2021年7月10日
ショップブログ
「ホイールの重量が重い方が高速燃費が良い説」の考察 問題提起編
これは、丁度1年前の夏に当店スタッフで討論された、とあるタイヤと燃費のについてのお話です。
スタッフ間の討論会では答えが出ず、僕はその議論の答えをSNS仲間の皆さんに求めました。
(注:このSNSは一般公開されていません)
そして一定の結論も得られました。
これは、その結論に行き着くまでの過程がとても有意義で含蓄に富んだものであった為、一般公開用に加筆修正しこのブログで公開してみようとするものです。
僕の問題提起に対して、各界の識者の皆様がそれぞれ意見を出して下さいました。
その意見は全部で7つ。そして真相に迫ったのは6つめのご意見でした。
今回はそんな7つのご意見のうち、5つ目のご意見とそれに対する当時の僕の返信を掲載します。
そして来週の解決偏では、問題の真相に迫った6つ目のご意見をご紹介します。
それまでに読者の皆様も考えてみましょう!
ちなみに7つ目のご意見は、6つ目の意見において一定の解は得たものの、一つだけ残った謎に対するアプローチで、より理解が難解となる話なので、それも載せるかどうかは来週の気分次第です(笑)
【ここからの青色文字は1年前の投稿のやりとりです】
今日、当店スタッフ間の雑談で、あるブログで記述されていた理論が話題になり、
スタッフaの一般ピーポー的感覚からの感想や、スタッフYさんのプライベートロードレーサー感覚からの感想、そして流離いのカレー愛好家店長Kの感覚からそのブログ記述の成否を検討したんですが、結局答えが出ませんでした。
なにしろ、全員それに答えられる確かな知見を持たないので(笑)
ってことで、こうじゃないか? と分かる人がいたらご意見聞かせてください。
そのブログに記述されていた理論を一言で書くと下記の通り
『自動車のホイールは、重たい方が巡航燃費は良い』
です。
純正アルミが比較的重たい傾向にあるメーカーは、純正アルミが比較的軽い傾向にあるメーカーよりも、巡航燃費を重視しているからというのが、そのブログ主の主張です。
僕は、重たいホイールにはジャイロ効果が働いて、直進時の官能性に好影響を与えるとかなら、まだすんなり納得できるんですが(もしくは単純に強度マージンの違い)この重たい方が本当に燃費に勝る場面が出るのか? ってところに懐疑的です。
ちなみに、 その理論が正しいなら、つまりこういう事になるよね? ってことを図に起こしてみたのが、こちらになります。

ICの場所や選択ついては適当です。距離の10倍という差も適当。実際には100倍や1000倍くらいにしないと差が出ないのかも(笑)
両者、時速100kmまで加速する条件はホイール重量以外は全て同一環境になっていると仮定します。
アクセル開度等も全て一緒で、100km/hに到達したと同時に巡航に移るという事にします。
その場合、まずは軽量ホイールの方がほんの僅かに早く100km/hに到達するので、軽量ホイールの方が燃料消費量は少ないはずです。この時点では。
次にその100km/h巡航速度を保つのには、重量ホイールの方が燃料消費が少ないという事なので、一度も減速せず走り続ける距離が伸びるほど、軽量ホイールの燃料消費量の差は縮まってい、やがて逆転するということになります。
果たして、本当にそうなるんでしょうか(`・ω・´)
ご意見 その1
「難しい理屈はわかりませんが。長距離トラックがアルコアなんかのアルミホイルに替えると燃費が延びるって話を聞いたことがあります」
店長「それって、テッチンからアルミなので軽くなってますから、今回の事例の反例になっちゃいますね」
ご意見 その2
「重いホイールのほうが燃費が良いって考える人は、車重が重いと燃費が良くなると考えてるという事?」
店長「それが最大の謎です。多分、単純に荷物が多いだけなら、そんな事を思うはずないのですが、回転物体に起きるジャイロ効果等の現象が誤解を生む要因になってるんじゃないかと思ってます。自分は文系なので理論はわかりません。ただ言葉の論理はわかるつもりなので、こういった理解の難しい話がでてくると『その話が本当なら』という論理で例え話を作って検証したりします」
「シンプルなモデルを作って検証すれば明確におかしいって言えそうですね。高校物理の範囲で回答はでると思いますよ」
店長「高校物理かぁ.....( ̄^ ̄)遠い目」
ご意見 その3
「確かに、ロードバイクの場合、カーボンホイール(軽い)の方がアルミホイール(重い)よりスピードがすぐ落ちるという感覚はありますね」
店長「そーなんですよー。うちのYさんもアマチュアロードレーサーで『ある程度スピードが乗ると、重いホイールの方がスピードを維持するのが楽』という実体験が出てきて、その現象がなんなのかという話に」
「私も理論的には軽い方が、運動性や燃費は有利だと思いますけど…」
店長「運動性が有利なのは間違い無いですよね。で、スピードの維持が楽でも、そのスピードにもってくまでにシャカリキ漕がなくちゃいけなくて、その漕ぐ時に消費するエネルギーが大きいと思うので、巡航エネルギーが少なくてもトータルではエネルギー消費は大きいと思うのですが。でも確かに巡航時のエネルギーが少ないのが正しいなら、巡航時間が長くなればエネルギー消費は逆転するよなぁ・・・という理屈になるんですよね」
ご意見 その4
「数年前にロードレーサーで競技やってた子が同じこと言ってました。スピードが出やすいコースになるほど重たいホイールにしてたと」
店長「なるほど と言うことは、こと自転車の世界においては、ストレートオンリーであれば重量ホイールの方が「疲れない」という感覚は、普遍的に理解されているようですね」
ご意見 その5
「重さは燃費にデメリットにはならない。転がり抵抗が1番燃費に影響しますね」
店長「確かに、転がり抵抗は空気抵抗の次に燃費に影響する分野で、全体の2割程度の影響力があると言われています。そして、その転がり抵抗の大部分を占める要因が、タイヤトレッド内部のヒステリシスロスなので、その影響度に比べればホイール重量の差による燃費差は微々たるものとなるかもしれません。ただ、こと回転体以外の重量が軽い方が燃費が良いのは100%間違いないとは思いますが・・・」
さて、今週はここまでです。
ここから議論は更に深まっていき、そしてある一定の回答にたどり着きます。
その回答にたどり着いた時、僕は目から鱗がナイアガラでしたね。
先にちょっとだけ結論を言ってしまうと
重量が重たいホイールが高速燃費良くなるのは事実
です。
ですが、その理由の理解を間違っていたんですよ。
やっぱり重いから燃費が良くなるなんて事は無いんです。それはエネルギー保存の法則を無視しています。
はたして、ではいったい何故に重いホイールの方が高速燃費が良くなったのでしょうか?
(実は今回の問答の中に少しだけヒントが隠されています)
回答は7月17日に出ます。お楽しみに(笑)








