2021年9月26日
ショップブログ
作業事例 紹介シリーズ 「ロードスター(NA)アライメント調整 後編」
このお話は前回の続きとなっています。まだご覧になっていない方は前編からお読みください。

■キャンバー・トー以外の原因を探る
キャンバーとトーは揃っているのに、まるでトーが狂っているレベルで激しく右に流れて言った測定後の試乗。
考えうる限りの原因を色々と探ってみます。
とりあえずは、調整可能なキャスター測定です。
前編で、当店のテスターではキャスター値は計測できないとは書きましたが、正確な数字が出せないだけで大まかに左右のバランスを推し量る事はできます。
これはアライメントというか、初歩的なジオメトリの知識があれば誰でもできます。(正確に何度という数字を出そうとすると、僕のような数学0点人間には無理ですが(笑))
もし、こんなにも激しく右に流れる現象がキャスターのアンバランスによって起きているならば、その左右のバランスは大きく狂っているはずです。
ですが、計測結果からはそんな大きな差があるようには見えません。
こうなると、アライメントとは別の要素を疑って見る必要があります。
■タイヤのコニシティ
タイヤにはコニシティという概念があります。
簡単にいえば、タイヤは真っ直ぐ向いているのに転がすと左右のどちらかに曲がっていってしまうというものです。
原因は様々いわれていますが、とりあえずそういう現象があるという事を覚えて起きましょう。
で、そのタイヤにコニシティが発生してるかどうかを判断するのに、もっとも手っ取り早い方法があります。
それは左右のタイヤを入れ替えてみることです。


ということで、このロードスターに装着されていたタイヤを左右入れ替えてみました。
方向性があるタイヤを逆転することになりますが、これはテストなので問題ありません。
試乗の結果
見事に車の流れる方向が逆転しました。
さっきまで右へ右へ流れていた車が、今度は左へ流れるようになりました。
原因はタイヤのコニシティという事で、ほぼ確定です。
■原因はタイヤ それをよりはっきりさせるため
なので、これを直す方法は
「タイヤを新品に交換する」
という事になるのですが、そうするとアライメント調整代だけで終らず、数万円のタイヤ代が必要となります。
それを納得して頂くだけの説得力を持たせるには、お客様が「原因はタイヤだ」とはっきり自覚して頂くために、もう一押し工夫が必要です。


そこで、タイヤをまったく別のセットに換えて走ってみる事にします。
ホイールは当店の緊急貸し出し用ホイールに、タイヤは前日に別の車から抜いたばかりの、溝のないヨコハマタイヤです(笑)
しかも、4本の残溝が均等ではないオマケ付ですwww

結果ですが、予想通り 車は右にも左にも流れずに、まっすぐ走るようになってました。
しっかり整えられたアライメント通りに走ってくれてます。
今にして思えば、アライメント調整前の数字は車はもっと左に流れてもおかしくないのに(ハンドルは流れていましたが)、そんなに左には流れていませんでした。
これってもしかしたら、ミスアライメントによって起こる左流れと、タイヤのコニシティによる右流れがお互いに相殺していたのかもしれません。
もしそうだとしたら、なんて偶然なんでしょう(笑)

■お客様へ結果報告
ということで、お客様へご連絡してアライメント測定・調整の結果と、タイヤのコニシティを説明し
まずはボロボロのヨコハマタイヤで走ってきて頂いてから、
次に、目の前で元々のタイヤに交換して、再び走ってきて頂きました。
そうして、今起きている車の右流れの原因がタイヤにあると体感して頂いてから、タイヤ交換をご提案させて頂きました。
その結果は・・・

■再びのご来店を心よりお待ちしております
残念ながら、予算不足によりタイヤ交換までには至りませんでした。(´・ω・`)ショボーン
ですが、タイヤのコニシティはお客様も十分体感し納得していただけておりましたので、またご予算が出来た時に是非タイヤを買っていただければと思います。
そんなわけで、今回のお話はこれにておしまいです。
当店にとっても色々と発見のあった、面白いアライメント作業でした。
■アライメント作業料金(マツダ ロードスター)
・4輪トー調整(一般国産車) ¥8,800
・4輪キャンバー調整(一般国産車)¥8,800
合計 ¥17,600








