ADAC Zurich 24h-Rennen 2015 (2)

いよいよ決勝の時を迎えたニュルブルクリンク。2015年は24時間レースに加えて、WTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)も開催され、アイフェルの森は大いに盛り上がりを見せた。2015年のニュルブルクリンク、その模様をレポートしよう。


初開催となったWTCCはシトロエンが制す!!

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今年のニュルブルクリンク24時間レースは、ヨコハマタイヤがワンメイクサプライヤーをつとめるWTCCも併催された。WTCCにとっては初めてのニュルブルクリンクを舞台とする、記念すべき一戦である。

WTCCの決勝は3周というフォーマット。スリリングな接近戦となったレースは、第1レースがホセ・マリア・ロペス選手、第2レースはイヴァン・ミュラー選手が優勝して、シトロエン勢がニュルブルクリンクを連勝した。


24時間レースは4つのクラスでヨコハマタイヤ装着車が優勝!!

24時間レースは5月16日の16時にスタートした。直後からまるでスプリントレースのようなバトルが展開されたが、スタート1時間半を過ぎるあたりから弱い雨が落ちてきた。激しいつばぜりあいが演じられる一方では、ウェット路面に足を取られて上位陣でも序盤からアクシデントに遭遇したりトラブルを抱える車両が出始めた。

そんな中、28番手スタートの21号車・GT-Rは堅実に走っていたが、序盤にパワーステアリングのベルトが切れるトラブルで40位ほどまで後退。しかしそこから再びじわじわとトップを追う走りを見せた。コースの一部で雨の降った夜中には順位を20位まで上げると、さらには明け方には13位、朝9時には11位とトップ10目前まで追い上げた。しかし残り1時間でギアボックスのトラブルのために無念のストップ。31台が出走した最大の激戦区であったSP9 GT3クラスで完走したのは約半数の16台。それでも過酷なニュルブルクリンクにおいて、23時間余を走り一定の性能を確認できたのは大きな収穫だった。

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今回、ヨコハマタイヤを装着してクラス優勝を遂げたのは4台。4,001~6,250ccという大排気量のクラスであるSP8クラスには6台の車両が出走。うち4台がリタイアに追い込まれる中、アストン・マーティン社の前CEO(最高経営責任者)であるウルリッヒ・ベッツ選手もドライブした49号車・アストンマーティン・ヴァンテージV8が、安定した走りでクラス優勝。2位にも54号車・レクサスIS F CCS-Rが入り、ヨコハマタイヤ装着車がワン・ツー・フィニッシュを飾った。

排気量1,751~2,000ccのSP3クラスは11台が出走し、屋根にぬいぐるみの尻尾をつけて人気のある146号車・オペル マンタがクラス優勝を遂げ、スタンドから大きな歓声を受けた。プロダクションカー規定のV5(排気量2,501~3,000cc)クラスでは、175号車・BMW Z4 3.0siがクラス優勝し、174号車・BMW Z4 3.0siが3位で、同じチームで好成績を残した。2台によるバトルとなったV2T(排気量1,601~2,000cc)クラスでは、203号車・オペル アストラGTC/OPCが完走して優勝となった。

今年は決勝序盤の弱い雨、さらに夜中のノルトシュライフェでのスコールなどに足をすくわれてアクシデントに見舞われた車両が多く、完走は102台と参加者には厳しい内容となった。また総合トップが30回以上も変わるなど激しいバトルが演じられた耐久レースとなったが、ヨコハマタイヤ装着車の多くが完走を果たしチェッカードフラッグを受けた。


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Movie – FIA WTCC & ADAC 24 hours race at the Nurburgring Nordschleife



次回は、ニュルブルクリンクとヨコハマタイヤについてご紹介いたします。