ADVAN Circuit Experience

“スポーツドライビングの頼れる友”
「ADVAN」の魅力を
サーキットで満喫しよう!

2024.3.15

富士スピードウェイ(FSW)を舞台に開催された「ADVAN Circuit Experience / ADVANサーキット走行会」。従来以上にエンタメ感を強め大いに盛り上がりを見せたイベントの模様をレポートする。そこには“走り好き”たちの何より純粋な笑顔が溢れていた。

Words:髙田興平 / Ko-hey Takada

Photography:岩井田涼太 / Ryota Iwaida(Unripe)

スポーツ走行を通じて
最上の笑顔を作り出す。

「ADVAN」が誕生したのは1978年。以来、46年間にわたってスポーツ走行を愛するユーザーやファンの存在によって支えられてきたYOKOHAMAが誇るスポーツタイヤを軸としたフラッグシップブランドである。モータースポーツでの精力的なチャレンジにも長年取り組み、SUPER GTやSUPER FORMULAといった国内トップカテゴリーはもとより、ドリフトやラリー、クラシックレース、さらには海外のレースシリーズに至るまで、幅も奥行きもあるカテゴリーでADVANは活躍を続けている。

“ADVAN=上質なスポーツドライビング”というイメージは今日のマーケットにおいて根付いているものだが、その過程には多くのファンの存在があったことを忘れてはならない。世代ごとの“走り好き”からの支持によってADVANの歴代製品は進化を遂げ、何よりそうしたファンの熱い想いに応えるべく確かな性能と品質を追求しながら“スポーツドライビングの頼れる友”として長年寄り添ってきたのである。現行製品においても時代を追うごとに幅を広げる多様性によって求められる走りのステージやライフスタイルにまで対応する銘柄を取り揃え、ホイール製品である「ADVAN Racing」もラインナップするなどその守備範囲は多岐にわたる。

2024年3月2日(土)に富士スピードウェイ(FSW)で開催された「ADVAN Circuit Experience / ADVANサーキット走行会」は、そんな“ADVANらしさ”すなわち“スポーツ走行を存分に楽しめる幅広い性能”をよりリアルに体感してもらうことを目的に、サーキットを貸し切りにして実施する本格的な走行イベントである。岡山国際サーキットで1回、FSWでは2回の計3回が過去開催され、今回のFSWで4回目の開催となった。

この日のFSWは朝から晴天に恵まれ、パドックから最終コーナー側に目を向けると雪化粧を纏った富士山がくっきりと聳えていた。走行枠の総エントリー数は204台。「マスター」「エキスパート」「ミドル」「エンジョイ」と参加ドライバーごとのサーキットでのドライビングスキルに合わせた走行クラスが用意され、併せて「オリドパラダイス」や「車で遊ぼう!」などYOKOHAMA / ADVANゆかりのプロドライバーが主宰するファンコミュニティによるオフ会やパレードランなども実施される。さらにパドックではベンダーエリア(協賛各企業による出展ブース)やステージカー(トークショーや豪華賞品が当たるジャンケン大会などを実施)が設置されるほか、「GT-Rマガジン」や「XaCar 86 &BRZ MagazineミニAVENGERS」といった自動車メディアによるオフ会も催されるなど、これまで以上に充実したコンテンツが揃う“カーイベント”としても進化を遂げた。これはコースを走行するドライバーだけではなく、同伴者(さらには一般入場者も受付)も飽きることなくサーキットを楽しむことができるようにという、YOKOHAMA / ADVANの新たな想いを形として表したものである。

織戸学選手、谷口信輝選手、片岡龍也選手、松田次生選手、平手晃平選手という5名のYOKOHAMA / ADVANの契約ドライバーたちが参加し、ブリーフィングやトークショーを通してADVANファン&ユーザーと触れ合った。

朝の走行受付を済ませると走行グループごとに「マスター」「エキスパート」「ミドル」、そして「エンジョイ」「オリドパラダイス」「車で遊ぼう!」の参加者とに分かれてのドライバーズブリーフィングが行われた。この場では織戸学選手、谷口信輝選手、片岡龍也選手、松田次生選手、平手晃平選手という5名のYOKOHAMA / ADVANの契約ドライバーたちによるFSWの走行方法のレクチャー(ライン取りや注意点)があり、さらには“秘伝”の攻略法まで飛び出すなど、現役のトップ / ベテランドライバーたちによる貴重なレクチャーに誰もが真剣に聞き入っていた。

