参戦2年目の2010年からは「チーム・ヨコハマ・EVチャレンジ」として参戦。チーム体制そのものは前年と大きく変わっていないものの、マシンはデザイン・性能ともに一新された。
前年の車両がオフロード色が強いものであったのに対して、環境問題の対応で舗装比率が半分以上に高まってきたパイクスピークにより適したマシンを開発。EVのコースレコード更新という目標を実現させるためでもあった。
ドライバーには昨年同様、世界的なオフロードレースで活躍する塙郁夫選手を起用。車両はパナソニック(当時、三洋電機)のリチウムイオンバッテリーとAC Propulsion(米国)の交流モーターを搭載したオリジナルEVレーシングカーを使用。タイヤはさまざまな路面状況で安定した走行性能を発揮し、さらにころがり抵抗の低減などによる環境性能を付加した次世代タイヤのプロトタイプを装着。
6月27日に行われたレース当日はスタート直後から安定した走行を続けノートラブルでフィニッシュ。横浜ゴムのプロトタイプタイヤはターマック(舗装路)やグラベル(未舗装路)などさまざまな路面が混在するコースにおいて安定的な走行を強力にサポートした。塙選手はこれまでのEVによるコースレコードを1分15秒以上短縮する13分17秒57でフィニッシュ。参戦2年目にしてEVの歴代記録更新をなし遂げた。
2010年パイクスピーク・ヒルクライム(10分57秒)