About 2016 FIA WTCC


2005年の発足から12年目のシーズンを迎えている、ツーリングカーによるスプリントレースの世界最高峰がFIA WTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)。F1(FIA フォーミュラ・ワン世界選手権)、WRC(FIA 世界ラリー選手権)、WEC(FIA 世界耐久選手権)と並ぶFIA(国際自動車連盟)の世界選手権タイトルがかけられているシリーズである。

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車両は2014年から導入されたTC1規定に基づき、量産車をベースにして排気量1,600ccのターボエンジンを搭載。2016年はシトロエン、ホンダ、ラーダ、シボレーRMLに加え、ボルボがポーラスターレーシングを母体としてS60で参戦する。参加チームはマニュファクチャラー勢とインディペンデント勢にわけられ、後者には選手権に加えてインディペンデントトロフィーのタイトルもかけられている。

2016年も前年同様に、世界を転戦する12大会のカレンダーが組まれているFIA WTCC。レースフォーマットは1大会で2回のレースが行われることは従来同様だが、2016年からは内容が変更される。従来の第1レースは「オープニングレース」と呼ばれ、このスターティングリッドは公式予選2回目(Q2)の結果を元に上位10台をリバースグリッドで配置する。そして第2レースは「メインレース」へと名称を改め、オープニングレースよりも1周多い設定となる(ドイツ戦を除く)。またグリッドはQ2とQ3の結果によって速い順に配される。これまでによりも観客やテレビ視聴者にわかりやすく、かつエンターテイメント性を高める施策と言えるだろう。


タイヤ・インフォメーション

シリーズ発足の翌年、2006年から一貫して現在までFIA WTCCのコントロールタイヤサプライヤーをつとめているのがヨコハマタイヤ。FIA SUPER2000規定の時代には前輪駆動と後輪駆動のマシンが混在していたため、両者にとって公平なパフォーマンスを発揮することと、世界トップレベルのドライバーが魅せるアグレッシブな走りをしっかり支えること、そして何よりも安定して高いパフォーマンスを発揮する品質の高さをテーマとして、専用タイヤが開発された。

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2014年のTC1車両規定導入にあたっても、ヨコハマタイヤはそれまでのノウハウと持ち得る最新技術を惜しみなく投入。18インチ化によってタイヤのパフォーマンスも大きく向上し、各チームが開発したTC1車両のポテンシャルを余すところなく発揮させてきている。

2016年は11年目のコントロールタイヤ供給となるヨコハマタイヤ。世界各地で開催されるレースへの確実なタイヤ供給、そして現地での充実したサービス体制は参加チームやプロモーター、FIAからも高い信頼を得ており、“WTCCファミリー”の一員としてシリーズを支えていく。

UPDATE : 29.Feb.2016