ADVAN A052

織戸茉彩が感じる
ADVAN A052の凄み。

2025.8.8

YOKOHAMA/ADVANのモータースポーツ(競技)用タイヤ・ラインアップの頭文字に用いられる「A」。今回はその流れを汲んだストリートスポーツラジアルA052の凄みを、日々進化を遂げている若手レーシングドライバーの織戸茉彩がインプレッション。常に挑戦することを信条とする彼女は、A052の秘めたる性能に果たして何を感じ取ったのか?

Words:髙田興平 / Ko-hey Takada

Photography:小塚大樹 / Hiroki Kozuka

モータースポーツのフィールドと同様に
「A」には挑みたいと思わせる深みがある

「モータースポーツの入口は今から5年前に参戦させてもらったTGR YARIS CUPでした。その後もTGR GR86/BRZ Cupへのスポット参戦やダートでのラリー競技などさまざまなカテゴリーに挑戦するチャンスをいただいて、2022年からはKYOJO CUPにも本格的に参戦して、どんどんモータースポーツの魅力にハマっていく私がいました。モータースポーツは本当に奥が深くて、走れば走るほど自分の足りない部分に気付かされて悔しい思いをすることも多いですけど、だからこそ挑みがいがあると感じています。今年から人生初のフォーミュラに挑ませてもらっていて、すごく難しいし結果もまだまだですけど、この先しっかりと速さを身につけて、さらに上を目指したいと思っています」

2025年シーズンはKYOJO CUPにフル参戦中のレーシングドライバー、織戸茉彩。モータースポーツの世界に足を踏み入れて5年という彼女が、自身の愛車GR86にA052を履かせてその“凄み”のほどをインプレッションする。

織戸茉彩はレーシングドライバーである。もちろんまだ発展途上中の若手ドライバーの一人ではあるが、モータースポーツの魅力をより多くの人たちに伝えたい、という想いは人一倍強いものを持っている。彼女のインスタグラムのフォロワー数は現時点で14万人を誇り、ファッションや美容、音楽などにも親しみながら若い世代に向けたカルチャーを通してモータースポーツの、さらにはクルマ全般の魅力や楽しさを発信するインフルエンサーとして、日本のみならず海外からも幅広い注目が集まっている。

参戦4年目となるKYOJO CUP(女性限定のレースシリーズ)は、今年からマシンが従来のVITA(スポーツカー)からフォーミュラ(FIA-F4+ハイブリッドユニット」)へと進化を遂げた。織戸茉彩が所属するチームはトップカテゴリーであるSUPER FORMULAにも2台体制で参戦しているTGM Grand Prixであり、彼女自身複数の企業からスポンサードを受け多くの期待を背負ってレースに臨む、歴としたプロドライバーである。

今回の装着サイズは前後ともに245/40R18 97Y。ホイールはADVAN RacingのRG4を履く。

「フォーミュラは何から何まで初体験なので戸惑いもありますけれど、少しずつ走らせ方のコツを掴むことはできています。中でも特に大切だと感じているのがタイヤの使い方。熱の入れ方、内圧の管理の仕方、荷重の掛け方、グリップの限界域の掴み方など、正直、とっても難しい。でも、路面と唯一接しているタイヤの使い方を理解していかなければ速く上手には走れない。だから日々経験を積んで、タイヤの使い方を勉強しているところです」

そんな、これまで以上にタイヤと真剣に向き合いはじめた織戸茉彩に、今回はYOKOHAMA/ADVANのストリートスポーツラジアルのひとつの頂に位置する「A052」の凄みを感じ取ってもらおうと、彼女の愛車であるGR86に装着(サイズは前後ともに245/40R18 97Y)して富士スピードウェイのショートコースを舞台にインプレッションをしてもらった。

普段はADVAN NEOVA AD09を履いているという織戸茉彩。A052は過去2回アメリカで参加したタイムアタックイベントで履いた経験はあるが、ストリートも含め愛車に履かせてじっくりとインプレッションするのは初めてだという。

「走り出してすぐに感じるのは、普段から履いているNEOVA AD09よりもさらにガチっとしたタイヤ全体の剛性感と、路面に吸い付くような印象の優れたグリップ性能です。これは本当に違いがわかりやすいと思います。何よりまず剛性感が高くって、例えばコーナーへ飛び込む際には、その剛性感がブレーキングからクルマを曲げて立ち上がるまでの一連の動きに対するタイヤへの信頼感へと繋がっていきます。特にコーナーを立ち上がるまでの“アクセルを待つ時間”をいつもより短くできることに大きな違いを感じました。タイヤがしっかりと路面を捉えて踏ん張ってくれている感じがドライバーに明確に伝わってくるので、A052を履いているといつもより早いタイミングでアクセルを踏み込んでいける。この、路面を捉えて離さない感覚は、どこかレース用タイヤに近いものがあると思いました」

