四国の大自然と山海の恵みを楽しむドライブに出かけよう!(愛媛編)

西暦815年、弘法大師・空海によって開創されたと伝えられている「四国八十八ヶ所」を巡る“お遍路さん”でも知られる四国は、古くから信心深い人々が全国から訪れてきた地です。こうした人々を迎えてくれる「お接待」という文化が根付き、飲み物や食べ物を提供する習わしは、いまでも四国各地の街道沿いに設けられている「遍路小屋」などから見て取ることが出来ます。

外からの訪問者に優しい四国の人情に触れつつ、その大自然が見せる美しさや山海の恵みを活かした美味しさを楽しむ四国ドライブ旅。

高知県、徳島県、愛媛県、香川県からお薦めのドライブコースを3本立ての記事で紹介していきます。

今回の愛媛編では愛媛県内のおすすめドライブスポットをまとめましたので是非ご覧ください。
2022.11.21

四国最大の都市・松山市を拠点に、愛媛県縦断ドライブ!

四国4県のうち最も人口が多い愛媛県、中でも県都・松山市は50万人あまりが住む最大の都市となっています。

市街地中心部から車で15分ほどとアクセスも良好な松山空港からは全国各地へ路線が展開されているほか、しまなみ海道の四国側玄関口となる今治市からも1時間ほどというロケーション。ゆえに空路で愛媛入りしてレンタカーを利用するのみならず、橋で瀬戸内海を渡って愛車でのドライブも手軽に楽しめます。

そんな愛媛県、今回は松山市を拠点に南へ向かうドライブコースをご紹介してまいります。

鉄板ドライブコース

まずは県都・松山市の鉄板スポットからスタートです!

松山市でまず足を運んでおきたい、鉄板のスポットが松山城。

江戸開幕の前年、1602年に築城され、国内には12ある現在まで天守が残る城のひとつです。ちなみに築城の翌年に、当地をおさめていた加藤嘉明によって「松山」という地名が名付けられました。さらにちなみに「愛媛」という地名の由来はさらに古く、712年に編纂された古事記に「伊予の国を愛比売といひ」の記述があり、後年転化して「愛媛」になったそうです。

さて、松山城は市街地中心部の小高い山の上にあり、アクセスはとても良好。

城へはロープウェイとリフトが運行されているので、まずはこれらで山の中腹まで行きましょう。もちろん体力に自信のある方は、登城道を20~30分ほど散策しながら向かうのも良いですね。

ロープウェイやリフトを降りたら、そこから10分ほど歩くと天守に到着です。天守内は急な階段を昇り降りするので、服装にはご注意を。天守内は履物を脱ぎますが、往復の道のりを思うとヒールの高い靴も避けた方がよいですね。

天守から松山市内を一望して麓へ戻ったら、松山銘菓での一休みはいかがですか。

ロープウェイ/リフトの山麓駅から徒歩5分ほどの「六時屋(ろくじや)」は、昭和天皇・皇后両陛下もお気に召されたというタルトが有名。

本店の喫茶スペースではタルトはもちろん、かき氷やぜんざいなどの甘味をいただけるので、ちょっと一休みにお薦めです。

【穴場スポット①】姫鶴平・大川嶺

爽やかな空気を感じる高原ドライブを楽しめるのが「四国の軽井沢」こと久万高原町。松山市から国道33号を高知方向へおよそ1時間走ると、久万高原町に到着します。かつては途中の三坂峠が難所でしたが、2012年にトンネルで山を貫く三坂トンネルが供用開始となったことで、アクセス性は大きく向上しました。

町の名称に高原とある通り平均標高は800mと高く、真夏でも過ごしやすい冷涼な気候が特徴です。そして当地には日本三大カルストのひとつに数えられている「四国カルスト」が広がっており、雄大な自然に包まれて心身ともにリフレッシュするのに最適です。

