ニュースリリース

中期経営計画「GD100」PhaseⅡの概要を発表

「高質な成長」を基本方針として

2008年11月12日

  • 経営関連

横浜ゴム(株)(社長:南雲忠信)は、2006年度にスタートさせた中期経営計画「GD100」のPhase(フェーズ)Ⅰが来年3月末で終了するのを受け、2009年4月からスタートするフェーズII(2009~2011年度)の基本方針をまとめた。今後計画の詳細を詰め、財務目標を含めた詳細な内容を2009年3月に公表する予定。

フェーズⅡの基本方針は「高質な成長」とした。世界的な金融不安と急激な景気後退によって先行き不透明な経営環境にあって成長を継続するためには、事業拡大に向けた臨機応変な攻めと、ムダのない企業体質を確立する守りが欠かせず、これを実現するためには事業、経営の両面でより一層質を高める必要があると判断した。「高質な成長」で経営基盤の強化を図り、フェーズⅢ(2012~2014年度)での更なる飛躍に備える。

成長の推進力となる事業面では、タイヤ事業、MB事業、技術開発の強化を図る。タイヤ事業は、ヨコハマブランドの世界的なプレゼンス向上、欧州、中南米市場など世界各地域での販売網整備、BRICs諸国での新生産拠点設立を計画している。生産拠点設立では、需要に応じた柔軟な生産投資が可能な「小規模工法」を採用し、早期の進出を図る。MB事業は、工業資材、ホース配管、ハマタイトの3事業に関して、中国、欧州での生産販売事業を強化すると共に、電子材料、自動車用構造接着剤などの新規事業開拓に取り組む。さらに環境性能、安全・快適性などで特色ある商品を、収益性の高い設計・製造方式で供給できる技術開発を進める。

経営面では、CSR経営、基盤強化、財務の質向上に取り組む。CSR経営は、今年6月に設立したCSR本部を中心に、経済、環境、社会の3側面でバランスの取れた経営を進める。基盤強化は、「ムダ取り活動」継続によるコスト競争力の強化、少子高齢化が進む日本での事業体制の見直しを図る。また海外でのR&D機能の強化、地域事業運営の展開、自前の天然ゴム加工工場運営などによる調達機能の強化を推進する。

「GD100」は、創業100周年に当たる2017年度に「企業価値・市場地位において、独自の存在感を持つグローバルカンパニー」になることを目指す中期経営計画で、2017年度の財務目標として「売上高1兆円、営業利益1,000億円、営業利益率10%」を掲げている。3年度ごとに4つのフェーズに区分し、各フェーズで基本方針、事業戦略、財務目標を決定することとしている。