2018 Champion Interview =Rally=

2018 Champion Interview =Rally=

全10戦で競われた2018年の全日本ラリー選手権、最高峰のJN6クラスを制したのは新井敏弘選手と田中直哉選手のコンビ。2015年からコンビを組む両選手は、この年にチャンピオンを獲得している。その後は惜しくもタイトルにあと一歩届かない展開が続いたが、4年目となる2018年は特にグラベル(非舗装路)ラリーで強さを見せて3年ぶりのタイトル奪還を果たした。


新井敏弘 選手 & 田中直哉 選手 – 全日本ラリー選手権 JN6クラス

2回のP-WRC(FIAプロダクションカー世界ラリー選手権)チャンピオンを獲得し、“世界のアライ”とも呼ばれている新井敏弘選手が全日本ラリー選手権に14年ぶりの参戦を果たしたのは2011年のこと。この時はスポット参戦に留まったが、2014年から本格的なフル参戦となった。そして2015年からコ・ドライバー(ナビゲーター)の田中直哉選手とのコンビになり、最高峰クラスで強さを見せてきている。

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2018年は全10戦と、JAF(日本自動車連盟)の規定における最大開催数でカレンダーが組まれた。まずはターマック(舗装路)ラリーが続く序盤戦、第2戦の佐賀県では初日をトップであがるも、二日目に奴田原文雄選手組の猛追を受けて逆転を喫した。しかし第4戦からのグラベルラリーは新井選手/田中選手の強さが目立つ展開が続き、第7戦まで4連勝を飾る。荒天の締まった道から雨による軟質路面まで多彩な道が大会によって見られたが、道を選ばない速さを見せ続けた。そしてタイトルを懸けて臨んだ第8戦の北海道だが、序盤で大きくリードを築くも荒れた路面に翻弄されて優勝に一歩届かずタイトル確定は持ち越しに。

終盤の2戦はターマックラリー、そして第8戦の岐阜からサイズラインアップを拡大したADVAN A08Bが投入される。この大会ではタイトルを争うライバルの欠場もあったが、ノートラブルで走りきって堂々の優勝を飾り最終戦を待たずしてタイトルを確定。さらに最終戦の愛知、ライバルとの対決は初日をトップであがった新井選手/田中選手がガッチリと主導権を握って二日目も安定した速さでフィニッシュ。グラベルのみならず、ターマックでの速さも見せつけてシーズンを締めくくった。

CHAMPION DRIVER

新井敏弘 選手 [2018年 ドライバー部門 JN6クラス シリーズチャンピオン]

グラベルラリーは4連勝しましたが、常に2番手でライバルがついてきていたので決して楽な展開ではありませんでした。もうちょっと2位の選手がバラけてくれれば、あんなに苦労はしなかったんですけれどね。マシントラブルが無く、ミスもしないという点はライバルの強さであり、ここは素直に敬意も表するところです。

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チャンピオンを懸けて臨んだRALLY HOKKAIDOでは荒れた路面でタイヤを壊してトップを譲る結果になりましたが、あれは運もあるので致し方のないところ。ただ、追う立場になったLEG2ではワールドラリーカーで実践していた走らせ方を試してみて、N車両でもそれが出来ることを確認しました。これで自分のスキルも2ステップくらい上がったのではないかと。

仕切り直しでチャンピオンを懸けて臨んだ第9戦はライバル不在でモチベーションが少し下がった部分も正直あるのですが、最終戦で走り勝ててADVAN A08Bの優れた性能を結果につなげられたことが良かったですね。ターマックをあのように勝てたことはライバルに対するプレッシャーにもなるでしょうから、とても良いかたちで一年を締めくくることが出来ました。

ターマック用タイヤの進化がチャンピオンにつながったのは先に言った通りですが、グラベルタイヤについても戦闘力を高めるべくエンジニアさんに頑張っていただいて進化に期待したいですね。そうすれば、もうちょっと私も楽にチャンピオンを獲れるのではないかと思います(笑)。

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CHAMPION DRIVER

田中直哉 選手 [2018年 ナビゲーター部門 JN6クラス シリーズチャンピオン]

新井選手と組んで4年になりますが、チャンピオン奪還を果たすことが出来ました。一年を振り返るとひとつの転機となったのが第6戦の北海道で、初日は負けていたのが二日目で逆転して勝てたことは大きかったと思います。天気も悪くて難しいコンディションを制しましたが、あそこで負けてしまっていたらちょっと“風”が変わったようにも思うので、しっかり波に乗り続けた一戦として大きかったと思います。

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コ・ドライバーの私から見ても、新井選手は今も常に進化していると思います。第8戦のRALLY HOKKAIDOではご本人も「新しい世界が見えた」と仰いましたが、隣に乗っていて明らかにレンジが違うスピードというか、限界をひとつ超えたところの走りをしていました。スタートの段階で「別次元の走りをするぞ」と言われるわけではないので、走り始めてスピードが違うと私もそれにあわせてリーディングのタイミングを変えるなどしていきます。RALLY HOKKAIDOの時は最初の1~2コーナーで「このスピードで曲がるんですか?」と明らかに速さの次元が違うことを感じたので、それにあわせて情報を欲しいと思われるタイミングでペースノートを読み上げて行きました。

第9戦ではADVAN A08Bのデビュー戦でもありましたが、SS1は探りながらペースノートを読んでいたところもありました。でも、これは今までとは完全に違うタイヤだな、と。ドライバーも無理することなく速く走れていたので、ライフについて注意しながら交換のタイミングなども考えて戦って行きました。

グラベルを4連勝したことで周りからは「今年は楽でしょう」と言われることもありましたが、正直な思いとしては今年が一番キツかったですね。三つ巴、四つ巴のJN6クラスですが、相手のコ・ドライバーについて意識することはありません。あくまでもドライバーとのコンビで戦っていますから、自分自身のタイトルは余り考えないですね。自分のタイトルというよりはドライバーやチームのチャンピオンに向けて精進する、それがコ・ドライバーという存在だと思っています。

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UPDATE : 28.Dec.2018