足を運んでおきたい場所はふたつ、まずは高知県との県境にある姫鶴平(”めづるだいら”と読みます)です。

キャンプ場やバーベキューを楽しめる施設も整えられており、広い草原に白い石灰岩が点在する中、放牧された牛たちが草をはむ姿に癒されるスポットです。

もう一ヶ所は大川嶺(おおかわみね)、こちらは標高1,500mまで駆け上がるドライブルート。

四季折々の自然美、そして天気に恵まれれば遠く愛媛の西端にあたる佐田岬半島までを望める絶景を楽しめます。

四国カルスト – 久万高原町観光協会

https://kuma-kanko.com/spot/spot398/

姫鶴平 – 愛媛県観光物産協会

https://www.iyokannet.jp/spot/6883

大川嶺 – 愛媛県観光物産協会

https://www.iyokannet.jp/spot/416

【穴場スポット②】ほづみ亭

愛媛県を代表する郷土料理が「鯛めし」、その起源は古く西暦200年頃には作られていたとも言われています。

古来から縁起の良い魚とされている鯛、現在でも愛媛県は屈指の漁獲量を誇っていますから、鯛を使った郷土料理が受け継がれているのも自然なことですね。ただ、同じ愛媛県でも今治市など東予地方の鯛めしは丸ごと米と一緒に炊き込むスタイルであるのに対して、宇和島市など南予地方では漬けにした生の切り身を載せて食べるスタイルと、違いがあります。

松山市内には両方をメニューに載せる店も多くあるので食べ比べも楽しめますが、宇和島市を訪れて本場の“漬けスタイル”を味わってみるのはいかがですか。

市内の飲食店、その中で鯛めしをはじめとした地元の郷土料理をいろいろ楽しめるのが「ほづみ亭」。鯛めし、さつま飯、太刀魚ちりめん丼といった名物料理をはじめ、山海の美味しさがメニューにはズラリと並んでいますので、目移りすること間違いなしです。

鯛めし – 愛媛県観光物産協会

https://www.iyokannet.jp/feature/tai/taimeshi

ほづみ亭

https://s401200.gorp.jp/

【穴場スポット③】深浦港

四国で鰹といえば高知県……、というのが真っ先に頭に思い浮かぶところですよね。
 
しかし、愛媛県最南部の愛南町にある深浦(ふかうら)港は、県内唯一の鰹水揚げ基地として古くから栄えてきています。そんな愛南町では、獲った鰹を船上で活け締めしたものを「愛南びやびやかつお」としており、町の魚にも指定されている鰹の中でも「究極の鰹」として人気を誇っています。

その人気の秘訣は、なんといっても鮮度の良さ。地元の浜言葉で「鮮度が抜群で、身が締まっている」魚を表す“びやびや”を冠する鰹は、厳しい条件を満たして地元の漁業協同組合が管理するものに限られることから、その美味しさは保証付きと言えますね。

認定を受けた店にのみ供給され、3月から12月頃までの水揚げ時期でも入荷が無い日も珍しくないという、まさに「幻の鰹」。その味は刺身でも臭みが無く、薬味無しで鰹本来の美味しさと歯ごたえを感じられるので、一度は口にしていただきたい逸品です。

町内の認定店で味わえますが、お薦めは漁港にある「市場食堂」。

その日に獲り、水揚げされた新鮮な鰹の美味しさ、足を運ぶ価値は大アリなので是非味わってみてくださいね。

最後に

四国のお薦めドライブ(愛媛編 ) 、いかがでしたか?

本州からも3つの瀬戸内海を渡るルートで愛車でのアクセスも便利な四国は、見どころ満載で楽しく美味しいものが盛りだくさんです。また、和歌山~徳島や大分と愛媛を結ぶカーフェリーも就航しているので、関西や九州からはこちらを使ってのアクセスも可能です。

なお、四国をドライブする際の注意点をひとつ。四国といえば八十八ヶ所巡り、お遍路さんの姿を見かけることも多いですが、一般道路では国道であっても道幅の広くない箇所も多いのが四国の道路環境。町外れの歩道が無いところをお遍路さんが歩いていることも珍しくないので、「カーブの先に人が歩いているかもしれない」という意識を常に持って、安全運転を心がけて四国ドライブを楽しんでくださいね。

この記事を書いたライター

斉藤 武浩(さいとう たけひろ)

モータースポーツや自動車関連イベントなどの取材を通じて全国を自分の車で飛び回っており、年間の走行距離はおよそ4万km、ホテル宿泊数は100泊以上という生活を続けている。Webサイトのディレクションの他、コンテンツづくりのためのレポート執筆や写真撮影も行っている。


カテゴリ

横浜ゴム株式会社
あなたにおすすめの記事