2015 MOTEGI “K-TAI”

モータースポーツの登竜門として、また日頃から手軽に楽しめるカテゴリーとして、全国各地で多くの愛好者が存在しているレーシング/スポーツカート。そんな面々が全国から集うビッグイベントが、ツインリンクもてぎのロードコースを舞台に開催される「もてぎKART耐久フェスティバル」、通称“K-TAI”だ。このコーナーでは去る8月末に開催された2015年大会の模様と、参加チームの声をお届けしよう。


生憎の雨、そんな中で今年もK-TAIが盛り上がりを見せた!!

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「単に勝敗を競うのではなく、みんなでKARTを楽しもう」を合言葉に2001年から栃木県のツインリンクもてぎで開催されている“K-TAI”は、排気量270cc以下の4サイクルエンジンのカートエンジンを搭載したスポーツカートで、1周4,801mのロードコースを舞台に競われる耐久イベントだ。マシンの改造範囲により、5時間の決勝となるチャレンジクラスと、7時間のエンジョイクラスという2クラスに分かれて開催される。

SUPER GTやSUPER FORMULAといったビッグレースが開催されるサーキットという、モータースポーツファンには堪らない最高のステージで走れる喜びを存分に感じながら、大会コンセプトの下、参加者は思い思いの方法で夏の祭典を楽しんだ。例え走行中にコース上で車両が停止しようとも、マシンはオフィシャルの手によって回収され再びスタートすることできるという“K-TAI”オリジナルルールもまた大きな魅力であり、全てのマシンがチェッカーを目指して走る。

記念すべき第15回記念大会となった2015年は、8月29日(土)に5時間耐久レースでチャレンジレースが、翌30日(日)にエンジョイクラスが7時間耐久レースで行われた。2日間とも生憎の雨に見舞われ、8月末とは思えない程の涼しい気温の下のレースウィークとなった。

チャレンジクラスでは、ゼッケン1をつけるBLACKOUT R/Tが91周を重ね、ヨコハマタイヤ勢の最上位となる3位表彰台を獲得。

エンジョイクラスには95台ものカートがエントリー。参加者が口々にスポーツカート最大のイベントだと称賛することが分かる盛況ぶりとなった。前日よりも強く降る雨によってセーフティカーが出動する展開となったレースを制したのはゼッケン2番のハヤコバレーシング、125周を周回した。


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ヨコハマタイヤで出場したチームの声!!

TEAM COMMENTS

No.46 SRKTチャレンジ

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スバルに勤めるレース好きなメンバーが集まって構成されたチームで、20歳代から60歳代まで幅広い年齢層となっています。普段からレーシングカートやスポーツカートなどで、モータースポーツを楽しんでいます。

K-TAIの魅力は、なんといっても憧れのツインリンクもてぎのロードコースを走れること。このコースでレースを出来ることは、レース好きにとっては夢のようなことです。4輪に比べてカートは遥かに安いコストで楽しむことが出来るのも、大きな魅力ですね。

No.1 BLACKOUR R/T

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栃木のフェスティカサーキットを媒体として集まったメンバーで構成されたチームで、むかしレーシングカートに乗っていた面々が集まっています。

K-TAIには今年で参戦7年目になりますが、我々にとっては一年に一度のおまつりとして参加しています。これがないと夏は終われない! というイベントですね。レーシングカートのレースとは違って、肩の力を抜いて楽しむことが出来ます。また、エンジンやマシンなどに手を加えられることもK-TAIの魅力です。「こうしたら速くなるんじゃないか?」など、いろいろなトライをしています。

No.25 ガールズレーシングクラブ幸田

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モータースポーツ界に女子を増やしたい、という思いで、小林真奈美が結成した女子チームです。現役のレースクィーンなど、モータースポーツと関わりがあるレース好きという、総勢9名の女子で構成されています。

愛知県の幸田サーキットをホームコースとしていて、結成当初は幸田のレンタルカートからスタート、スポーツカートへとステップアップしました。スポーツカートの中で一番大きなイベントがこのK-TAIなので、ここに参加することを目標としていました。1周4.8kmという長いロードコースは、ブレーキングポイントも走行ラインもミニサーキットとは異なっていて、普段通りに走れない難しさがありますね。

No.60 新千歳モーターランド1号機/No.66 新千歳モーターランド手動式機

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北海道にある新千歳モーターランドで走っている仲間たちで、結成されたチームです。普段はスポーツカートやレンタルカートでライバルとして競っている面々が、ここではチームメンバーとして共に楽しんでいます。

カートにはプラモデルを組み立てるような、マシンを作り上げる楽しみがあります。メンバーの中には車椅子の人もいるので、1台は手動でアクセルとブレーキを操作出来るようになっていますが、そういったパーツもオリジナルで製作しています。走るだけではない、マシンを作る楽しみも味わいながら、今年で参戦4年目になります。

No.318 サイバーフォーミュラアスラーダ/No.319 サイバーフォーミュラ凰呀

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1991年にテレビで放映されていたアニメ「サイバーフォーミュラ」が好き、というメンバーが集まって結成されています。元々はレンタルカートで楽しんでいたのですが、K-TAIの存在を知って3年前から参戦しています。今回はアニメの舞台設定と同じ2015年ということで、参戦当初から目標にしていました。そこでマシンも、アニメでマシンデザインをされていたスタッフの方にお願いして、特別にデザインしていただきました。

K-TAIは初心者や我々のようなオタクでも、容易に受け入れてくれる敷居の低い参加型イベントです。そして、誰もが笑顔で終わることの出来る楽しいイベントでもありますね。K-TAIがあるおかげで、気軽にモータースポーツを楽しむことが出来ています。

No.129 読売自動車大学校

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学校内にあるカートクラブがベースで、在校生、卒業生、教員でチームを構成しています。

カートで国際格式のサーキットコースを走行出来るということに魅力を感じて、参加したことがきっかけになり、今年で7回目を数えるに至りました。様々な年代の人が一緒になって取り組むことでコミュニケーションを深められるのは、学生にとって大きな収穫になっています。