ニュースリリース

「合体ゴムTM」、「ころがり抵抗」低減に貢献する

2001年10月24日

  • タイヤ関連
  • サステナビリティ
  • 技術関連

横浜ゴム(株)(社長:冨永靖雄)は、「第35回東京モーターショー」に環境性能に優れた乗用車用ラジアルタイヤ「DNA(ディーエヌエー)」シリーズを展示している。これらはいずれも従来の同タイプ商品に比べ「ころがり抵抗」を低減することに成功した商品。こうした環境性能を実現する決め手となったのが「合体ゴムTM」技術で、現在、横浜ゴムが日、米、独、仏で特許を取得している。
車が走行時に受ける抵抗の約20%はタイヤの「ころがり抵抗」で、「ころがり抵抗」の約半分は路面に接するトレッド部から生じる(横浜ゴム調べ)。このためトレッド部のゴム質変更が燃費向上に大きな効果をもたらす。「合体ゴムTM」は「DNA」シリーズのトレッド部に採用されており、1998年11月に発売した「DNA ES-01」「DNA ES-02」で初めて商品化された。
ゴムの補強材にカーボンブラックとともにシリカを配合すると、グリップ力を落とさず「ころがり抵抗」の低減が図れることは、1990年代初期から知られていた。しかしシリカは、ゴムの中に均一に混ざりにくく、また通電性が悪いため、入れすぎると車に静電気がたまるなどの問題があった。
「合体ゴムTM」はこうした問題をクリアするもので、あらかじめカーボンブラックの表面にシリカを結合させた「シリカ結合カーボン」をゴムに混入する方法を採用している。この方法を利用すると、シリカを安定的かつ均一に配合でき、グリップ力を落とさず低燃費化が図れる。しかも寿命は従来品に比べて約10%向上する。

「合体ゴムTM」の構造(当社比)

車が走行時に受ける様々な抵抗*(時速100kmの定速走行時)

タイヤパーツのころがり抵抗への寄与率(%)*