最初は自分の車じゃない印象もあったADVANカラー

「ヤタさん」と親しみと尊敬の念をこめて、ダートトライアルのパドックで呼ばれている谷田川敏幸選手。1990年から全日本選手権への参戦を開始、2010年にはヨコハマタイヤ勢に加わり同年シリーズチャンピオンを獲得した。まず最初に谷田川選手には若かりし頃、さらにライバルとしてヨコハマタイヤ勢と戦っていた頃にADVANカラーがどのように映っていたのかをお聞きしてみよう。

「昔からADVANカラーは注目を集める存在で、大学の自動車部員だった頃から憧れていたところがありますね。ダートトライアルを戦っていた往年のADVANカラーを見ても、粟津原豊さん、登坂均さん、大井義浩さんと、錚々たる顔ぶれが揃っていますよね。ある意味で選ばれた存在というか、特別な選手がADVANカラーで走っていたという印象です」

2017年、谷田川選手は横浜ゴムの創立100周年を記念してADVANカラーのマシンで戦わないか、というオファーを受ける。しかし、谷田川選手は即答しなかったという。

「嬉しいお話しでしたが、TRUSTカラーを20年背負ってきていたので、全面的にカラーリングを変えることに対しては考えた部分もありました。TRUSTカラーが“谷田川カラー”として定着している実感もあったので、即答は出来なかったんですよ。でも、ADVANカラーは憧れの存在ですし、100周年という記念すべき背景もあるので、TRUSTさんとも相談してADVANカラーをまといました」

こうして、2017年に生まれた“谷田川選手×ADVANカラー”。しかし、長い年月を経て定着したイメージというのは、簡単には変わらないようで……。

「カラーリングが出来上がってみると、なんだか正直なところ自分の車じゃないような気がして。ダートトライアル場に持ち込んでも、『これ、誰の車？』という感じでしたね(笑)。ギャラリーの中には、『谷田川のTRUSTカラーのマシンが来ない!!』なんていう勘違いをされている人もいたようですし。ただ、自分は乗ってしまえばカラーリングは見えませんから、それまで通りに戦うことが出来ました。本当に最初だけは余所の車に乗るような感じもありましたが、それはすぐに慣れましたね(笑)」

2017年、ダートトライアルで久しぶりに復活したADVANカラーは開幕戦から大いに注目を集めた。そして谷田川選手は、開幕5連勝という快進撃で強さを見せる。第6戦、惜しくも優勝は逃したもののシーズンは2戦を残してチャンピオンを確定。5連覇を達成して、喜びの表情を見せてくれた。

2018年も、引き続きADVANカラーで戦う谷田川選手

2017年、5連覇をADVANカラーのマシンで飾った谷田川敏幸選手。そして2018年は、ADVANブランドの40周年ということで引き続きRed in Blackのオファーが届いた。

「2017年は、約束していたチャンピオンを獲得することが出来て、凄くホッとしました。でも、ADVANカラーは100周年記念の一年限りだと思っていたんです。すると、ADVANブランドの40周年も引き続き、というお話しをいただいて。TRUSTさんのご理解をいただき、自分自身もこのカラーリングに慣れてきたので、もう一年ADVANカラーで戦うことになりました」

2年目となるADVANカラー、そのシーズンは開幕から2連勝を飾った谷田川選手。

「まず、開幕戦を勝つことが出来たのは本当に良かったですね。開幕で勝てるというのは、その後のシーズンを戦う上での気持ちが全然楽になりますから。また、ダートトライアルのみならず、結果としてジムカーナとラリーもADVANカラーが初陣を制したということで、最高のシーズンインになりましたね!!」

ADVAN HISTORY -Dirt Trial-