2015 GAZOO Racing 86/BRZ Race Round 6 Report

【GAZOO Racing 86/BRZ Race 第6戦/十勝】

北の大地でヨコハマタイヤ勢がワン・ツー・フィニッシュ、
谷口信輝選手は優勝で2年連続王座を獲得!!

GAZOO Racing 86/BRZ Race Round 6

開催日 2015年8月23日
開催場所 十勝スピードウェイ・クラブマンコース (北海道)
天候 曇り
路面 ドライ
決勝周回数 14周
(1周=3,405m)
参加台数 36台
2015 GAZOO Racing 86/BRZ Race 第6戦

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前戦の九州・オートポリスから2週間をおいて開催されたGAZOO Racing 86/BRZ Raceの第6戦。本州を飛び越えて舞台を北海道に移し、十勝スピードウェイで開催された。

GAZOO Racing 86/BRZレースのプロフェッショナルシリーズは、全8戦の中で有効ポイントが6戦なので、オートポリスと十勝スピードウェイを欠場するというエントラントも少なくない。だが、この2戦はシリーズポイントが通常の1.5倍となっているので、シリーズチャンピオンを狙う有力ドライバーにとっては重要な一戦となることから多数が参戦した。

プロフェッショナルシリーズが28台、クラブマンシリーズが8台で競われることになった第6戦。今回は、これまでの予選と決勝を別日で実施する2Day開催ではなく、日曜日の午前中に予選、午後に決勝を実施する1Day開催となる。

23日(日)の午前中に始まった予選は北海道という場所柄、これまでの数戦とは異なり、20℃を切る気温の中で実施。一般的にグリップには厳しいとされる低い路面温度でも強さを発揮する、ヨコハマタイヤを装着するユーザーの活躍が期待された。

15分間という予選時間なので、ほぼ全台がオープンと同時にコースイン。前戦で表彰台に立った近藤翼選手や青木孝行選手などが好タイムをマークするなか、シリーズリーダーの谷口信輝選手はピットで待機してクリアラップを見極めていた。予選の残り時間が半分ほどになりコースインした谷口選手は、2ラップの計測周回を走行し1分35秒925というコースレコードをマーク。しかし予選のトップ5台がコースレコードを塗り替える結果となった激戦のなか、阪口良平選手が0.2秒上回るタイムでポールポジションを奪い、谷口選手は惜しくも2番手に。また、3番手には谷口選手と同じくヨコハマタイヤを装着する青木孝行選手がつけ、決勝での逆転に期待がかかる。

予選終了から約4時間後にスタートを切ったプロフェッショナルシリーズの決勝は、14周で競われた。

2番手スタートの谷口選手は、絶好のスタートダッシュを決めて1コーナー手前でトップに立つことに成功。3番手スタートの青木選手も1コーナーの混乱を上手くかわして4コーナーまでに2位へと浮上。谷口選手は、1周目で2位以降に2.1秒の差を付けて常勝パターンに持ち込むかに見えた。

だが、2位の青木選手を含めた3台の猛追もあり、5周目にはトップと2位以降の差が0.5秒まで縮まっていた。抜きどころの少ないコースということもあって1位から4位の集団は、無理に仕掛けるとラップタイムが落ち、先行者を逃がしてしまう。そのため相手のミスを待つ均衡状態がレース後半まで続いた。

11周目に3位を走っていた阪口選手と4位蒲生選手の順位が入れ替わり、ファイナルラップでは青木選手がトップの谷口選手に迫る場面もあったが、谷口選手はトップを死守し今シーズン4勝目を飾った。このほかのヨコハマタイヤ装着選手は2位に青木選手、6位に近藤選手、7位に織戸学選手とトップ10内に4台が入った。

優勝した谷口選手は30点のシリーズポイントを追加し、シリーズ全8戦の2戦を残して、見事に2年連続のシリーズチャンピオンを獲得した。

DRIVER VOICE

谷口信輝 選手 [KTMS86]

【今回の成績 : プロフェッショナルシリーズ 優勝 (シリーズチャンピオン確定)】
予選は想定していた以上のタイムをマークできたのですが、ポールポジションの阪口選手が速かったですね。抜きにくいコースなので、もちろんトップからスタートしたかったですが。
決勝は、1周目が勝負だと考えていて、思いもよらず1コーナーでトップに立てたのがラッキーでした。その後は後続がバトルしている間にリードを広げられて、展開としては望んでいた通りでした。ですが、残り4周くらいからの青木選手のプッシュが厳しかったのですね。何とか守り切って優勝できました。
優勝すればシリーズチャンピオンを決められる可能性があることは知っていたのと、次戦以降はライバルに分があると思っていたので今回の十勝でシリーズチャンピオンを獲れて凄く嬉しいです。良いクルマと体制を整えてくれたスタッフとチームに感謝します。

青木孝行 選手 [ケーエムエス ADVAN 86R]

【今回の成績 : プロフェッショナルシリーズ 2位】
十勝は得意なサーキットなので期待はしていました。練習走行からフィーリングは良く、そのままの調子で予選にも臨めました。ここ数戦は、原因が分からないスランプにはまっていて、いろいろとセッティングを試していたのですが、上手く十勝のサーキットにフィットしたみたいです。
決勝は3番手スタートだったのですが、1コーナーの混乱に乗じて2位に上がることができました。序盤は後ろから阪口選手が迫ってきていたので押さえるのに必死で、谷口選手を逃してしまいました。途中で谷口選手に追いついて終盤にはトップに抜くチャンスを狙っていたのですが、さすがにミスがなったです。最終周に一度、パスしようと試みたのですが、抜くには至りませんでした。今回は優勝できるチャンスだったので悔しいですが、谷口選手がシリーズチャンピオンを獲得できたので結果としては満足しています。

近藤 翼 選手 [神奈川トヨタ☆DTEC86R]

【今回の成績 : プロフェッショナルシリーズ 6位】
決勝はスタートから1コーナーで1台パスできたのですが、その後は前を押さえられてしまって順位を上げられなかったです。押さえられていたクルマを抜いたときには前が離れていて、6位になるのが精一杯のレースでした。上位を狙うには、予選でもっと前に出る必要があります。せめてトップ5に付けていないと勝負権はないですね。

織戸 学 選手 [モルフォ頭文字DサミーK186]

【今回の成績 : プロフェッショナルシリーズ 7位】
決勝はスタートが上手く決まって2台パスできました。その後も狙い通りに2台抜いたのですが、7位まででした。予選に課題があることには変わらないですね。7位が今季のベストリザルトというのも悲しいですが、ヨコハマタイヤが2年連続でシリーズチャンピオンを獲れたことは素直に嬉しかったです。あと2戦で、何とか結果を残したいと思っています。