ニュースリリース

シーリング材容器「e-can」をリニューアル

廃棄量減らせ、サーマルリサイクルも可能

2003年09月26日

  • 工業品関連
  • サステナビリティ

横浜ゴム(株)(社長:冨永靖雄)は、廃棄量を大幅に削減できるポリプロピレン製シーリング材容器「e-can(イーカン)」をリニューアルし、缶本体を透明にするなどさらに使い勝手を高めた。同商品は埋立処分のための廃棄量削減に役立つほか、サーマルリサイクルも可能なため、ゼロエミッションに取り組むゼネコンからの指名買いが増えている。

「e-can」は縦に割れやすい特殊成型で、頑丈でありながら使用後は簡単に解体でき、埋立処分の廃棄量を減らせるのが特徴。缶側面に力を入れると割れ、積み重ねれば従来のブリキ缶(20個の場合)の約8分の1に体積を減らせる。今回のリニューアルは、これまでグレーだった缶本体を透明にして、主剤と硬化剤の混ざり具合が外からわかり、攪拌不足を防げるようにした。また、缶と一体化し使い捨てだった取っ手を金属製に変え、取り外し可能にして繰り返し使用できるようにした。

一方、「e-can」は燃やすと高い熱を出すポリプロピレン製のため、埋立処分以外に燃焼エネルギーを回収するサーマルリサイクルも可能。さらに缶本体、フタ、ラベルも全てポリプロピレン製で、缶内部に残るシーリング材も同じ廃プラスチックに分類できるため、分別の手間がかからず、ゼロエミッションをめざすゼネコンなどから注目を集めている。

横浜ゴムは昨年秋からシーリング材容器をブリキ缶から「e-can」に順次切り替えており、現在、シーリング材の約2割が「e-can」で出荷されている。当面は解体による産業廃棄物の減量やサーマルリサイクルが目的だが、将来的には「e-can」の回収ルートを確立し、製品の原材料として再利用するマテリアルリサイクルを進めていく考え。

※写真をクリックすると印刷用高解像度画像がダウンロードできます。

e-can本体(左)と取り外せる金属製取っ手(中央)

e-can本体(左)と取り外せる金属製取っ手(中央)

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ブリキ缶と解体したe-canの比較

ブリキ缶と解体したe-canの比較