まず、2011年度の決算と2012年度の業績予想からご説明します。
2011年度の世界経済は欧州債務危機や欧米の景気不透明感、中国においても金融引き締めによる景気の減速局面が続きました。
国内景気については東日本大震災の影響により足踏み状態に陥りましたが、その後の復興需要にも支えられ改善の方向で推移しました。東日本大震災に続いて、昨年秋のタイの洪水では、再びサプライチェーンの複雑さによって各産業への影響が生じました。
また、欧米の先行き不透明感による為替円高傾向が続いた1年でした。
こうした中、自動車の生産減によって国内新車用タイヤの販売は落ち込みましたが、国内・海外の市販用タイヤの販売が前年を上回りました。
MB事業では、同じく自動車の生産減により自動車用ホースやシーリング材の販売は低迷しましたが、マリンホースやコンベヤベルトの販売は堅調に推移しました。
原材料価格については、天然ゴムは一時のピークに比べれば下がったものの、年前半までの高値影響を年間を通じて受けました。また合成ゴムも、夏頃まで続いたブタジエン価格の高騰など、大変厳しい環境にありました。
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