A052の頭文字に付けられた「A」はYOKOHAMA/ADVANの競技用タイヤのラインアップに用いられる特別な証だ。SUPER GTやSUPER FORMULAといった国内最高峰カテゴリーも含めたさまざまなレースカテゴリーで使われるレーシングスリックのA005(ウェットはA006)を筆頭に、タイムアタックでの支持が高いA050、ジムカーナにも適したA048、ラリーやダートトラックなどの領域で実力を発揮するA08B(舗装路)やA053(グラベル)といった具合に競技フィールド(※上記のカテゴライズはあくまで参考です)を向いた“ホンキ”の証──それが“ADVANのA”なのである。

そうした硬派な性格付けの「A」の中にあってストリートでの使用にもしっかりと対応する性能が与えられたストリートスポーツラジアルタイヤがA052であり、サーキットやラリーなどでホンキの走りを楽しみながらも、ストリートユース(※ドライグリップを優先した設計のため、降雨時の使用については十分にスピードを落とし安全走行に心がけてください)もカバーしたいという欲張りなユーザーからの支持を集めているタイヤでもある。

A052専用に開発されたスポーツ性能(グリップ)と環境性能(転がり抵抗の低減)とを高次元で融合させたスポーツコンパウンド、トレッド面を平らな形状として接地形状をコントロールし優れた安定性と同じく転がり抵抗の抑制を図ったフラットプロファイル、そしてADVANの原点とも言えるType-Dから継承された左右非対称のトレッドパターンによって生み出されるショルダー部の高い剛性や優れた直線安定性、さらには排熱性など、本格的なサーキット走行をしても十分な性能を発揮する、まさにレーシング直系のストリートスポーツラジアルとして仕立て上げられている。

専用開発のスポーツコンパウンド、トレッド面を平らな形状としたフラットプロファイル、ADVANの名作にして原点ともいえるType-Dから継承された左右非対称のトレッドパターンといった具合に、A052にはモータースポーツと環境性能の両面でYOKOHAMAが培ってきた特別な要素がバランスよく落とし込まれており、その結果、ショルダー部の高い剛性による卓越したグリップ力、優れた直線安定性、さらには排熱性など、本格的なサーキット走行をしても十分な性能を発揮してくれる。また環境性能にも配慮した上で車外通過音の国際基準の規制値となるS2WR2をクリアしている点も見逃せない。(※ドライグリップを優先した設計のため、降雨時の使用については十分にスピードを落とし安全走行に心がけることを推奨)

「レーシングタイヤの直系と聞くとはじめはもっとゴツゴツとしたハードな乗り味をイメージしがちですけれど、A052で驚かされるのはその真逆にある快適性や静粛性です。ストリート(一般公道や高速道路)で試してみてもタイヤが気持ちよくスムーズに転がってくれるのに加えて、タイヤの音が静かな(A052は車外通過音の国際基準の規制値となるS2WR2をクリアしている)ことには本当に驚きました。この感覚は普段履いているNEOVA AD09よりも、むしろプレミアム志向のADVAN Sport V107のフィーリングに近いものがありますね。サーキットではとても高いグリップ性能を実現しながら、ストリートでは快適ですらある。この二面性はA052というタイヤの大きな魅力であり、凄みだと思います」

富士スピードウェイのショートコースを愛車のGR86で周回する織戸茉彩の様子は外から見ていてもとても楽しそうに映る。ペースも周回を重ねるごとに上がっていくから面白い。

「タイヤへの信頼が高まるからこそ、コーナーに対するアプローチもより攻めていける。だからA052のグリップに慣れてくると自ずとコーナリングスピードも上がる。ただ、私が今回改めて感じたのは、タイヤ本来の性能が奥深いからこそ、自分のスキルではA052のもつ真のピークまでは使いこなせていない、ということ。それは逆に言えばピーク(限界)が正確に掴めていないからこそ、勢い余ってグリップの限界までタイヤの性能を頼り切ってしまうと一気にブレイクしてしまう危うさもある、ということ。そう、やっぱりモータースポーツ(レーシング)の領域に属するタイヤだからこそ、その性能と正しく向き合うにはドライバー自身のスキルやテクニックもさらに高めていくしかない。いつか私もADVANの“A”をもっと使いこなせるだけの腕や知識を身につけたいなって、強く思いました。そしてA052はもちろん、さらに限界域の高いA050やそれこそスリックのA005などにも挑めるようになりたい。そうやって“もっと挑みたい!”と思わせてくれる時点で、ADVANの“A”はやはり凄いタイヤだなって思います」

そう言っていつも通りの屈託のない笑顔を見せながらも、瞳の奥には確かな闘志の炎も覗かせる織戸茉彩。彼女のレーシングドライバーとしてのさらなる進化に期待したい。

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