Y.T.RUBBER CO.,LTD.(YTRC)(タイ/天然ゴム加工)

事業内容

天然ゴム加工

敷地面積

250,000m2

従業員数

236名(2022年12月末現在)

所在地

51/2 Moo. 1 Thambon Tha Sa Thorn, Amphur. Phunphin, Suratthani 84130, Thailand

相談・苦情などの受付窓口

+66 89-895-1825 +66 93-576-6556
メールアドレス:ytrc_envi@ytrc.co.th

社長ご挨拶

滝田 昇

Y.T.ラバー(YTRC)は、タイの首都バンコクより南へ約600km、タイ南部(マレー半島北部)の東側に位置するスラタニ県(Suratthani)に2008年に設立されました。
タイの天然ゴム総生産量は年間約470万トン(世界1位)で、このうちタイ南部での生産は64%を占めています。工場周辺は広大なゴム農園を中心にパーム農園、熱帯雨林が広がり、自然が大変豊富です。
現在YTRCでは、ゴムの原料を調達・加工し、高機能天然ゴム製品としてタイ国内および日本、アメリカ、中国、フィリピン、インド等の横浜ゴムグループのタイヤ生産拠点に供給しています。

当社は横浜ゴムグループの一員として、環境貢献企業のポリシーのもと、ISO9001、ISO14001を取得、水は完全循環システムを用いて、工場排水の外部への排出をゼロにして、環境への配慮を行っています。
YTRCは自然環境や地元住民との共存を基本に運営しています。

組織統治

当社の従業員はタイ人とミャンマー人で構成されており、タイ語とミャンマー語のコンプライアンスカードをそれぞれ配布し、コンプライアンス意識の浸透を図っています。
年に数回コンプライアンス勉強会を行い、コンプライアンスへの意識を高めています。

コンプライアンスカード(タイ語)

コンプライアンスカード(ミャンマー語)

コンプライアンス教育の様子(オンライン)

コンプライアンス教育の様子(対面)

人権

従業員の交流

新型コロナ対策で各種イベントの縮小や中止が相次ぎましたが、例年 タイの仏教文化に基づいたイベントや、誕生日会、年末パーティー、社内外のスポーツイベントへの協賛・参加や、従業員の結婚式などさまざまな場面でタイ人・ミャンマー人・日本人が交じり合い、異文化交流・親睦を図っています。
また、種の採取から育苗までを社内で手掛けて、苗木の寄付や植樹活動を行っています。

千年の杜 植樹活動

千年の杜 植樹活動

スポーツデイ

イヤーエンド パーティー

誕生日メッセージボード

YTRCメモリアルボード

労働慣行

安全と健康を守る活動

安全意識を高め災害ゼロを継続すべく、日々の安全レーニングと教育を実施しています。また、保護具の見直しを定期的に行い、適切な治具の選定や最適な使用方法の運用に努めています。
新型コロナ感染対策は早期の段階から徹底的に実施し、感染拡大を抑えました。救命/防災/交通安全研修等も充実させ、また政府が主導する禁止薬物撲滅運動にも積極的に協力することで、従業員の健康と健全な生活環境の維持に努めています。
医療保険、定期健康診断についても法律に従い、タイ人・ミャンマー人の差別なく平等な労働条件を確保しています。

救命講習

救命講習

防災訓練

防災訓練

感染症予防教育

感染症予防教育

交通安全教育

交通安全教育

健康診断

環境

環境データ

画面を左右に動かすと、表組みの情報がご覧になれます

項 目 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
廃棄物処理量(t) 24 32 28 28 23
埋立率(%) 43.8 50.0 75.0 54.5 65.0
埋立量(t) 12.0 14.0 14.0 21.0 15.2
エネルギー使用量
(原油換算:kl)
電力 1,761 1,863 1,535 1,750 1,955
燃料 1,135 1,115 920 1,128 1,344
合計 2,896 2,978 2,455 2,877 3,299
温室効果ガス排出量(千t-CO2 6.1 6.3 5.5 5.3 6.8
水使用量(千m3 49.1 30.1 31.0 29.9 28.7

省エネ活動

省エネ活動を推進し、生産原単位あたりの電力や燃料は減少傾向にあります。
また、積極的なLED化や人感センサーの導入に加え、社宅の電力計を戸別設置に見直す等の改善を推進し、事務所や社宅の電力消費量も大幅に減少しています。

