SUV CUSTOM
キーワードはバランス感覚。
カスタム界の第一人者が指南する
輸入車SUVのカスタムトレンド。
2025.12.23
YOKOHAMA/ADVANのグローバルフラッグシップタイヤ「ADVAN Sport V107」が、ここしばらく輸入車SUVのカスタムシーンで注目を集めているという。カスタム素材の上質さを崩さないバランス感覚をもって輸入車のカスタムシーンを長年リードしてきたボンドグループの飯村洋平氏が、その理由を説明する。
Words:髙田興平 / Ko-hey Takada
Photography:望月勇輝 / Yuki Mochizuki(Weekend.)
Cooperation:株式会社ホソカワコーポレーション/bond group
シンプルに個性を極める──
そのバランス感覚が“いま”の気分
SUVのカスタムとひとくちに言ってもそのスタイルはさまざまである。
国産系なら押しの強いオリジナルのボディキットに大径のホイール&タイヤを組み合わせるスタイルもいまだ健在で、東京オートサロンなどではそれらが一大勢力として幅を利かせてもいる。一方でオフロード系のテイストを取り入れるスタイルも人気だ。クロカンほど本気ではなくあくまでライトな世界観ではあるものの、オンではなくオフを街乗りで表現するスタイルはいまやすっかり市民権を得た感がある。
「人とは違う個性を追求することがカスタムの本質ですから、そこに多様なスタイルが存在することは当然です。私たちが得意とする輸入車のカスタムにもそれは当てはまりますが、ここしばらくのトレンドとしてはカスタムの素材となる個体のもつ本来のバランスを崩さない、いわばわかる人にはわかるといった、シンプルに個性を極めたスタイルを求めるお客様が増えていますね」
輸入車のカスタムシーンを長らく牽引してきたスペシャリスト、ボンドグループの飯村洋平氏の言葉である。海外のカスタムシーンやブランドへのアンテナの鋭さは超一級であり、これまで多くのカスタムスタイルやブランドを日本へと紹介し根付かせてきた。ファッション業界との繋がりも深く、最先端のトレンドに精通することでも知られる存在の言葉だけにその説得力は強い。


ボンドグループ(ホソカワコーポレーション)の車両カスタム全般のマネージメントを統括する飯村洋平氏。飯村氏はプレミアム&ハイエンドモデルを対象としたカスタムコーディネートの分野における豊富な経験と知識、そして鋭いセンスをもってこれまで数々の魅力的なアイデアを現実の形としてまとめ上げてきたことから、日本全国からご指名でのカスタムコーディネートの依頼が後を絶たないスペシャリスト中のスペシャリストである。
実際、“カッコ重視”のカスタムは過去のものになりつつある。それはSUVも同じで、昨今の輸入車(およびレクサスなどの国産グローバルブランド)の性能と品質は天井知らずと言えるほどの進化を遂げ、さらにはオーダーメイドに近いメーカー純正のオプションも実に幅広く用意される時代でもある。だから単に“いじる”意味をそこに見出すことは難しい。
「素材本来のもつ性能や品質に対するバランス感覚が大切です。私たちはロールスやベントレー、メルセデスのGクラス、レンジローバーといったハイエンドゾーンにある車種も日常的に手がけますが、そこでもっとも重視されるのがオリジナルの時点ですでに完成された上質な世界観に、どれだけ個々のお客様のこだわりある雰囲気を落とし込めるかという点。ファッションの世界もそうですけれど、上質なライフスタイルに求められる雰囲気づくりって“さじ加減”が本当に難しい。もちろんやりすぎたらダメですし、とはいえあまり変わり映えしなくてもつまらない。最近のクルマで言えば純正以上のボディキットだとやりすぎ感はどこかに出てしまうし、そうなるとやはり、メーカーが攻めきれなかった足まわりのバランスを整えて違いを出すことが、カスタムとしての王道となる」

今回、ボンドカーズが用意してくれたのはメルセデス・ベンツGLC220dクーペを素材としたカスタムモデル。純正のAMGスタイリングパッケージだから全体が精悍な装いであることは言うまでもないが、そこに22インチサイズのAK FORGED(ボンドグループのオリジナルブランド)のディッシュタイプ(PAF1618)を組み合わせることでさりげなく“他とは違う雰囲気”を醸し出すことに成功している。


メルセデス・ベンツGLC220dクーペのAMGスタイリングパッケージを纏ったベース車両を素材に、ボンドグループが絶妙なカスタムを施した1台。適度なロワリングを施し、ボンドグループのオリジナル鍛造ホイールブランドAK FORGEDのPAF1618(F: 9.5J×22 R: 10.5J×22)をセット。タイヤはADVAN Sport V107 (F: 265/35ZR22 (102Y) R: 295/30ZR22 (103Y))を組み合わせている。シンプルながら他とは違う雰囲気を醸す、数々のハイエンドSUVカスタムを手掛けたボンドグループらしい特別な仕上がりの1台である。
「ほどよくロワードさせて22インチにサイズアップしています。純正は20インチ。インチアップはタイヤが純正外径を超えないレベルにとどめることがポイントです。やはりタイヤが薄く(扁平率が低く)なると乗り心地も含めた性能に影響を及ぼしますからね。今回のGLCにはだから22インチ(F: 265/35ZR22 (102Y) R: 295/30ZR22 (103Y))がベストなチョイスでした。ディッシュタイプのホイールデザインで足まわりのボリューム感も出ましたから、一見純正のようでいて見る人が見れば違う、という理想的なスタイルが作り出せています」
AK FORGEDは人気も実力も高いアメリカ製の鍛造ホイールブランドと同様に、ブラッシュドからソリッドペイントまでカラーも幅広くオーダーが可能で、サイズにおいてもオーナーの好みに応じてきめ細かくオーダーできるというから魅力的である。メーカー純正のホイールでは攻めきれないゾーンまで細かく対応できるのがアフターブランドの強みであり、ボンドカーズの優れたアレンジ&セットアップ力の見せ所にもなっている。

「足まわりのセットアップという意味ではタイヤの存在が重要です。海外ブランドまで含めて選択肢はありますが、SUVのカスタムにおいては個人的にADVAN Sport の存在感が際立っていると思います。このGLCにはV107(F: 265/35ZR22 (102Y) R: 295/30ZR22 (103Y))を履かせていますけれど、安定感のあるしなやかな乗り味、高い静粛性、さらには雨天時の安心感など、どれをとってもバランスが良いタイヤだと感心させられます。重量があってサイズ自体も大径になるSUV用のタイヤ選びは実際に難しいところがあって、特に乗り味と静粛性のバランスで理想的なタイヤは少ないですね。その点、V107はロールスのカリナンやベントレーのベンテイガ、メルセデスAMGのG63などより重量があってサイズも大きい(最大24インチ)モデルに履かせても、タイヤ本来のバランスが崩れないからそのポテンシャルの高さには驚かされます。加えて、国産タイヤの中でもADVAN Sportは欧州開発のイメージを最近はしっかりと前に打ち出しているので、欧州系のSUVに履かせてもステイタスの面でも見劣りしない点が良いですね」

いまの時代、カスタムにおいて何より重要視されるのは、パフォーマンスとクオリティ、そしてステイタスとのバランスを、何かを突出させるのではなく、あくまでシンプルな最適解でまとめ上げること。カスタムシーンの最先端を走る飯村氏が高い評価を与えるADVAN Sport V107の存在は、この先も上質でこだわりある雰囲気を求めるSUVオーナーたちの乗る愛車の足元を、しっかりとバランスよく支え続けていくことだろう。

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