About Japanese Rally Championship


WRC(FIA世界ラリー選手権)を頂点に、先進国から新興国まで世界各地で開催されているモータースポーツがラリー。日本国内でも全国各地で開催されているが、その頂点に位置するのが全日本ラリー選手権である。2015年は全9戦を北海道から九州まで転戦、そのうちターマック(舗装路)が6戦、グラベル(非舗装路)が3戦というカレンダーになる。ラリーは一般交通を遮断した林道などにSS(スペシャルステージ)が設けられ、ここで速さを競い合う。このSSタイムの合計を基本に、TC(タイムコントロール)と呼ばれるチェックポイントに指定された時間通りに来ることが求められ、早着や遅着に対してはペナルティが加算される。こうしたペナルティも合計して最終的な順位が決定される仕組みだ。

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ラリーを戦うマシンは、ナンバープレートがついている。ラリーは他のカテゴリーと異なり公道が戦いの舞台。SS以外のリエゾンと呼ばれる移動区間は一般車両と同じように、道路交通法を守って走る。ゆえに改造範囲も保安基準への適合が大前提になっている。2014年には改造範囲をさらに狭めて参戦コスト低減を図ったRPN車両も設定され、これを含めて4WDターボが主役のJN6からコンパクトカーが競い合うJN1まで、6つのクラスに再編された。

もうひとつ、ラリーの特徴となるのがコドライバー(ナビゲーター)の存在。数あるモータースポーツカテゴリーの中でも、同じ車に2人が乗って戦うカテゴリーは少ない。コドライバーはペースノートと呼ばれるSSの道の状況を記したものを走行中に読み上げる。ここには先にあるカーブの向きやきつさ、注意すべきポイントなどが記され、この情報を基にドライバーはタイムアタックを敢行する。このほか全体の時間管理をはじめ、ドライバーが運転に集中できる環境を作ることなど、その仕事は幅広い。女性選手も多い中でなかなか活躍ぶりが見えない存在であるが、コドライバーがドライバーの能力を如何に引き出すかも戦いの重要な要素である。


タイヤ・インフォメーション

ラリーにおいてヨコハマタイヤの存在は、Red in BlackのADVANカラーをまとうマシンに象徴される。国内外のラリーシーンで強さを見せてきたADVANカラー、伝統のモンテカルロラリーを制するなど、P-WRC(FIAプロダクションカー世界ラリー選手権)やAPRC(FIAアジア・パシフィック・ラリー選手権)での活躍は世界に知られるところだ。

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現在の全日本ラリー選手権では、グラベルではADVAN A053やADVAN A035、ターマックではADVAN A050やADVAN A08B、ADVAN NEOVA AD08Rがヨコハマタイヤ勢の走りを支えている。中でもADVAN A053は海外ラリーで磨き上げられた性能を日本の道に最適化したグラベルタイヤで、ハイスピードから日本特有のテクニカルな道まで幅広いシチュエーションで強さを見せる。グリップ力やコントロール性能に加え、耐パンク性の高さも大きな武器となっている。

2014年の全日本ラリー選手権では、ヨコハマタイヤの強さが遺憾なく発揮された。6つのクラス中、実に5つのクラスでヨコハマタイヤ勢がシリーズチャンピオンを獲得。4WDターボからコンパクトカーまで車種を選ばず、グラベルからターマックまで道を選ばないヨコハマタイヤの高いポテンシャルが多くの栄冠を掴んだのである。

UPDATE : 27.Feb.2015