2015 WTCC Round 11&12 Preview

【FIA世界ツーリングカー選手権 第11＆12戦／スロバキアリンク (スロバキア)】

[Preview] 選手権争いも白熱する中で迎える、シリーズ前半の締めくくり!!

WTCC Slovakia
(Slovakia Ring)

開催日 2015年6月19日-21日
開催場所 スロバキアリンク
(スロバキア)
コース距離 5,922m
決勝予定周回数 11周×2レース
2015 WTCC 第11＆12戦 プレビュー

2015年も全12大会／24戦のカレンダーが組まれている、WTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)。この週末には前半戦の締めくくりとなる第6大会／第11&12戦が、スロバキアリンクを舞台に開催される。ロシア戦ではイヴァン・ミューラー選手(シトロエン)とティアゴ・モンテイロ選手(ホンダ)が優勝を飾ったが、一方でシリーズランキングトップのホセ・マリア・ロペス選手(シトロエン)は第1レースこそ2位でフィニッシュしたが、第2レースは12位に沈んだ。ミューラー選手が第2レースを6位とし、同じシトロエンのセバスチャン・ローブ選手は第1レースを9位、第2レースは7位で終えたことから、ロペス選手がランキングリーダーであることは変わらないものの、2番手にはローブ選手と入れ替わりミューラー選手がポジションを上げた。

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この結果、ランキングトップのロペス選手は、ドイツ戦を終えて2位のローブ選手と50点差だったものが、ロシア戦を終えるとミューラー選手と35点差に。得点差が縮まり、シトロエン勢同士が主役となっている選手権ランキング争いは、ますます白熱する展開になってきたと言える。また、得点差としてはロペス選手とダブルスコアに近いものの、ロシアで優勝を飾ったモンテイロ選手が102点と3桁にのせてきた。ポジションは4番手、33点差のローブ選手がまずはターゲットとなり、スロバキアの結果次第では逆転も見えてくる。ただし、昨年は豪雨の影響で第2レースがキャンセルされたスロバキア、その第1レースで優勝を飾ったのはローブ選手であるだけに、優勝候補の筆頭に数えられることも忘れてはならないポイントだ。



YOKOHAMAトロフィーも選手権に負けない熱い戦いが続く!!

白熱するシリーズ争い、という点においては、選手権タイトルと同様にYOKOHAMAトロフィーの争いも要注目である。いや、あえて言えば、シトロエン勢が主役である選手権争いに対して、多彩な車種やチームが拮抗しているYOKOHAMAトロフィー争いのほうが白熱の度合いが高いと表現しても良いだろう。

目下、ランキングトップに立っているのはノルベルト・ミケリス選手。2013年からマシンをホンダ・シビックにスイッチして3シーズン目となるが、’13年には鈴鹿サーキットで開催された日本ラウンドで総合優勝を飾るなど、実力派として知られるハンガリー人ドライバーである。

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77点を獲得しているミケリス選手に、65点で肉薄しているのがシボレーRML・クルーズを駆るトム・チルトン選手。弟のマックス・チルトンとともに兄弟レーサーとして知られるイギリス人は、貴公子らしいクールなルックスで女性ファンも多い。しかしその走りはアグレッシブなもので、やや大柄なクルーズを大胆に駆って上位進出を果たすシーンもしばしば見られる。

そして3番手に59点でつけるのが、シトロエン・C-エリーゼを駆るメルディ・ベナニ選手。モロッコ人ドライバーのベナニ選手は今季、Sebastien Loeb Racingに移籍してシトロエンのステアリングを握る。ここまでの10戦中、4戦でYOKOHAMAトロフィーを制しているが、2回のリタイアが響いて3番手に甘んじているという状態だ。速さは間違いなくある選手だけに、スロバキア以降の猛チャージに期待したい存在である。



