2015 GAZOO Racing 86/BRZ Race Round 5 Report

【GAZOO Racing 86/BRZ Race 第5戦/オートポリス】

終盤演じられたヨコハマタイヤ装着車同士のデッドヒート、
近藤翼選手と谷口信輝選手が表彰台を飾る!!

GAZOO Racing 86/BRZ Race Round 5

開催日 2015年8月1日-2日
開催場所 オートポリス (大分県)
天候 晴れ
路面 ドライ
決勝周回数 10周
(1周=4,674m)
参加台数 44台
2015 GAZOO Racing 86/BRZ Race 第5戦

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全8戦のシリーズで争われる2015年のGAZOO Racing 86/BRZ Race。前戦で前半の4戦が終了し、今ラウンドから後半戦へと突入した。第5戦の舞台となったのは、大分県のオートポリス。阿蘇の外輪山に位置するロケーションは標高が900mと高地にあるので、霧などの天候不良によりしばしばレースが中断されることがある典型的な山麓のサーキットである。

だが、今回は天候不良の影響は皆無だった。練習走行枠が設けられた金曜日から気温が30℃付近まであがり、直射日光を浴びることになるパドックは酷暑となった。

5戦目にして初めて本州を出ての開催となったこともあり、エントリーはプロフェッショナルシリーズが31台、クラブマンシリーズが13台の出走と、通常のラウンドに比べれば少なかった。それでも、プロフェッショナルシリーズは、通常ラウンドで獲得できるポイントに1.5倍のボーナスポイントがもたらされるということもあり、シリーズチャンピオンを狙う有力なチームはほぼ顔を揃えた。

1日(土)に実施された予選は、ポイントランキングトップの谷口信輝選手と4位の近藤翼選手がポールポジションを狙う走りをみせた。20分の予選時間の中で開始早々にコースに入った近藤選手は、1周目のアタックで2分14秒534をマーク。この時点でトップ3に入るタイムとなった。一方の谷口選手は、予選時間の中盤にコースインし、こちらも1周のみのアタックで2分14秒375を記録した。結果として谷口選手は3位、近藤選手は4位を獲得することになった。また、ヨコハマタイヤ勢では7位の青木孝行選手もトップ10内の決勝スターティンググリッドを獲得した。

翌日の2日(日)に開催された決勝も、好天のもとでスタートすることになった。10周で競われたプロフェッショナルシリーズの決勝は、1コーナーで大きな順位変動が起きた。3位スタートの谷口選手は、絶好のスタートダッシュで1コーナー手前までに2位に浮上。そして右に旋回する1コーナー手前でコース左側にクルマを寄せたのだが、そのイン側に飛び込んだのが4位スタートの近藤選手だった。近藤選手は、1コーナー立ち上がりで2位まで順位をアップした。一方で、インサイドから近藤選手に抜かれてしまった谷口選手は、1コーナーからの加速が鈍り5位まで順位を下げてしまった。

1周目を終えて2位の近藤選手は、トップの山野選手を1.7秒差で追う展開。5位に谷口選手、8位に青木選手という順位でレースは進むことになった。序盤戦は近藤選手が2分15秒前半のラップタイムでトップを追う中で、谷口選手は3位争いの集団で後続を押さえながらも、前を追う厳しい状況となった。それでも、3周目には4位にあがり、5周目には3位へと着実に前のクルマをパスしていった。

レースが中盤へと入った6周目には2位の近藤選手と3位の谷口選手の差は約2秒となっていたが、周回を重ねるごとに谷口選手は好タイムをマークし差を縮めていった。終盤には、2台の差は1秒を切ってテール・トゥ・ノーズの戦いとなる。ファイナルラップを迎えるときには2台の差は0.2秒。最終周のコース後半では谷口選手が近藤選手に並びかけ、パスするかに思われたが、近藤選手も譲らず。2台のバトルは、このままチェッカーを受けた。

近藤選手は第3戦の富士スピードウェイ以来の2位表彰台を獲得。3位となった谷口選手は、シリーズランキングのトップを維持した。青木選手も8位に入り、3戦ぶりにシリーズポイントを獲得することになった。

DRIVER VOICE

近藤 翼 選手 [神奈川トヨタ☆DTEC86R]

【今回の成績 : プロフェッショナルシリーズ 2位】
決勝は4位スタートでしたが、1コーナーで混戦になればチャンスがあるのではないかと思っていました。谷口選手が1コーナーでアウト側に寄ったのでインに飛び込んだら上手くパスすることができ、狙い通りに順位を上げられました。2位になってからは、トップの山野選手を追うためにプッシュしたのですが、届きませんでした。レース後半は、熱ダレもあってタイムが落ちてきてしまい谷口選手とのバトルになりました。厳しかったですが、順位を守れて良かったです。

谷口信輝 選手 [KTMS86]

【今回の成績 : プロフェッショナルシリーズ 3位】
決勝のスタートは上手く決まって、1コーナーまでに2位の大西選手の前に出られたのですが、イン側から近藤選手が入ってくるとは思っていませんでした。5位に落ちてからは必死に追い上げてラップタイムも良かったので、レース展開によってはさらに上位も狙えただけに残念です。今回は、練習走行の段階からセッティングに迷いが生じてしまい、レースプログラムが上手く組み立てられませんでした。そこが敗因だと思っています。次回の十勝もボーナスポイントがあるので、ぜひ勝利を手にしたいです。