アニュアルレポート2020
CSRハイライト
再生可能エネルギーの導入を推進し、気候変動問題の解決を目指す
気候変動問題は「SDGs」の17の開発目標のひとつに掲げられ、全世界がその解決に向けて動いています。再生可能エネルギーは気候変動問題解決に向けた有効な手段のひとつとして注目されており、横浜ゴムでは太陽光・風力発電を中心に国内外拠点で再生可能エネルギーの活用を推進しています。
2050年までにCO2排出総量半減を目指す
当社は気候変動問題解決に向けてCO2(温室効果ガス)の排出量削減に取り組んでおり、長期目標に「2050年までに当社グループのバリューチェーン全体で排出するCO2総量を基準年（2005年度）比で50％以上削減する」などを掲げています。こうした目標達成に向け、再生可能エネルギーの活用拡大や製造過程や物流における様々な省エネ活動に加え、低燃費タイヤをはじめとした環境貢献商品の開発を加速化しています。
国内外9拠点に再生可能エネルギーを導入
これまで当社では中国の杭州横浜輪胎有限公司、蘇州優科豪馬輪胎有限公司、インドのYokohama India Pvt. Ltd.、日本の三重工場、三島工場、研究開発センター「RADIC」に太陽光発電システムを、平塚製造所、新城南工場には太陽光＋風力発電システムを導入してきました。2019年7月には新たにフィリピンのタイヤ生産販売子会社であるYokohama Tire Philippines, Inc.の生産工場に太陽光発電システムを設置しました。これにより、再生可能エネルギー導入拠点は国内外に9拠点となりました。
Yokohama Tire Philippines, Inc.の生産工場の屋根に設置した太陽光発電システム
「CDP」の気候変動Aリストに選定
再生可能エネルギー導入をはじめとした気候変動に対する当社の取り組みは国際的にも高い評価を得ており、持続可能な経済の実現を目指す国際的な環境非営利団体「CDP」から「気候変動Aリスト2019」に選定されました。当社が選定されたのは2016年に続き2度目です。「CDP」は環境分野の情報開示やパフォーマンスにおいて最も先進的な企業をAリストとして選定しており、2019年は全世界8,000社以上の中から世界で182社、日本で38社がAリストに選定されました。
持続可能な天然ゴム調達のための覚書を締結
2020年1月、2018年10月に策定した「持続可能な天然ゴムの調達方針」に基づき、タイ天然ゴム公社（Rubber Authority of Thailand：RAOT）と天然ゴム農家の経営支援およびサプライチェーンの透明性と健全性を確保するためのトレーサビリティの向上に向けて協力する覚書を締結しました。これに先立ち2019年6月からタイ・スラタニ地区で天然ゴム農園の調査を行っており、2020年3月中旬までに約70戸の農家のヒアリングを実施。2021年末までに500戸を調査する予定で、調査結果を天然ゴム農家の経営支援やトレーサビリティ向上に活用していきます。当社はこれまで、タイの大学との共同研究やアグロフォレストリー農法の普及、サプライヤーを対象とした交流会など天然ゴムの持続可能性に向けた独自の取り組みを展開しています。
RAOTとの覚書調印式
「YOKOHAMAまごころ基金」の活動
「YOKOHAMAまごころ基金」は希望する従業員の給与を天引きして積み立て、集まった資金を環境保全や人権擁護などに取り組む団体への資金援助や重大な災害への義援金として拠出することを目的に2016年に設立されました。横浜ゴムは同基金の支援額と同額をマッチングギフトとして寄付しています。2019年は環境保全や子どもたちの支援に取り組む団体5件に合計337万6,000円、国内の災害3件に義援金として合計500万円を寄付しました（横浜ゴムのマッチングギフトを含む）。
世界的な「FTSE4Good Index Series」に15年連続で選定
当社は「FTSE4Good Index Series」に15年連続、「FTSE Blossom Japan Index」に3年連続で選定されています。「FTSE4Good Index Series」は世界的なESG投資指数であり、ESG投資を行う投資家の重要な投資選択基準として活用されています。「FTSE Blossom Japan Index」はESG対応に優れた日本企業のパフォーマンスを測定するために設計され、年金積立金管理運用独立行政法人（GPIF）が採用したESG投資のための4つの指数のひとつに選定されています。
