洗車後は仕上げが大切! 拭き上げの基本から愛車を傷や汚れから守る方法まで

セルフで洗車をしたあと、皆さんはどのように仕上げをしていますか?洗車の仕上げ方について、洗車やコーティングを手掛けるプロフェッショナルに徹底取材しました。誰もができる仕上げ方から、プラスアルファのコツ、さらには愛車を傷や汚れから守る方法まで解説をします。
2022.06.10

教えてくれたプロフェッショナル:カービューティープロさん

カービューティープロは、細部に至るまでクルマを徹底的に洗浄するカーディテイリング技術者を育成しているプロスクール。1984年の開校以来、約2400名ものプロを輩出し、全国400ヵ所のショップネットワークを持つ。内装や外装、エンジンルームまでのトータルクリーニング技術で、東京モーターショーといった大型展示会の裏方でも活躍中。

カービューティープロ公式サイト

仕上げの基本は「拭き上げ」です

「埃や泥で汚れたクルマをキレイに洗い大満足!」と、洗い立てのクルマをそのまま放置していませんか?

洗い上げたあとには必ず拭き上げをしましょう。「拭き上げ」とは、その名の通りクルマについた水滴を優しく拭き取ってあげる作業です。多くのドライバーが実践している仕上げですが、実はこれがかなり重要な工程なのです。

「拭き上げは洗車の中でも大切な作業のひとつです。洗っておしまいはNG。必ず丁寧に手早く水分を拭くようにしましょう」

カービューティープロさんも指摘するとおり、拭き上げをすることで、多くのドライバーを悩ませる”あるトラブル”を防ぐことができるのです。

クルマの大敵! 水が原因の汚れ御三家

もちろん水分が残らないように丁寧に拭き上げることも重要です。拭き残しがないようにするためには、タオルの動かし方にもコツがあるとカービューティープロさん。

サイドミラーの付け根から垂れる黒い筋、フロントガラスに残る水滴の跡、塗装にこびりついた白いシミ。これらは水が原因となる汚れの一種です。

水分が付着したまま放置をすることで、水に含まれていたミネラルが汚れとして残ってしまったものとなります。

汚れの主な種類は3つです。

  • 水垢(ウロコ)
  • イオンデポジット
  • ウォータースポット

筋状に垂れたようなシミが水垢、水滴状に残る白いシミがイオンデポジット、さらにイオンデポジットが悪化し、塗装面まで汚れが浸食してしまった状態がウォータースポットとなります。

そして重要なのが、付着してしまった水系の汚れは一般ユーザーにとって「太刀打ちできない汚れ」である点です。水垢やイオンデポジットは専用クリーナーやこまめに洗車を繰り返すことで除去できる可能性はありますが、塗装にシミが直接浸食しているウォータースポットは、プロの手による研磨でなければ対処できません。

これらの汚れを防ぐために有効なのが、洗車後の「拭き上げ」に他なりません。どうでしょう、拭き上げ作業の大切さをお分かりいただけたでしょうか。

拭き上げのポイントはたったの2つ

拭き上げに必要な道具はタオル、ただそれだけです。しかしプロ曰く、これも奥深い道具なのです。

洗車後の拭き上げで意識すべきポイントは2つ。洗った場所からすぐに拭き上げることと、隅から隅まで直線的に拭き上げていくことです。

拭き上げはスピード勝負

クルマに付着した水は次第に蒸発します。蒸発しきってしまうと、イオンデポジットのようなシミの原因につながるため、洗い流した箇所から手早く水分を拭き取っていくことが大切です。

特にクルマのボディが熱くなる炎天下のような環境では、水分が一瞬で蒸発してしまうということも。そのような日はできるだけ洗車を避け、余裕を持って拭き上げができる時間帯や環境を選びましょう。

直線的にタオルを動かそう

もちろん水分が残らないように丁寧に拭き上げることも重要です。拭き残しがないようにするためには、タオルの動かし方にもコツがあるとカービューティープロさん。

「クルマは面と面を組み合わせた構造となっています。そのためクルマの形状に合わせて、拭き上げタオルも真っ直ぐ動かしましょう」

無意識に拭いているとクルクルと円を描くように手を動かしてしまいますが、これだと角の部分に手が届かず水分が残ってしまう要因にも。隅から隅までしっかりと拭き取れるよう、直線的にタオルを動かしていきましょう。

拭き上げ用のタオル選びにもポイントが

拭き上げに必要な道具はタオル、ただそれだけです。しかしプロ曰く、これも奥深い道具なのです。

「ここで重要になのがタオルの吸水性です。クルマにとって摩擦は大敵ですので、できるだけひと撫でで水分を拭き取れるよう、吸水性に優れたセームやマイクロファイバーを使用します」

