ニュースリリース

横浜ゴム、2021年度第1四半期決算、過去最高の売上収益、利益を達成

2021年05月14日

  • 経営関連

横浜ゴム(株)の2021年度第1四半期決算(2021年1月1日から2021年3月31日)は、売上収益は1,496億円(前年同期比15.9%増)、事業利益※は145億円(同約8倍)、営業利益は367億円(同355億円増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は278億円(同281億円増)となり、いずれも過去最高を達成しました。
※日本基準の営業利益に当たる指標として設定。事業利益=売上収益-(売上原価+販売費及び一般管理費)で算出。

横浜ゴムは2月に発表した2023年度までの新中期経営計画「Yokohama Transformation 2023(YX2023 )」(ヨコハマ・トランスフォーメーション・ニーゼロニーサン)の下、次世代の成長に向けた「変革」に取り組んでいます。同計画に掲げた既存事業における強みの「深化」と大変革時代のニーズに応える新しい価値の「探索」を同時に推進し、2023年度には過去最高の売上収益7,000億円、事業利益700億円の達成を目指します。初年度となる2021年度も市場の変化に確実に対応するべく「深化」と「探索」の2つのアプローチにより、成長戦略の遂行と経営基盤の強化を迅速かつ着実に進めています。

タイヤ事業は売上収益、事業利益ともに前年同期および2019年同期を上回りました。新車用タイヤの売上収益は、国内および北米は半導体不足の影響などで前年同期を下回ったものの、中国の需要回復に伴い販売量が増加したことから、新車用タイヤ全体では前年同期を上回りました。市販用タイヤの売上収益は、積極的な高付加価値商品の拡販や旺盛な需要への生産対応などに努めた結果、国内では年初の降雪により冬用タイヤの販売が順調だったほか、海外でも特に中国、欧州およびアジア地域での販売が増加したことで、国内、海外ともに前年同期を上回りました。

「YX2023」ではタイヤ事業において「高付加価値商品の比率を最大化」を掲げており、高付加価値商品の主力である「ADVAN」「GEOLANDAR」「ウィンタータイヤ」の拡販に取り組んでいます。主な成果としてメルセデスAMGの新型車や、BMWの新型Mシリーズとスポーツ・アクティビティ・ビークル初のEV(電気自動車)に「ADVAN Sport V107」が新車装着されたほか、米国やメキシコの過酷なオフロードレースで勝利し「GEOLANDAR」などのグローバル認知度を高めました。また「ウィンタータイヤ」の研究・開発体制を強化しました。さらには、高付加価値商品拡販の重要施策のひとつである市場動向に沿った商品の販売を強化する「商品・地域事業戦略」の取り組みとして、ポーランドのタイヤ販売会社の全株式を取得する契約を締結しました。

MB(マルチプル・ビジネス)は売上収益が前年同期を下回りましたが、事業利益は前年同期を上回りました。各事業の売上収益は、ホース配管事業は国内外ともに建機用が好調で前年同期を上回りました。工業資材事業は、海洋商品は好調だったものの土木関連商品の販売減を主な要因として前年同期をわずかに下回りました。ハマタイト事業は建築用の販売が低調だったものの、自動車用の販売は好調で売上収益は前年同期並みとなりました。航空部品事業は民需・官需ともに需要減退の影響が大きく前年同期を下回りました。

「YX2023」ではMB事業において「成長性・安定性の高いポートフォリオへの変革」を掲げ、強みであるホース配管事業と工業資材事業へのリソースの集中、ハマタイト事業、航空部品事業の事業再構築に取り組んでいます。ポートフォリオ変革の一環としてハマタイト事業の譲渡および北海道の建設機器・油圧機器の修理・整備会社の買収を実行しました。また、ホース配管を生産する中国工場の生産能力増強に取り組みます。

ATGは農業機械用・産業車両用タイヤをはじめとするオフハイウェイタイヤ(OHT)が旺盛な需要に支えられ好調に推移したことなどにより、売上収益、事業利益ともに前年同期を上回り過去最高益を達成しました。
「YX2023」ではOHT事業を「さらなる成長ドライバー」として強化していく考えで、横浜ゴムとグループ会社のATG、愛知タイヤ工業の事業統合、そしてマルチブランドによる市場展開と顧客対応力を強みに事業拡大を図っています。

経営基盤強化では「人事戦略」「ESG経営」に取り組んでいます。人事戦略における「スピーディな意思決定による強い組織作り」「働き方改革」の一環として本社(東京都港区)と平塚製造所(神奈川県平塚市)の統合を発表し、3月に本社ビルの売却を完了しました。なお、本社ビル売却およびハマタイト事業の譲渡により得られた資金は当社のキャピタル・アロケーション方針に基づき、戦略分野への積極投資に配分します。

2021年度第2四半期累計期間の連結業績予想は2021年2月公表値を上方修正します。売上収益は2,980億円(前回予想比3.5%増)、事業利益は200億円(同11.1%増)、営業利益は415億円(同5.6%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は315億円(同10.5%増)を計画しています。また、通期の連結業績予想についても上方修正し、売上収益は6,400億円(前回予想比3.2%増)、事業利益は500億円(前回予想から修正なし)、営業利益は715億円(同0.3%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は560億円(同14.3%増)を計画しています。

なお、ハマタイト事業の譲渡に伴い、ハマタイト事業を「非継続事業」とし、売上収益、事業利益、営業利益は「非継続事業」を除いた数値で記載しております。

決算ハイライト(百万円)

事業別(百万円)