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冗長性を冗長に語る 後編

冗長性を冗長に語る 前編

まぁそんなわけで、2年使ってたPHSはやっぱり田舎じゃ不便が多くて、結局3年時に携帯に買い替えたわけですが、そこから20年以上ずっと同じ電話番号でauに使用料を払い続けている優良顧客なわけです。

それでまぁ、あの通信障害中に困っていたかというと

実は全然困っていませんでした。
むしろ、どちらかというと電話嫌いな僕にとって自分の個人携帯にかかってくる電話に出ない事にこれ以上ない最強の免罪符を得たあの期間は、心安らかなる憩いの時間であったと言っても過言でないくらいでした(笑)

それに、この時代もはや電話って数あるコミュニケーション手段の中での一つでしかなく、前述したように電話嫌いな自分にとってはかなり優先順位低い連絡手段なので、LINEとかSNSのメッセージとかで事足りてました。

あと最大の要因は、あの時電話はできませんでしたけど、データ通信は普通につながっていたんでです。これはiPhoneが特にそういう仕組みになっているからそうなのですが、その為に毎日使っているQR決済も普通に使えましたし、Wi-Fiの届かないところでLINEも使えていました。そう、iPhoneならね。

なので僕はあの伝説の四日間、まったく困ってませんでした。
(むしろ、その次の週に起きた落雷によるフレッツモデム破壊による自宅ネット不通の方がよっぽど困ってました)

ですが、そんな僕みたいな社会不適合者はマイノリティであり、あの四日間ほとんどのauユーザーは大変に困っていた事でしょう。

公共サービスへの連絡とか、緊急の連絡とか諸々、取り返しのつかない損失が起きてしまう場面があっても何も不思議ではありません。

あの事件から僕らが学ぶべきことが有るとするならば、やはり生活の根幹に関わるインフラには、自衛の為に冗長性を持ちましょうという事です。

今回はたまたまauだっただけで、あれがNTTやソフトバンクで起きないなんて保証はどこにもありません。

なので、1日たりとも携帯で電話が繋がらなくなっては困るなら、電話は別々のキャリアで2台持っておくべきです。

でも、物理的に2台持つのは色々と不便だし無駄も多い・・・
そこでオススメなのがデュアルSIMです。
https://k-tai.sharp.co.jp/support/changeguide/guide4/p04.html


今のスマホには、デュアルSIMといってSIMカードを同時に2枚挿せるように対応しているスマホがあり、1台のスマホで2つの電話を持つことが出来たりします。

ただ、まだまだデュアルSIMが使えないパターンでスマホを使ってる方も多いので、こういった携帯電話に冗長性を持たせる手段はこれからの課題かもしれませんね。

今回のau通信障害は、そういった事を考えるいい契機となったのかもしれませんね。

あ、僕はデュアルSIMは今のところやってません。
めんどくさいのが嫌なので…(;´Д`)

他にも家族間であえてキャリアを統一しないというのも手ですよ。僕の家なんかが実はそうです。
まぁ、これは別に冗長性を考えての事ではなく、昔はオールauだった僕の家族が、MNPで激烈なお得合戦してた時代に僕以外全て別キャリアに移ってたってだけなんですけども・・・ 僕だけMNPとかで変えたりするのが面倒でやってなかっただけなんですけども・・・(´・ω・`)

■僕と冗長性 エピローグ

僕の自室には10年くらい前から一台のNASが置いてありました。
(NAS=Network Attached Storage通称「ネットワーク対応HDD」 https://www.buffalo.jp/topics/knowledge/detail/nas-life.html)

このNASには2台のHDDを収容する事ができて、RAID1ミラーリングができました。

僕はここに1.5TBのHDDを2台収納しミラーリングをかけて、一般家庭としては必要十分なデータ保守性を備えたファイルサーバーを作り、Windows機を自作した中学3年生の頃から継承し続けた数々のデータを収納していました。学生時代に友達と車で見に行った北海道のラリージャパンなど思い出のデジカメ画像や、高校の美術部で作ったCGなど、様々なデータが集約されていました。

今から数年前、片側のHDDが突然クラッシュしました。

もちろんミラーリングがされているので、壊れたHDDを外し1台のHDDだけになっても変わらず動き続けていました。冗長性が正しく役割を果たしたのです。

早いところ新しいHDDを買い足して、再びRAID構造にしないとな~
でも、最近はもうこのNASのデータを見る事が滅多に無いんだよなぁ~

そんな風に思いながら、何もせずに数年の月日が過ぎゆきました。

今週の休日にふとNASを見ました。ステータス状態のエラーを示すランプが灯っていました。
ノートPCからアクセスを試みましたが繋がりません。

そこでNASからHDDを取り出し、S-ATAをUSBに変換するアダプターを介してPCにつなげてみました。

まったくアクセスできません。

試しに、その変換アダプタを別のHDDにつなげてみると、問題無くアクセスが出来ます。他のHDDを試しても・・・やはり問題無くアクセスできます。

さて、もう一度件のNASのHDDをつなげてみます。キュイーンというHDD内モーターの回転音が響いたのちカリカリカリという不健康そうなヘッド動作音がします。

やはりアクセスはできません。

どう見てもクラッシュです、本当にありがとうございました。

僕の四半世紀の思い出を形作っていた無数の磁性体たちが今、大空に羽ばたいてゆきました。


皆さん、人の夢とデジタルデータはとても儚いものですから、ちゃんと保護をしてください。
冗長性をとってください。

歳をとればとるほど、思い出を失った喪失感が心をえぐるものだという事を、今初めて知りました。

思い出を守るために無駄なモノだと何も無い。

これを読んだら、今なにも対策をしていないその思い出のデータのバックアップを取るか、クラウドに上げるか何かをしましょう。

今すぐに。

おわり。