【FIA世界ツーリングカー選手権 第13＆14戦／スパ-フランコルシャン (ベルギー)】

[Preview] 発足初年度以来の開催となるスパ-フランコルシャン、
欧州ラウンドを勝利で締めくくるのは誰だ!?

WTCC Belgium

開催日	2014年6月21日-22日
開催場所	スパ-フランコルシャン (ベルギー)
コース距離	7,004m
決勝予定周回数	9周×2レース

カレンダーも後半戦に突入するWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)、この週末に戦いの舞台となるのはベルギーのスパ-フランコルシャンだ。F1でもお馴染みの名門コースだが、WTCCにとっては発足初年度の2005年以来という久しぶりの開催になる。ヨコハマタイヤがWTCCのコントロールタイヤとなったのは2006年からなので、“WTCC×ヨコハマタイヤ”の組み合わせでは初めてということになる。

2005年も開催された時期は今回同様に6月下旬。優勝を飾ったのは第1レースがBMW320iのダーク・ミュラー選手、第2レースはアルファロメオ156のファブリツィオ・ジョバナルディ選手だった。今は残念ながらWTCCから姿を消している、BMWとアルファロメオのマニュファクチャラーチームが勝利を分け合っているあたりに、10年という歳月の流れも感じるところだ。

ちなみに今年参戦しているドライバーで、10年前のスパ-フランコルシャン戦の最上位を獲得しているのは、第2レースで3位表彰台に立ったトム・コロネル選手。駆っていたマシンはセアト・トレドクプラというのが懐かしいところだが、マニュファクチャラー勢を抑えてインディペンデント登録ながらの表彰台獲得であった。

スパ-フランコルシャンはアップダウンが大きく、全長も7kmに達するという特徴がある。レイアウト的には高速コーナーが主体となるが、60kgのカンペンセイトウェイトをものともせずに、今回もシトロエン勢が速さを見せてくるのか気になるところだ。
また、先のスロバキアは決勝が激しい雨に見舞われ、WTCC史上初の決勝中止という事態になった。スパ-フランコルシャンも“スパ・ウェザー”と呼ばれる天候の変化が知られるところで、広大なコースの一部のみ雨が降る、というコンディションも珍しくないコースだ。この、名物の“スパ・ウェザー”が勝負に影響を与えるような展開になれば、表彰台の顔ぶれはこれまでと違ったものになる可能性も高い。

今年のWTCCにとって、ヨーロッパラウンドの締めくくりとなるスパ-フランコルシャン。この戦いを終えると7月はレースがなく、8月初旬のアルゼンチンから、南米、アジアと転戦することになる。
ヨーロッパを勝って締めくくり、シリーズ後半のスタートを勝利で勢いづけてくるのは、果たしてどの選手、どのチームになるだろうか。