2021 Super-FJ Overview

Super-FJとは

1980年に発足したFJ-1600を前身として、2007年からスタートしたSuper-FJ。FJ1600との混走による移行期間を経て、2010年からは単独のシリーズとなりJAF(日本自動車連盟)が認定する地方選手権が各地で開催されて現在に至っている。

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2021年はスポーツランドSUGOとツインリンクもてぎ、筑波サーキットと富士スピードウェイの選手権がそれぞれ統合され、もてぎ・菅生選手権と筑波・富士選手権として開催される。これに鈴鹿、岡山、オートポリスを加えた5つの選手権が行われ、東北から九州までの各主要サーキットを舞台に戦いが繰り広げられる。

SUPER FORMULAを頂点とする国内のフォーミュラ・レースにおいて、ピラミッドのボトムレンジを担うSuper-FJ。前身のFJ1600時代を含めて長い歴史を積み重ねており、このシリーズを第一歩として飛躍を遂げたドライバーは数多い。一例を挙げれば、先にF1(フォーミュラ・ワン)へのデビュー決定が発表された角田裕毅選手も、レーシングカートから四輪へステップアップしての初戦は岡山国際サーキットでのSuper-FJであり、2016年の第4戦で初レースでのデビューウィンを飾っている。

こうした若手のみならず、経験豊富なジェントルマンドライバーも多数が参戦。ローコストでドライビングテクニックを磨くことが出来るフォーミュラ・カテゴリーとして、その存在意義はとても大きいと言えるだろう。

MACHINE =車両概要=

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Super-FJは入門フォーミュラとして、コストの抑制と高い安全性をバランスしたマシン開発が行われている。車体の基本は鋼管スペースフレームと鉄板によるセミモノコックフレームで、ここにホンダのL15A型エンジンを搭載する。このエンジンは4気筒SOHCで排気量1,500cc、軽度のチューニングによりおよそ120psの最高出力でとされている。

特徴のひとつは前後のウィングで、前身のFJ1600には無かったアイテム。断面プロフィールを統一してイコールコンディション化を図り、若手ドライバーにとってはセッティング能力の向上に寄与している。またウェットコンディションにおける安定性も確保され、安全面でも効果の高いアイテムだ。

マシンは複数のコンストラクターによって供給されており、若手にとっては“レースのイロハ”を学ぶ格好の舞台として存在感を見せているのがSuper-FJだ。



Super-FJとヨコハマタイヤ

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2010年のシリーズ単独化から今日まで、Super-FJを足元から支えているのがヨコハマタイヤだ。全国の各選手権にワンメイクサプライヤーとしてタイヤを供給、ヨコハマタイヤはSUPER FORMULA、スーパーフォーミュラ・ライツ、そしてSuper-FJと幅広く国内のフォーミュラ・レースをサポートしている。

タイヤはドライ用スリックの「ADVAN A005」と接地面に溝がつけられたウェット用レインの「ADVAN A006」で、サイズはフロントが150/575R13、リアは170/650R13。規則で1レースの予選と決勝を通じて使えるドライタイヤは1セット(4本)と定められている。これによりコストを抑えることが出来ると同時に、ドライバーはレースウィークを通じてタイヤマネージメントを習得することにもなる。

入門カテゴリーということで基本的なパフォーマンスの高さはもちろんだが、コントローラブルさもタイヤに求められる要素のひとつ。ヨコハマタイヤは長年のフォーミュラ・レースへの参戦を通じて得た知見を基に、Super-FJにも最適なタイヤを生み出して供給を続けている。