ニュースリリース

フィリピンに100億円を投資、生産能力を700万本に拡大

アジア・日本で相次ぎ生産能力を増強

2004年10月26日

  • 経営関連

横浜ゴム(株)(社長:南雲忠信)は、「ヨコハマタイヤ・フィリピン(YTPI)」の第3期拡張として、約100億円を投資し2005年10月から順次立上げ、2006年9月までに年間生産能力を700万本に拡大する。YTPIは、1996年、輸出向け乗用車用タイヤの生産拠点として、横浜ゴム80%、JFE商事(株)(旧川鉄商事(株))20%出資の合弁会社として設立された。現在、内径13~18インチの乗用車用タイヤ及びSUV用タイヤを生産しており、約9割を欧州、中東、ASEAN諸国に輸出している。

YTPIの年間生産能力は、2003年4月に開始した第2期拡張によって、今年9月に300万本に増強された。しかし、各国の顧客から品質やタイムリーな供給システムが高く評価され300万本体制でも供給が追いつかないこと、また18インチ以上のハイインチタイヤのさらなる強化には、敷地面積一杯に工場を拡張し、生産能力を2倍強に拡大することが不可欠と判断した。同時に今回の拡張によってSUV用タイヤもライン化し、販売増を図る計画。今回の拡張では、中国の「杭州横浜タイヤ」で採用の小規模生産ラインをさらに進化させ、市場変化や顧客の要望にフレキシブルに対応できる効率的な生産を実現する。

YTPIの拡張は、現在、横浜ゴムが進めているアジア・日本での生産能力の強化、各拠点共通の高品質、低コスト工場作りの一環として行うもの。YTPI以外にも、乗用車用タイヤでは、2003年5月に操業した中国の「杭州横浜タイヤ」が第2期拡張中で、今年末までに年間生産能力を150万本(第1期70万本)に拡大する。また2003年12月、先端技術を結集した高付加価値のハイインチタイヤ専門工場として操業した新城南工場は、2005年4月に第1期として年間生産能力70万本を実現する。一方、トラック・バス用タイヤでは、タイの「ヨコハマタイヤ・マニュファクチャリング・タイ」が、2005年4月から第1期として稼動する(年間生産能力35万本) 。同社は約22.5万平方メートルの敷地を保有しており、今後、さらに生産を拡大させていく計画。

ヨコハマタイヤ・フィリピンの概要

社名:Yokohama Tire Philippines, Inc.
所在地:フィリピン共和国クラーク特別経済区
設立:1996年4月
資本金:25億円(横浜ゴム80%、JFE商事(株)20%)
代表者:渡辺和夫(横浜ゴムから出向)
事業内容:乗用車用、SUV用タイヤの生産販売
工場敷地面積:16万5千平方メートル
従業員数:681名(2004年3月末)