TOKYO AUTO SALON with NAPAC 2015 (3)

TOKYO AUTO SALON with NAPAC =Yasuaki BOB Suzuki Interview=

東京オートサロンのヨコハマタイヤブースに展示された3台のインポートカー。それぞれがチューナーの手によりセンス良く個性的に仕上げられていたが、その中で注目を集めた1台がBMW i8だ。プラグインハイブリッドという機構を採用した新世代のスポーツクーペは、BMWを知り尽くしたStudie AGの手により持ち前のパフォーマンスをさらに引き立てられている。
このコーナーではStudie AGを率いる鈴木康昭さんに、BMW i8の魅力についてとともに、昨年の最終戦までチャンピオン争いを演じたSUPER GTについてもお話しをお聞きした。


新しい世代のBMW、i8とは?

BMW i8はハイブリッド機構を有する新世代のクーペ。ガルウィングドアも特徴的なエクステリア、そしてBMWらしい高いドライビングプレジャーをもたらすパフォーマンスも魅力の1台だ。そんなBMW i8とはどんな魅力を持つ車なのかから、鈴木さんにお聞きしていこう。

「BMWにはスタンダードなラインナップと、よりスポーツ性能を高めたMシリーズがありますが、これらとは異なる新世代のブランドとして「i」が設定されました。i8は2011年の映画で登場する車としてデビューして、その時点で市販化されるというニュースを耳にしたときから、欲しくて欲しくてしょうがなかったんです」

[Photo]

映画を通じてお披露目された時から、鈴木さんの心をガッチリとつかんだBMW i8。その思いは情報が少しずつ時間とともに明らかになるにつれて、ますます大きなものになっていったという。

「映画に出た時はどんなスペックになるのかも分からなかったのですが、時間とともにだんだんと全容が見えてきた中で、最終的にはプラグインハイブリッドという形で世に出ることも分かりました。ガルウィングドアも市販されてもそのまま、もちろん若干は映画の時と違っている部分があるにしても、ほぼあのままの形で出てくるというので、とても楽しみにしていたんです」



待望の納車からオートサロンまでは時間との戦い

待ち焦がれたBMW i8がいよいよ正式に発表され、鈴木さんもオーダーを入れた。しかし、納車までの待ち時間が長かったこともあるが、なにより実際に納車されてからオートサロンまでの時間はとても限られたものだった。

「2013年の11月から予約受付が始まって、僕も初日に予約を入れました。ただ、ものすごい数の予約が集まり、さらに日本市場への割り当て台数も少なかったようで。実際、2015年1月の時点で、日本には30台あるかどうかというところだと思います。
実際のところ、僕のところにもいつ実車がやってくるのか分からなかった。ただ、2014年12月の初めになって、急に『年内に納車出来そうです』という連絡があって、それだったらオートサロンへの展示も間に合うだろうと。レアな車ですから、極端な話ノーマルのままでも話題になるだろうし、オートサロンに展示するメーカーも無いだろうからADVANを装着しただけで展示しても面白いだろうと思いました」

[Photo]

こうして鈴木さんの元にBMW i8が納車され、オートサロンでのヨコハマタイヤブースへの展示も決まった。しかしここから、時間との戦いが幕を開けることになったのである。

「オートサロンのヨコハマタイヤブースへの展示は決まったのですが、年末ぎりぎりになって他社もBMW i8を展示するらしいという話が聞こえてきました。こうなると、『ちょっと待てよ』と(笑)。ノーマルでタイヤだけADVANというのはベストではないな、という話になってくるわけです。Studieの名にかけても、ADVANの看板にかけても、これはどうにかしなくてはいけないな、という思いが強くなりました。

12月26日に納車されて、うちの店が30日までの営業。4日しか無かったのですが、その間には慣らし運転で名古屋を往復したりということもあり、2014年の営業最終日と年明けの2日、実質3日でなんとかしなければならなくなりました。その中ではタイヤとホイール、そしてローダウンは最低でもやろうと。せいぜいそこまでか、と思ったのですが、やっぱりボディカラーもオリジナリティを主張したい。そこで塗装は時間的に難しいので、フルラッピングを施してオートサロンへの展示車として仕立てました」


>> インタビュー 後編