2015 WTCC Round 9&10 Preview

【FIA世界ツーリングカー選手権 第9＆10戦／モスクワ (ロシア)】

[Preview] 3年目のロシアラウンドは、今年も超接近戦に期待!!

WTCC Russia
(Moscow)

開催日 2015年6月6日-7日
開催場所 モスクワレースウェイ
(ロシア)
コース距離 3,931m
決勝予定周回数 16周×2レース
2015 WTCC 第9＆10戦 プレビュー

短いインターバルでカレンダーを消化しているWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)、この週末はロシアのモスクワレースウェイを舞台に第9&10戦が開催される。2013年からカレンダーに加わったこのコースは首都￥モスクワの近郊に立地しており、レース前には赤の広場で車両展示などのプロモーションが行われることもでも知られている。

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ロシアと言えばWTCCでは、ラーダにとって地元開催になるという点がまずはクローズアップされるところ。今季からニューマシンとなるヴェスタを投入しているラーダは、VAZ(アウトヴァーズ)社の海外市場向けブランドであり、現在はルノー・日産グループとも提携を深めており世界各地の市場で展開している。その中でヴェスタは昨年のモスクワモーターショーでお披露目された最新モデルで、ショーではWTCCマシンも展示されてプロモーションに活用されている。

今年のラーダ勢は、開幕からこのヴェスタを投入。アクシデントに巻き込まれるなどの不運もあったが、これまででモロッコでの第4戦と先のドイツでの第8戦でともに最上位となる7位フィニッシュを果たしている。さらにドイツでは雨のフリープラクティスで1-2のタイムを刻んでいるほか、なにより昨年の第18戦・中国(北京)ではWTCC初優勝を飾るなど、昨年後半から波に載っているラーダ。地元での表彰台獲得とWTCC2勝目にも期待が高まるところだ。



ホンダ勢の活躍も期待されるロシアラウンド!!

今年で3年目となるモスクワだが、開催初年度のレースが印象に残っているという方も少なくないだろう。特に第2レースの3周目、スタートから激しい鍔迫り合いを演じたマシンがストレートで見せたファイブワイド、そこには当時参戦していた5車種全てが顔を揃えていたという、今も語り継がれる名場面がみられたからだ。

過去4戦が行われているモスクワは、このようにWTCCらしい接近戦が演じ続けられている。コースとしては新しいが、WTCCとの相性もよいのか特にリバースグリッドとなる第2レースではスタートから激しい接戦が演じられる傾向にある。

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そして過去4レースの勝者を見ると、2013年はイヴァン・ミューラー選手とミシェル・ニュケア選手で、駆っていたのはともにシボレー。2014年はホセ・マリア・ロペス選手とマー・チンホワ選手で、こちらはシトロエンが連勝を飾っている。つまり、4レースで4人の勝者が誕生しているわけで、ここまでで複数の勝利を飾ったドライバーは存在していない。

そんな中で地元のラーダに加えて注目を集めているのがホンダ。前戦ドイツでは第2レースでティアゴ・モンテイロ選手とロペス選手のバトルがクローズアップされ、惜しくもこの勝負はロペス選手に軍配があがったもののモンテイロ選手も3位でフィニッシュしてアルゼンチンの第2レース以来となる表彰台を獲得している。昨年はモンテイロ選手とガブリエレ・タルクィーニ選手がともに表彰台を飾ったモスクワだけに、今年も活躍が期待される。



