ニュースリリース

タイに天然ゴム加工工場を建設

2008年11月12日

  • 経営関連

横浜ゴム(株)(社長:南雲忠信)は、タイの天然ゴム加工会社テックビーハン(Teck Bee Hang Co., Ltd.)の完全子会社テックフー(Tech Fu Joint Venture Co.,Ltd)との合弁事業によって、タイ南部のスラタニ県(Surat Thani)に天然ゴム加工工場を建設する。自社系列の天然ゴム加工工場を運営することで、品質的にバラツキの少ない天然ゴムを安定的に調達するのが狙い。すでに9月3日、横浜ゴム95%、テックフー5%出資の合弁会社を設立済みで、2009年1月に工場建設をスタートさせ、2009年10月の稼動を予定している。

横浜ゴムは天然ゴムをタイ、インドネシアから購入しており、テックビーハンはタイにおける大手購入先の1社となっている。しかし現在、横浜ゴムへの供給を中心に操業するテックビーハンの天然ゴム加工工場は、治安が不安定なマレーシアとの国境近くにあるため、安定供給面でやや難点があった。新たに天然ゴム加工工場を建設するスラタニ県は治安が安定しており、供給面での不安も解消する。

非石油系資源である天然ゴムの需要は年々増加しており、同時にタイヤの高性能化に伴い材料精度の向上が進んでいる。自社系列の天然ゴム加工工場を運営することによって、バラツキの少ない高精度な天然ゴム加工方法の蓄積、天然ゴムの物性コントロールと品質管理能力、天然ゴムの使用比率を高めた高性能タイヤ開発など、様々なメリットの派生を期待している。

合弁会社の社名は「ワイ・ティー・ラバー(Y. T. Rubber Co., Ltd.)」で資本金は1億バーツ(約3億円)。10億円を投資して新工場を建設し、月間生産能力3,000トンでの操業を計画している。