タイヤ日常点検
残溝点検
残溝点検
タイヤの使用限度は溝深さ1.6mm。
溝深さ4mmから性能が低下します。
タイヤの溝が浅くなると、その分制動距離(ブレーキをかけてから停止するまでの距離)が長くなります。
タイヤを使用するうえで限界とされている溝深さは1.6mmですが、4mmから制動距離は急激に伸びてしまいます。
安全のためにも早めに交換しましょう。
POINT
タイヤの溝は一番浅いところで計測しましょう。残り溝1.6mmのタイヤは、法律で使用が禁止されています。
残溝とウェット制動距離の関係
タイヤサイズ:165SR13ラジアルリブ
ブレーキ初速度:80km/h
路面:アスファルト
※JATMA資料を基に自社にて算出
スリップサイン
タイヤの溝は、スリップサインをチェックしましょう。
タイヤの溝の中に1.6mmの高さで設置されているスリップサイン。
スリップサインが1ヵ所でも露出していたら、そのタイヤは使用限度まで摩耗していることを意味します。
新品時
残溝1.6mm
※イメージ
スリップサイン
※説明のために着色しております。
スリップサインの位置を示すタイヤ側面のマーク。
スタッドレスタイヤの点検方法
プラットフォームが露出する前にタイヤ交換を!
スタッドレスタイヤは、溝の深さが50%以上摩耗して「プラットホーム」が露出すると、冬用タイヤとして使用することはできません。
POINT
スタッドレスタイヤは、冬の路面をしっかり走るために開発されているので、冬以外のウェット路面では、夏タイヤに比べて、制動性能が劣ります。
冬が終わったら、夏タイヤに交換しましょう。
ウェット路面での制動距離指数 新品時、100km/hの場合
※タイヤ公正取引協議会(JATMA)資料より
残溝による問題点
タイヤの溝が減っていると・・・
1雨の日の運転が危険に
タイヤの溝の大きな役割の一つが排水機能です。
溝が無いタイヤで濡れた路面を走ると、タイヤと路面の間に水が入って滑ってしまいます。
これがハイドロプレーニング現象です。
タイヤに溝があることで、路面の水が溝に入り込んで、路面に接地することができるのです。
溝深さ十分
溝に水が入り込み
タイヤがしっかり接地
溝深さ不十分
水をはけ切れず、
タイヤが接地できない。
2乗り心地や静粛性が悪化
摩耗が進むとタイヤの接地面が薄くなり、路面からの衝撃を吸収しきれなくなります。
また、静粛性能が低下してしまいます。
3パンク等の危険が高まる
キャップトレッド部が薄くなることで、異物を踏みつけたときなどに大きなトラブルにつながる可能性が高まります。
残溝とハイドロ発生速度
残溝1.6mmになると、約85km/hでハイドロプレーニング現象が発生します。
溝深さとハイドロプレーニング現象発生スピード
※横浜ゴム調べ
POINT
高速道路では、雨が降ると80km/hの速度制限が出ます。