2015 GAZOO Racing 86/BRZ Race Round 8 Report

【GAZOO Racing 86/BRZ Race 第8戦/鈴鹿】

難しいウェットレースとなったプロフェッショナルシリーズ、
織戸学選手と山野直也選手が最終戦の表彰台を飾る!!

GAZOO Racing 86/BRZ Race Round 8

開催日 2015年11月7日-8日
開催場所 鈴鹿サーキット (三重県)
天候
※クラブマンAレースは曇り
路面 ウェット
※クラブマンAレースはドライ
決勝周回数 10周
(1周=5,807m)
参加台数 101台
2015 GAZOO Racing 86/BRZ Race 第8戦

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全8戦のカレンダーで競われてきた2015年のGAZOO Racing 86/BRZ Raceは、鈴鹿サーキットで最終戦を迎えた。既にシリーズチャンピオンは2年連続で谷口信輝選手が確定させており、2位は阪口良平選手と、ランキングの上位2名はすでに確定。3位以降のランキングが最終戦で決する展開なっており、5名ほどのドライバーが3位になる権利を有する。その中にはヨコハマタイヤを履く、近藤翼選手や青木孝行選手も含まれている。

最終戦は、プロフェッショナルシリーズ43台、クラブマンシリーズ58台が出走。鈴鹿サーキットは40台がフルグリッドとなるため、決勝Bレースがないプロフェッショナルシリーズでは3台の予選落ちが出るという盛況ぶりだ。

11月7日(土)に行われた公式予選は、曇り空ながらも路面はドライコンディション。プロフェッショナルシリーズの予選で、気を吐いたのが織戸学選手だった。20分の予選時間がスタートすると真っ先にコースイン、最初の計測周で2分31秒120のコースレコードを記録した。その後、タイムは塗り替えられてしまうが、見事に今シーズン最高となる2位を獲得。そしてヨコハマタイヤ勢で織戸学選手に続いたのは、シリーズ3位を狙う青木孝行選手で4位を獲得。6位には谷口信輝選手。10位に若杉将司選手と、予選のトップ10に4台の装着選手が名を連ねた。

迎えた翌日の決勝日は、天気予報通り早朝から雨が降り続き、路面を濡らすことになった。雨量は予想より多く、メインレースとなる全日本選手権スーパーフォーミュラではセーフティカースタートを採用するほど路面コンディションは過酷なものとなっていた。プロフェッショナルシリーズのスタート直前には、雨量が少なくなったが、路面はウェットのままで、レコードライン以外には水が溜まっていた。

難しいスタートとなったが、ヨコハマタイヤ勢は、無事に1コーナーをクリア。しかし、デグナーカーブの手前で4位に付けていた青木選手が、スピンを喫してしまった。オープニングラップを終えて、織戸選手と谷口選手はポジションキープ。大きく順位を上げたのが、13位スタートの山野直也選手で7位までジャンプアップしていた。

2周目になると織戸選手がトップとの差を0.7秒まで詰めて追撃体勢を整えるが、3周目の130Rで痛恨のスピン。360°ターンしてコースに復帰できたが、トップとの差は開いてしまう。一方の山野選手は2周目に4位まで順位をアップし、さらに上位を狙った。4周目には3位となり、翌周にはファステストラップを記録して織戸選手を追っていく。残り2周で織戸選手と山野選手の差は、0.8秒まで接近。だが、織戸選手も要所を押さえて山野選手に隙を与えない。

二人の攻防は最終ラップまで続いたが、0.3秒差で織戸選手が逃げ切って前戦の富士スピードウェイから連続の表彰台を獲得。3位には9台をパスした山野選手が入り、こちらも織戸選手とともに表彰台を飾った。

また、5位には17位スタートから大幅にジャンプアップしたCharles Ng選手、7位には近藤翼選手、9位には吉田広樹選手、10位には阪口良平選手と6台のヨコハマタイヤユーザーがトップ10に入った。

この最終戦の結果により、シリーズランキング3位は近藤翼選手、4位は山野直也選手に確定した。

DRIVER VOICE

織戸 学 選手 [モルフォ頭文字DサミーK186]

【今回の成績 : プロフェッショナルシリーズ 2位】
予選は、スーパーフォーミュラの走行後だったのでラバーグリップが期待できるため、真っ先にコースインしました。やはり、想定通りのグリップが得られて予選2位を獲得できました。決勝は、雨量が多くセッティングが合わなかったのですが、それでも3周目にスピンしなければ勝てるチャンスがあったので、かなり悔しいです。年間を通してシリーズ後半から調子が上がってきましたが、予選で前に出られないことも多かったので苦労しました。

山野直也 選手 [CABANA P.MU 86]

【今回の成績 : プロフェッショナルシリーズ 3位】
予選は、決勝のウエットコンディションを想定したセッティングだったのでタイムが伸びませんでした。そのため13位スタートとなったのですが、決勝レースは他のドライバーよりもさらにウエットセットに振っていたのでかなりアグレッシブなレースができました。結果的に9台をパスして表彰台に登れたので、ウエットセッティングの判断が正しかったのだと思います。