現役のトップ&ベテランドライバーによる走行レクチャー。秘伝のFSW攻略法も飛び出すなど聞き応えも満点。

「とにかく楽しんで走ること。この走行イベントの趣旨は競い合うことではありません。皆さんが自分たちのペースでエンジョイすること。それが何より大切です」

織戸選手の言葉にある通り、「ADVAN Circuit Experience」はサーキット走行の基本に忠実にその奥深さまでを“楽しみながら体験すること”がコンセプトである。他のドライバー陣からは「大切なのはタイヤの空気圧。適正に調整・管理することでタイヤのポテンシャルを引き上げ、それが最も手軽なチューニングにもなる」(谷口選手)「富士はランオフエリアが広いので安全性は高いけど、その分スピード感が狂うから気をつけてください」(片岡選手)といった為になるアドバイスもあれば、「コースの走り方で分からないことや知りたいことがあればいつでも気軽に聞いてください」(松田選手)「コースではボクたちも走行しますから一緒に楽しみましょう」(平手選手)という言葉まであり、参加者の間からは「これは贅沢すぎる!」と思わず喜びの声が上がるほどだった。

走行時間になるとFSWの上空は雲で覆われはじめ、気温も上がらない状況に。しかし、これはサーキット走行にはむしろ適したコンディションでもあり、走行グループごとに慣熟走行(同伴者の同乗も可能)を済ませるとフルコースでの走行がスタートしていく。バラエティ豊かな参加車両の顔ぶれも見所で本格的なレースマシンや輸入スーパースポーツの姿もあれば軽自動車で楽しむ人もいて、ここにもYOKOHAMA /ADVANらしい幅の広さが感じられた。上級クラスでは1分50秒を切るタイムでラップする猛者もいれば、あくまで自分たちのペースでFSWでの走行を楽しむ層もいて、その和気藹々とした雰囲気は見ている側としても楽しめるものだったのが印象に残る。

FSWで開催された今回は204台ものエントリーがあった。参加車両は実にバラエティに富んだ顔ぶれで、本格的なレースマシンやスーパースポーツ、チューニングマシン、そして軽自動車まで、思い思いの走行スタイルで皆が楽しんでいた。

「今度のADVANサーキット走行会は“お祭り”だ!」

事前告知の謳い文句にもある通り、FSWで開催された今回の「ADVAN Circuit Experience」はまさに“祭り”のごときエンターテイメント性の向上に注力した。中でも織戸学選手が主宰する「オリドパラダイス」による「超高速前止選手権二百」は、タイヤメーカー主催の走行イベントとしてはかなり“エンタメ志向”の強い演出で見守る参加者たちを大いに沸かせていた。

FSWの長いホームストレートを贅沢に使った「超高速前止選手権二百」。織戸学選手が主宰する「オリドパラダイス」とのコラボレーションで実施。プロドライバーによる超高速からのフルブレーキング・テクニックは見応え十分。

FSWの長いホームストレートを贅沢に使った「超高速前止選手権二百」は、最終コーナー寄りのADVANブリッジを起点に200km/hを目標に加速してきたマシンが、ゴールラインに置かれた発泡スチロール製のブロックにどれだけ近づけて“前止(停止)”できるか? という単純明快かつダイナミックな競技。参加するのは織戸学選手、谷口信輝選手、片岡龍也選手、松田次生選手、平手晃平選手というYOKOHAMA /ADVANの契約ドライバーたちで、なんとそれぞれが自身の大切な愛車(谷口選手のみ開発テスト中のHKSのデモカー)で挑むというのだからそれだけで否が応にも盛り上がる。

最終的な記録としては最高速156km/h、70cm手前で止めた平手選手。次点は最高速164km/h、125cm手前で止めた片岡選手。その他の選手は勢い重視で止まりきれずに「破壊!」。プロならではの攻めた走りで沸かせてくれた。松田次生選手のこの笑顔が、楽しさのすべてを表している。

実際、ピットウォールを挟んで勝負の行方を見守るオーディエンスの前で各選手たちは本気ながらも茶目っ気も盛り込んだ“攻めた走り”を披露し、参加者5名中3名が勢い余ってブロックをド派手に破壊するという結末(あくまでエキシビションでの参考記録としては、最高速156km/h、70cm手前で止めた平手選手、次点は片岡選手で最高速164km/h、125cmという結果)に……。ドライビング同様にトークもプロ級のYOKOHAMA / ADVANドライバーたちによる丁々発止なマイクパフォーマンスも手伝って、まさに大盛り上がりの“お祭り騒ぎ”がFSWのホームストレートで繰り広げられたである。

「ADVANを履くと楽しいことが待っている。より多くの皆さんにそう思ってもらえるように、今後も積極的にこういう場を設けて盛り上げていきましょう!クルマ趣味を通して触れ合う仲間が多いほど楽しいですからね!!」

午後のトークショーでは織戸選手はじめ、選手の誰もが「楽しい」を連呼していた。その表情にはサービストークのそれではなく、ひとりの“走り好き”としてのピュアな喜びが浮かんでいたのが印象的だった。スポーツタイヤのトップランナーとして、ADVANはこの先もこうしたファン同士で楽しめるサーキット走行会を積極的に仕掛けていく。是非、皆さんも一緒にスポーツ走行を通じて最上の笑顔を作っていただきたい。

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