンタイヤの新商品「PRO FORCE eco TY687（プロ・フォース・エコ・ティーワイロクハチナナ）」を10月1日（火）から発売する。発売サイズは11R22.5 14PRと11R22.5 16PRの2サイズ。価格はオープンプライス。
近年、トラック・バス業界では環境問題への取り組みが大きな課題となっており、エコドライブ活動や低公害車両の導入など各社独自のガイドラインを設けて対応している。また、高速道路を利用する長距離トラックやバスの運行経費に占める燃料費の割合は非常に高く、燃料費削減によるコストの削減が図られている。「PRO FORCE eco TY687」は、長距離高速輸送車向けタイヤで低燃費化による経済性と環境性能の向上を図った。「専用開発トレッドパターン」「厚肉アンダートレッド」、コンピュータシミュレーションを駆使した「新プロファイル」を採用し、耐摩耗性やトラクション性能は従来品（TY287）と同等に確保しながら、ころがり抵抗を約20％低減した。

横浜ゴムの独自手法によってボリュームアップした「厚肉アンダートレッド」に低発熱性コンパウンドを採用。内部発熱の発生を抑えてヒステリシスロス※を抑制するため、ころがり抵抗を低減した。キャップコンパウンドには、耐摩耗性指向のコンパウンドを採用し耐摩耗性も確保した。 ※ ヒステリシスロス=タイヤ変形時のエネルギーが内部摩擦の熱エネルギーとして消費されるために発生するエネルギー損失。タイヤの発熱やころがり抵抗の原因となる。

コンピュータによってタイヤの走行状態を再現する「FEM※解析」を駆使して、ヒステリシスロスの低減に最適なプロファイルを導きだし、ころがり抵抗の低減を図った。また、偏平にして軽量化することでさらにころがり抵抗を低減した。※ FEM=有限要素法（Finite Element Method）

センターブロック間のラップとショルダーブロック形状（図1）が優れたトラクション性能、4本のストレートグルーブとショルダーブロック形状（図2）がウェット性能、ブロックにかかる負担を均一化したブロックの千鳥配列（図3）と横浜ゴム独自の偏摩耗抑制理論である「MSC（Maintenance Saving Concept）」で開発した「SCリブ」が耐偏摩耗性をそれぞれ向上している。

■「PRO FORCE eco TY687」の発売サイズ