2020 TCR Japan Series Overview

TCR Japan Seriesとは

2015年に発足したTCRは、共通車両規定の下で世界各地でシリーズ戦が展開されているカテゴリーだ。2019年までヨコハマタイヤがワンメイクサプライヤーをつとめていたWTCR(ワールド・ツーリングカー・カップ)が世界各地を転戦、さらに複数の国を転戦する地域シリーズのリージョナル戦、そして一ヶ国の中で転戦するナショナル戦が設けられている。

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このうち日本国内を転戦するナショナル戦として2019年に発足したのが、TCR Japan Series。日本のみならず世界の各メーカーがリリースする車両をベースに仕立てられたマシンによるバラエティ豊かなラインアップが特徴で、初年度は最終的に16台が出場。マシンのコストパフォーマンスが高いこともあり、さらなる参戦台数の増加と盛り上がりが期待されている。

TCR Japan Seriesは、決勝を土曜日に行う「Saturday Series」と日曜日に行う「Sunday Series」で構成。それぞれでシリーズポイントが設定され、最終的なチャンピオンを競い合っている。さらに参戦選手の経歴に応じて、総合順位に加えて「Gentleman Class」も設定してクラスのシリーズランキング争いも展開されている。

一人のドライバーが予選から決勝までを戦うスプリントレースならではの緊張感、そしてそれぞれの車種が有する持ち味を活かした戦いぶりが見どころとなるTCR Japan Series。SUPER FORMULAとの併催が多いことから露出も多く、これからもますますの発展が見込まれている。

ヨコハマタイヤは日本のみならず、海外で行われるTCRレースにおいてもワンメイクタイヤを供給。2020年はリージョナル戦のTCR EuropeとTCR Eastern Europeや、ナショナル戦のTCR Iberico、TCR Benelux、TCR Germany、TCR Scandinavia、TCR Russiaで戦いを足元から支えていく。

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MACHINE =車両概要=

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TCR車両は、4ドアまたは5ドアの前輪駆動車がベースとされる。エンジンは排気量1,750cc~2,000ccのシングルターボ4気筒で、ガソリンに加えてディーゼルも認められている。こうした規定には各自動車メーカーが生産している人気車種の多くが該当することから、ヨーロッパ各国に加えて日本、韓国、ロシアなどのメーカーが生産している車両をベースとしたマシンがラインアップされている。

そしてこれらの車種に対しては、TCR全体を統括するワールド・スポーツ・コンサルティング(WSC)によって性能調整が施され、エキサイティングなバトルでレースを盛り上げる要素となっている。もちろん共通規定となっているため基本的にはシリーズをまたいでの参戦も可能であり、ユーズドマシンの流通も活発である。

2019年はTCR Japan Seriesにホンダ、フォルクス・ワーゲン、アルファロメオ、アウディの各車種が参戦。お気に入りのメーカーや、自分の愛車と同じ車種を応援しているというファンも多く、熱の入った声援が各大会で選手に送られている。



TCRとヨコハマタイヤ

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2018年と2019年のWTCR(ワールド・ツーリングカー・カップ)へのワンメイクタイヤ供給をはじめ、ヨコハマタイヤは世界各地で開催されているTCRシリーズへのタイヤ供給を行ってきている。

こうした実績が高く評価され、2019年のTCR Japan Seriesの発足にあたってワンメイクタイヤが採用された。供給するのはドライ用の「ADVAN A005」とウェット用の「ADVAN A006」で、サイズはともに250/660R18である。

また前述のように日本のみならず世界各地のシリーズにも供給を行っており、タイヤの優れたパフォーマンスと安定した高品質でレースを支えている。