2021 SUPER FORMULA LIGHTS Overview

SUPER FORMULA LIGHTSとは

若手のレーシングドライバーにとって“登竜門”と位置づけられ、世界のレースピラミッドにおいて頂点に位置するF1(フォーミュラ・ワン)などへのステップアップカテゴリーとされるF3(フォーミュラ・スリー)。世界のモータースポーツを統括するFIA(国際自動車連盟)が再編を行ったことで、日本ではそれまでの全日本F3選手権に代わって、2020年に全日本フォーミュラ・ライツ選手権が発足した。

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40年にわたる歴史を刻んできた前身の全日本F3選手権を受け継いだシリーズは、多くの大会で1大会3レース制を採用。ひとつの週末に3回のレースを経験することで、コストを抑えつつ効率的に経験値を高められるようにというコンセプトによるものだ。さらにマシンは新たに「ダラーラ・320」をワンメイク採用、安全性を高いレベルで確保した最新のマシンでドライビングスキルを磨き上げられる。

若手のスキルアップが期待される一方では、ベテランのジェントルマンドライバーを主な対象とした「Masterクラス」もシリーズ統括団体により設定されており、こちらは40歳以上、または女性が登録資格となる。総合とは別にクラス順位が認定され、若手とベテランが同じフィールドで切磋琢磨する環境が構築されている。

参考までに計算してみると、2020年の開幕戦に参戦した選手のうち、Masterクラスを除いた9人について、当日の満年齢平均は21.89歳となる。2021年は6大会で全17戦が予定されており、誰が戦いの主人公となるのか楽しみなところだ。

MACHINE =車両概要=

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全日本フォーミュラ・ライツ選手権は、イタリア製の「ダラーラ・320」によるワンメイクで競われる。ドライバーの頭部を保護するHaloを備えるなど最新に安全規定に則った設計であると同時に、空力性能の向上によってダウンフォースも従来モデルより増加してパフォーマンスも高まっている。

シャシーはワンメイクである一方、全日本フォーミュラ・ライツ選手権ではエンジンについては前身の全日本F3選手権時代から引き続きマルチメイク制が採用されている。直列4気筒で排気量2,000ccの直噴ガソリンエンジンと定められており、2020年は4つのエンジンチューナーが参戦した。

トランスミッションはHewland社製で、6速シーケンシャルを採用。車両重量は、ドライバーとバラストを含めて585kgとなっている。



SUPER FORMULA LIGHTSとヨコハマタイヤ

ヨコハマタイヤは2011年から全日本F3選手権のワンメイクタイヤサプライヤーをつとめており、2020年の全日本フォーミュラ・ライツ選手権発足においても引き続きタイヤ供給を行ってシリーズを支え続けている。

ヨコハマタイヤでは国内外のフォーミュラ・レースにも長年にわたって挑戦を続けてきており、現在の国内ではトップフォーミュラに位置するSUPER FORMULA、ミドルフォーミュラの全日本フォーミュラ・ライツ選手権、そしてボトムレンジに位置するSuper-FJと、幅広くフォーミュラレース・カテゴリーにタイヤを供給している。

全日本フォーミュラ・ライツ選手権に供給するタイヤのサイズは、フロントが200/50VR13、リアが245/45VR13。ドライ用スリックの「ADVAN A005」と、接地面に溝がつけられたウェット用レインの「ADVAN A006」をラインアップしている。規則によりレースウィークに使用出来る本数は1大会2レースの場合2セット(前後各4本)、3レースの場合は3セット(前後各6本)がドライ/ウェット共通で最大と定められている。