省エネ促進教育資料

現場での省エネ教育の様子

生物多様性保全活動

当社敷地内にある遊水池や隣接するTappi川の生物種の調査を通じて、保全活動を継続的に実施しています。
遊水池の水質維持管理に加え、周囲に植樹や護岸を整備し、鳥や魚が住みやすい環境整備を行っています。また稚魚の放流を行うことで魚の生息数は多く、年1回 地域の方々へ遊水池を開放する際には、毎年多くの漁獲高が得られています。
尚 工場用水は洗浄池を利用した完全循環型の為、通常は遊水池への排水はありません。常に工場用水の水質維持管理に努めていることから、遊水池とコンディションは同等である上、降水量の増大等で一時的に排水が必要となった場合も、事前に水質検査を行い 地域行政の了解を得た上で排水を行っています。

遊水池での魚捕り(生息状況調査)

投網による捕獲

鳥類観察

敷地内の植生調査

公正な事業慣行

定期的に原料サプライヤーを訪問し、関係の維持および強化を行いながら、当社のCSR理念についても説明し理解を深めてもらっています。

アグロフォレストリー農法の推進

アグロフォレストリー農法とはゴムの木と木の間に別の農作物を育て、ゴムの樹液収穫以外にも農作物の収穫を可能にし、小規模農家が安定した収入を得るための混合栽培農法です。Y.T.ラバーではアグロフォレストリー農法を推進することで、小規模農家の経営・生活の安定化と、生物多様性保全・森林保護の両立を図っています。
また、大学でアグロフォレストリー農法を研究している専門家と協力し、Y.T.ラバーが展開する試験農園への苗木の提供を行っています。
Y.T.ラバーでは地域の豊かな植生を生かすべく、種の採取・選別から土の醸成と育苗ポッド作りまでを、一貫して社員の手作りで実施しています。育てた苗木は地元の希望する学校・施設や個人へ 年間を通して毎年1万本以上提供し、好評を得ています。

種を集める活動

採取した種

育苗ボッド用の土づくり

育苗ポッドへ種の仕込み

社内で育てた苗の提供

CSR農家調査

横浜ゴムとして掲げる『持続可能な天然ゴム調達の実現』に向け、天然ゴム生産の実態を把握すべく農家調査を2020年から実施し、2023年には累計で500軒を達成します。
原料のトレーサビリティ改善も念頭に、多くの農家への教育機会を作り、肥料の無償提供を行うなど農家支援活動についても、2019年より積極的に実施しています。

農家調査の様子

農家調査の様子

天然ゴム農家 啓蒙・支援活動

横浜ゴムが掲げる「持続可能な天然ゴム調達」の実現に向け、RAOT(Rubber Authority of Thailand)と協業で、天然ゴム農家を招いたセミナーを年2回開催し、天然ゴムの品質改善や収量向上策、及び異物混入撲滅の重要性等の理解を深めて頂くよう努めています。また 特製肥料を配布し、品質向上の経過観察へのご協力を賜ると共に、YOKOHAMAファン獲得の大事な機会と考えています。

天然ゴム農家セミナー

天然ゴム農家への無償肥料提供

消費者課題

ISO9001に沿った品質管理を行い、顧客からのクレームゼロを念頭に、日々改善を続けています。

ISO9001/14001監査

ISO9001/14001監査

コミュニティへの参画及びコミュニティの発展

毎月開催される地域コミュニティの会合に参加し、環境や会社の取り組みに関する意見交換を行い、会社活動についての理解を深めて頂きました。また、近隣企業および公的機関(学校、病院、寺院)との会合にも参加し、情報の交換を行い、寄付活動にも参加し地域の発展に協力しています。
地域の植樹活動に参加した他、天然ゴム農家へ「有効な肥料の与え方」の勉強会をタイ農業省傘下の団体と協業しながら開催しました。
COVID-19期間中はその対応の一環として、高齢者施設に非常食を詰め合わせた袋を配給しました。
工場周辺の村で洪水が発生した際には、隣接する2つの村の全世帯に対して、洪水直後に飲料水と米を支給しており、大変感謝されています。

地元救急隊へYOKOHAMAタイヤを寄贈

学校運動会での飲料水支援

バレーボール大会支援

奨学金寄付

地域住民の方へ遊水池解放で魚捕り

地域住民の方へ遊水池解放で魚捕り