【選手権 ドライバー部門・ポイントランキング (第10戦終了時点)】

順位 No. ポイント ドライバー 車両 チーム
1 37 199 ホセ・マリア・ロペス シトロエン・C-エリーゼ WTCC Citroen Total WTCC
2 68 164 イヴァン・ミューラー シトロエン・C-エリーゼ WTCC Citroen Total WTCC
3 9 135 セバスチャン・ローブ シトロエン・C-エリーゼ WTCC Citroen Total WTCC
4 18 102 ティアゴ・モンテイロ ホンダ・シビック WTCC Honda Racing Team JAS
5 33 84 マー・チンホワ シトロエン・C-エリーゼ WTCC Citroen Total WTCC
6 5 82 ノルベルト・ミケリス ホンダ・シビック WTCC Zengo Motorsport
7 2 76 ガブリエレ・タルクィーニ ホンダ・シビック WTCC Honda Racing Team JAS
8 3 55 トム・チルトン シボレーRML・クルーズ TC1 ROAL Motorsport
9 12 41 ロブ・ハフ ラーダ・ヴェスタ WTCC LADA Sport Rosneft
10 25 40 メルディ・ベナニ シトロエン・C-エリーゼ WTCC Sebastien Loeb Racing
11 7 35 ヒューゴ・ヴァレンテ シボレーRML・クルーズ TC1 Campos Racing
12 4 24 トム・コロネル シボレーRML・クルーズ TC1 ROAL Motorsport
13 26 16 ステファノ・ディアステ シボレーRML・クルーズ TC1 ALL-INKL.COM Munnich Motorsport
14 10 12 ニッキー・キャツバーグ ラーダ・ヴェスタ WTCC LADA Sport Rosneft
15 15 6 ジェームス・トンプソン ラーダ・ヴェスタ WTCC LADA Sport Rosneft
16 27 5 ジョン・フィリッピ シボレーRML・クルーズ TC1 Campos Racing
17 19 3 リカルド・リデル ホンダ・シビック WTCC Nika International
18 46 3 ヤープ・ヴァン・ラーゲン ラーダ・ヴェスタ WTCC LADA Sport Rosneft
19 11 2 グレゴアール・ドゥムースティエ シボレーRML・クルーズ TC1 Craft Bamboo
20 8 1 サビーネ・シュミッツ シボレーRML・クルーズ TC1 ALL-INKL.COM Munnich Motorsport
21 98 0 ドゥサン・ボルコビッチ ホンダ・シビック WTCC Proteam Racing
22 14 0 ミハイル・コズロフスキー ラーダ・ヴェスタ WTCC LADA Sport Rosneft

【YOKOHAMAドライバーズトロフィー・ポイントランキング (第10戦終了時点)】

順位 No. ポイント ドライバー 車両 チーム
1 5 77 ノルベルト・ミケリス ホンダ・シビック WTCC Zengo Motorsport
2 3 65 トム・チルトン シボレーRML・クルーズ TC1 ROAL Motorsport
3 25 59 メルディ・ベナニ シトロエン・C-エリーゼ WTCC Sebastien Loeb Racing
4 7 40 ヒューゴ・ヴァレンテ シボレーRML・クルーズ TC1 Campos Racing
5 26 36 ステファノ・ディアステ シボレーRML・クルーズ TC1 ALL-INKL.COM Munnich Motorsport
6 27 31 ジョン・フィリッピ シボレーRML・クルーズ TC1 Campos Racing
7 4 30 トム・コロネル シボレーRML・クルーズ TC1 ROAL Motorsport
8 11 30 グレゴアール・ドゥムースティエ シボレーRML・クルーズ TC1 Craft Bamboo
9 8 9 ザビーネ・シュミッツ シボレーRML・クルーズ TC1 ALL-INCL.COM Munnich Motorsport
10 98 5 ドゥサン・ボルコビッチ ホンダ・シビック WTCC Proteam Racing

CIRCUIT

[Photo]

2012年からWTCCの舞台として、カレンダーに組み込まれ続けているスロバキアリンク。全長5,922mろいうロングコースは、上空から見ると三角形の中でレイアウトされているという特徴的なコースだ。オープンは2009年と新しいだけに、安全性の高さや施設の充実度は折り紙付き。FIA格式レースもWTCCのほかにGT3などの開催実績を有しており、テクニカル要素も織りまぜられたコースは攻略し甲斐のあるフィールドとしてドライバーからも認識されている。

レコードタイムは昨年の予選でホセ・マリア・ロペス選手(シトロエン)がマークした2分03秒912(平均車速 172.05kph)。決勝ファステストラップも同じく昨年の記録となるが、ウェットコンディションの中でセバスチャン・ローブ選手(シトロエン)がマークした2分12秒918(平均車速 163.60kph)となる。

　
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