ニュースリリース

横浜ゴム、2021年度第2四半期決算、過去最高益を達成

2021年08月11日

  • 経営関連

横浜ゴム(株)の2021年度第2四半期累計連結決算(2021年1月1日から2021年6月30日)は、売上収益は3,039億円(前年同期比27.7%増)となり、利益面では、事業利益は263億円(同約13倍)、営業利益は486億円(同約16倍)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は369億円(同約29倍)と、いずれも過去最高益を達成しました。主力のタイヤ事業が国内、海外ともに大きく回復しました。
※事業利益は日本基準の営業利益に当たる指標として設定。事業利益=売上収益-(売上原価+販売費及び一般管理費)で算出。
※事業譲渡を決定したハマタイト事業を「非継続事業」に分類し前年同期の数値も組替えています。

タイヤ事業は売上収益、事業利益ともに前年同期を上回りました。新車用タイヤの売上収益は世界的な半導体不足の影響があったものの、国内、中国における市況の回復により、全体では前年同期を大きく上回りました。市販用タイヤの売上収益は、積極的な高付加価値品の拡販や旺盛な需要への生産対応などに努めたほか、国内で年初の冬用タイヤの販売が好調だったことから国内、海外ともに前年同期を大きく上回りました。

MB(マルチプル・ビジネス)は売上収益、事業利益ともに前年同期を上回りました。ホース配管事業の売上収益は、世界的な半導体不足の影響があったものの、市況の回復により国内外ともに建機用・自動車用が好調で前年同期を上回りました。一方、工業資材事業はコンベヤベルト販売が好調でしたが、土木関連商品・海洋商品が販売減となり、売上収益は前年同期を下回りました。航空部品事業は民需・官需ともに販売が振るわず、売上収益は前年同期を下回りました。

ATGはオフハイウェイタイヤ(OHT)の販売が旺盛な需要に支えられ、農業機械用・産業車両用ともに好調に推移した結果、売上収益、事業利益ともに前年同期を上回り、過去最高益を達成しました。

2021年度通期の業績予想は5月公表値を上方修正します。売上収益は6,550億円(前回予想比2.3%増)、事業利益は515億円(同3.0%増)、営業利益は735億円(同2.8%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は575億円(同2.7%増)を計画しています

中期経営計画「YX2023」と各事業における主な活動

横浜ゴムは2021年度から2023年度までの中期経営計画「Yokohama Transformation 2023(YX2023 )」(ヨコハマ・トランスフォーメーション・ニーゼロニーサン)の下、既存事業における強みの「深化」と大変革時代のニーズに応える新しい価値の「探索」を同時に推進し、次世代の成長に向けた「変革」を図ります。これにより、2023年度には過去最高の売上収益7,000億円、事業利益700億円の達成を目指します。

タイヤ事業では「高付加価値品比率の最大化」を掲げており、「ADVAN」「GEOLANDAR」「ウィンタータイヤ」の拡販に取り組んでいます。主な活動ではBMWやメルセデスAMGなど国内外プレミアムカーの新車装着および技術承認を相次いで取得したことに加え、ウィンタータイヤの新商品として乗用車用スタッドレスタイヤ「iceGUARD 7」とトラック・バス用スタッドレスタイヤ「904W」を発表しました。モータースポーツ活動ではSUPER GTやニュルブルクリンク耐久シリーズ、米国・メキシコのオフロードレースなど国内外で「ADVAN」「GEOLANDAR」装着車が活躍しました。

MB事業では「成長性・安定性の高いポートフォリオへの変革」を掲げ、強みであるホース配管事業と工業資材事業にリソースを集中し、安定収益を確保できる体制の構築を目指しています。主な活動では中国のホース配管生産工場の生産能力増強を進めているほか、北海道の建設機器・油圧機器の修理・整備会社を買収しました。商品では、車両の軽量化に貢献する自動車用エアコンホースの開発に成功し2024年からの本格的な事業展開を目指しています。なお、ハマタイト事業はスイスに本社を置くSika AGに譲渡することを決定し、譲渡日は11月1日を予定しています。

OHT事業は「さらなる成長ドライバー」と位置づけ、当社のOHT事業、ATG、愛知タイヤ工業をYokohama Off-Highway Tires(ヨコハマ・オフハイウェイタイヤ=YOHT)の名のもとにグローバルで事業統合しました。「YOKOHAMA」「ALLIANCE」「GALAXY」「PRIMEX」「AICHI」のマルチブランドによる市場展開と顧客要望への対応力を強みに事業拡大を図るとともに、生産能力増強によりグローバル競争力の強化を図ります。主な活動ではYOHTの農業機械用タイヤを約50年ぶりに国内大手農機メーカーへ納入しました。また、インドに建設中のOHT新工場の生産能力を2.2倍に増強する追加投資を決定しました。

決算ハイライト(百万円)

事業別(百万円)