多くのカーショップでもこれらのタオルはお手頃な価格で販売されていますが、選ぶ際にもひとつポイントが。

このようにフチが織り込まれているタオルはクルマにダメージを与えてしまうことも

「もしいくつか種類があるようならば、できるだけ厚さと固さが均一なタオルを選びます。フチが織り込まれて処理されているものだと、その部分がクルマの塗装にダメージを与えてしまう可能性も。そのくらいクルマはデリケートなんですよ」

気になる人はセルフで鉄粉取りも

しっかり洗車をしても、実際にボディを触ってみるとザラザラとしている、もしくは洗っても洗っても黒や茶色の小さな斑点が落ちない……という経験はありませんか? その原因は付着した鉄粉によるものです。

鉄粉付着の原因とは

鉄粉はクルマのブレーキローターやブレーキパッドのダストがボディに付着して酸化・固着したものです。シャンプーでは落とせないため、専用クリーナーや道具を用いてクリーニングすることになります。

鉄粉を取るメリット

ボディの鉄粉除去は主にコーティングの下地作りとして施工される工程です。そのため一般的な洗車ほど頻繁に鉄粉除去をする必要はありません。見た目が気になる、手触りが悪いなど気になるようであれば、半年に1度ほど処理すると良いでしょう。

一方ホイールやキャリパー部分に付着した鉄粉を除去することで、本来の輝きを手に入れることができます。足回りは特におすすめです。

鉄粉の取り方

鉄粉除去には専用の粘土や専用タオルなどがありますが、カービューティープロさんではラバーパットと鉄粉除去剤を使用しています。

特にスプレーは、吹きかけるだけでサビが青紫色に溶け出すため視覚的に除去できます。専用スプレーはカーショップなどでも購入できますが、メッキや塗装が弱った部分、ゴム部など、スプレーをかけてはいけない箇所もあるため、事前に使い方をよく確認しましょう。

花粉症の人は必見。ボディに付いた花粉の落とし方

春や秋になると花粉で悩む人も多いのではないでしょうか。水に起因する汚れとは異なり、ボディに付着した花粉は簡単に落とせます!

用意するのは使い古しのバスタオル(大判タオル)と70℃のお湯だけ。バスタオルをボディに被せ、その上からお湯を掛けて1分ほど放置し洗い流せば、花粉もさっぱり落とすことができます。

「春についた花粉なら、夏場になると自然に熱で落ちていくんですけどね。とにかく『花粉を見るのも嫌だ!』という花粉症の方は実践してみてもよいと思いますよ」

愛車を徹底的に守るならプロによるコーティングも視野に

春夏秋冬、ときにはタフな環境の中を走るクルマにとって、外的要因によるダメージは避けられません。傷や汚れをゼロにすることは困難ですが、できるだけ低減することは可能といいます。その方法こそがプロの施工によるコーティングです。

コーティングとは?

コーティングとはクルマの外装全体にコーティング剤を施す工程です。色艶を長く保ち、水シミや紫外線といった外的環境のダメージから愛車を守ることができます。
コーティング剤にもさまざまな種類があり、油脂系やフッ素、ポリマーなどの樹脂系が挙げられます。中でも最も頑丈とされているのがガラスコーティングです。

耐久年数も3~5年、環境さえ良ければ10年コーティングが持続し、長期間にわたって高い効果を期待できます。

ただし、専門家だけが取り扱える溶剤を使用し施工するため、洗車やワックスのように一般ユーザーが自分の手で施すことはできません。クルマの状態や駐車場の環境などで推奨されるコーティング剤も異なりますので、プロと相談しながら最適な方法を選んでいきましょう!

洗車の仕上げにこだわって、キレイを長く

今回は洗車後の仕上げ方法について、カービューティープロさんに解説してもらいました。必ず行いたいタオルによる丁寧な拭き上げから、鉄粉除去、コーティングまで、選択肢は幅広くあります。愛車を長く美しい状態を保てるように、楽しみながら洗車してみてくださいね!

「手洗い洗車徹底解説」の記事

この記事を書いたライター

大城実結


フリーランスライター・編集者。自転車や地域文化、一次産業、芸術を専門に執筆している。紙雑誌やWeb媒体問わず活動中。イラストや漫画も発表。月の半分は日本のどこかにおり、その土地の温泉や酒、食材に唸る日々が続く。

Webサイト:miyuo10qk.wixsite.com/miyuoshiro



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