2017 FIA Formula3 World Cup Summary Report

【FIA F3 World Cup/ギア(マカオ)】

決勝レースは終盤にまさかの展開で順位が入れ替わり、
ダニエル・ティクトゥム選手が逆転優勝を飾った!!

FIA F3 World Cup

開催日 2017年11月16日-19日
開催場所 ギア・サーキット
(マカオ)
天候 決勝レース : 曇り
予選レース : 晴れ
路面 決勝レース : ドライ
予選レース : ドライ
決勝周回数 決勝レース : 15周
予選レース : 10周
(1周=6,120km)
FIA Formula3 World Cup

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ヨコハマタイヤが長年コントロールタイヤを供給してきた伝統のマカオ・グランプリ。第64回を数えるアジアで最も長い歴史をもつイベントが、今年も11月16日~19日の4日間にわたりマカオ市街地のギア・サーキットを舞台に開催された。

そのメインレースイベントは“F3世界一決定戦”として広く知られているが、近年FIA(国際自動車連盟)により、『FIA F3ワールドカップ』として開催されている。

今年もヨーロピアンF3選手権と全日本F3選手権に参戦する若手を中心に、トップカテゴリーを目指す世界各国のドライバーたちが22名参加。イベント初日となった11月16日(木)の9時35分から、まずはフリープラクティス1が行われた。

例年、走り出しではクラッシュが多いが、この走行では赤旗による走行中断はなく、モトパーク・ウィズVEBのセルジオ・セッテ・カマラ選手が2分14秒808でトップタイム。ジョエル・エリクソン選手、ダニエル・ティクトゥム選手が続いた。

14時15分からスタートした予選1回目では、赤旗中断が3回出ることになったが、その中にはセッテ・カマラ選手がRベンドでクラッシュしたことによる長い中断もあった。最終的に、ランド・ノリス選手が2分11秒570までタイムを縮め、トップで初日を終えた。

明けた11月17日(金)は11時50分から走行が行われたが、ペドロ・ピケ選手やミック・シューマッハー選手がクラッシュして赤旗中断。予選前最後の走行ということもあり終盤はアタックが展開され、エリクソン選手が2分12秒032というタイムを記録しトップに立った。

エリクソン選手は、15時56分から行われた予選2回目でも、赤旗が3回出るなかで2分10秒720のトップタイムを記録し、予選レースのポールポジションを獲得。2番手にはノリス選手、3番手にはカラム・アイロット選手がつけた。

大会3日目となる11月18日(土)は、10時20分に予選レースのフォーメーションラップがスタートした。スタートでは、ポールポジションのジョエル・エリクソン選手が好発進をみせるものの、2番手スタートのランド・ノリス選手が遅れ、アイロット選手、マキシミリアン・ギュンター選手、フェルディナンド・ハプスブルク選手らが先行。しかし、エリクソン選手を7周目のリスボア・ベンドでアイロット選手がオーバーテイクアイロット選手が予選レースを制し、エリクソン選手が2位。3位はセッテ・カマラ選手だった。

11月19日(日)の決勝は、15時30分にフォーメーションラップがスタートした。1周目からフルコースイエロー(FCY)が導入される展開となり、3周目の解除時にはトップを争ったエリクソン選手とアイロット選手が接触。今度はセーフティカーランとなった。レースは7周目にリスタートとなり、トップに立ったセッテ・カマラ選手、そしてマキシミリアン・ギュンター選手をかわしたフェルディナンド・ハプスブルク選手がトップ争いを展開。さらにその後方には、5台による3番手争いを制したティクトゥム選手が接近する。

残り2周となると、トップのセッテ・カマラ選手にハプスブルク選手が接近。2台はファイナルラップのリスボア・ベンドでサイド・バイ・サイドの戦いを展開し、さらにチェッカーまで残りわずかのフィッシャーマン・ベンドでハプスブルク選手が前に出る。しかし、セッテ・カマラ選手、さらにハプスブルク選手ともに最終コーナーでコースを外れクラッシュ。ハプスブルク選手は壊れたマシンでなんとかチェッカーを目指すも、その横をティクトゥム選手が通過。2位はノリス選手、3位はラルフ・アーロン選手となり、ハプスブルク選手は4位でチェッカーを受けた。