【選手権 ドライバー部門・ポイントランキング (第8戦終了時点)】

順位 No. ポイント ドライバー 車両 チーム
1 37 177 ホセ・マリア・ロペス シトロエン・C-エリーゼ WTCC Citroen Total WTCC
2 9 127 セバスチャン・ローブ シトロエン・C-エリーゼ WTCC Citroen Total WTCC
3 68 126 イヴァン・ミューラー シトロエン・C-エリーゼ WTCC Citroen Total WTCC
4 18 73 ティアゴ・モンテイロ ホンダ・シビック WTCC Honda Racing Team JAS
5 33 64 マー・チンホワ シトロエン・C-エリーゼ WTCC Citroen Total WTCC
6 5 61 ノルベルト・ミケリス ホンダ・シビック WTCC Zengo Motorsport
7 2 58 ガブリエレ・タルクィーニ ホンダ・シビック WTCC Honda Racing Team JAS
8 3 44 トム・チルトン シボレーRML・クルーズ TC1 ROAL Motorsport
9 25 40 メルディ・ベナニ シトロエン・C-エリーゼ WTCC Sebastien Loeb Racing
10 7 31 ヒューゴ・ヴァレンテ シボレーRML・クルーズ TC1 Campos Racing
11 4 23 トム・コロネル シボレーRML・クルーズ TC1 ROAL Motorsport
12 26 16 ステファノ・ディアステ シボレーRML・クルーズ TC1 ALL-INKL.COM Munnich Motorsport
13 12 9 ロブ・ハフ ラーダ・ヴェスタ WTCC LADA Sport Rosneft
14 15 6 ジェームス・トンプソン ラーダ・ヴェスタ WTCC LADA Sport Rosneft
15 27 5 ジョン・フィリッピ シボレーRML・クルーズ TC1 Campos Racing
16 19 3 リカルド・リデル ホンダ・シビック WTCC Nika International
17 11 2 グレゴアール・ドゥムースティエ シボレーRML・クルーズ TC1 Craft Bamboo
18 46 2 ヤープ・ヴァン・ラーゲン ラーダ・ヴェスタ WTCC LADA Sport Rosneft
19 8 1 サビーネ・シュミッツ シボレーRML・クルーズ TC1 ALL-INKL.COM Munnich Motorsport
20 98 0 ドゥサン・ボルコビッチ ホンダ・シビック WTCC Proteam Racing
21 14 0 ミハイル・コズロフスキー ラーダ・ヴェスタ WTCC LADA Sport Rosneft

【YOKOHAMAドライバーズトロフィー・ポイントランキング (第8戦終了時点)】

順位 No. ポイント ドライバー 車両 チーム
1 5 57 ノルベルト・ミケリス ホンダ・シビック WTCC Zengo Motorsport
2 25 54 メルディ・ベナニ シトロエン・C-エリーゼ WTCC Sebastien Loeb Racing
3 3 48 トム・チルトン シボレーRML・クルーズ TC1 ROAL Motorsport
4 26 30 ステファノ・ディアステ シボレーRML・クルーズ TC1 ALL-INKL.COM Munnich Motorsport
5 27 29 ジョン・フィリッピ シボレーRML・クルーズ TC1 Campos Racing
6 7 26 ヒューゴ・ヴァレンテ シボレーRML・クルーズ TC1 Campos Racing
7 4 23 トム・コロネル シボレーRML・クルーズ TC1 ROAL Motorsport
8 11 22 グレゴアール・ドゥムースティエ シボレーRML・クルーズ TC1 Craft Bamboo
9 8 9 ザビーネ・シュミッツ シボレーRML・クルーズ TC1 ALL-INCL.COM Munnich Motorsport
10 98 5 ドゥサン・ボルコビッチ ホンダ・シビック WTCC Proteam Racing

CIRCUIT

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オープンから3年目を迎えているモスクワレースウェイ。その路面は10～20mmくらいという大きめの砕石を基本に、アスファルトが詰められて表面を削っているので、おおむねフラットである。しかし時間が経過したことからアスファルトが抜けてきて、粗くなってきた面もある。一方でコーナーのライン上は石が磨かれて丸くなってきており、コースチェックを行ったヨコハマタイヤのエンジニアの印象としては全体的に昨年比でグリップがやや落ちると見込まれている。
モスクワレースウェイの全長は3,931m、レコードタイムは昨年の予選でホセ・マリア・ロペス選手(シトロエン)がマークした1分38秒651(平均車速 143.45kph)。決勝ファステストラップもやはりロペス選手の1分40秒148(平均車速 141.307kph)となる。

　
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