E :Environment
自然との共生

生物多様性(国内拠点)

事例紹介(国内)

平塚製造所

2017年5月には事業所敷地内に手作りのトンボ池を設置してトンボを中心とした生き物のつながりを観察しています。
こうした生物多様性活動や2007年に事業所の周囲に植樹した千年の杜の成長に伴う継続的なCO2吸収固定量調査などが評価され、2017年3月に生物多様性に配慮した工場として「いきもの共生事業所®(ABINC)認証」を取得し、その後も認証を維持しています。
ABINC認証

三重工場

三重工場は神都伊勢、日本一の清流と謳われる宮川の流域に位置しています。工場では宮川から供給される地下水を利用しており、工場排水は河口付近で五十鈴川と合流する勢田川の支流である桧尻川に放流しています。
三重工場では、3つのチームで以下のとおり、生物多様性保全活動を継続しています。
ブラックチーム:
  • 目的=工場排水先河川での生き物調査を通じた工場排水による直接的な事業影響の評価
  • 目標=メダカなどの在来水生生物の生息環境の保全工場排水先河川(桧尻川・ほとす川)での水質調査とメダカなどの水生生物調査
ノッポチーム:
  • 目的=歴史ある鷲が浜の在来植生の保全と環境教育への活用
  • 目標=在来の海浜植物の保全とアカウミガメ産卵環境の整備
チビッコチーム:
  • 目的=かつてあった宮川水系の後背湿地環境の再生と環境教育への活用
  • 目標=カエルや水生昆虫などが生息する止水域水生生物環境の保全工場の雨水調整池でのビオトープづくり、水質調査と生物調査の実施、とんぼ、水生生物調査、水質測定
伊勢市立みなと小学校4年生を対象として、大湊海岸で生物多様性保全活動の紹介、紙芝居を使ったアカウミガメの産卵、植生物の学習、外来植物のコマツヨイグサ抜根大会、海岸清掃を行い、環境保全について体験していただく出前授業を開催しました。三重工場敷地内では今年度、伊勢市内の小学校3校100名が植樹を行いました。伊勢市と当工場は環境教育に関する協定を締結しており、その一環での講座です。
桧尻川での水生生物調査
大湊海岸での外来植物の伐根と海岸清掃
小学生を招いた環境教育

三島工場

三島工場は工場東側に三島駅前にある白滝公園の湧水を使った農業用水路があり、西側には工場排水の流出先である一級河川御殿川と水に恵まれています。工場では2013年から御殿川を活動対象として水質調査、生物調査などを、どぜう・すっぽん・うなぎの3つのチームで活動しています。
御殿川ではコヤマトンボのヤゴやハグロトンボなどの昆虫類、オイカワやカワムツ、ナマズなどの魚類、スッポン、アカミミガメなどの爬虫類、また、住宅に囲まれる工場では珍しく三島市のシンボルであるカワセミが工場内で営巣しています。一方、河川に投棄されるゴミが多く、御殿川を美しく保つために少しでも貢献していきたいとモニタリングの後に河川清掃を行っています。2019年5月に静岡県沼津土木事務所、三島市と三島工場の三者による「リバーフレンドシップ」の同意書に調印し、その後、静岡県沼津土木事務所の方々と協働活動で「バーブ工法」施工など行ってきました。活動を継続的に行った結果、河川浚渫後にはほぼいなくなってしまった生き物が戻り始めたことが確認できています。
また、工場横の御殿川では見ることがなかった、静岡県レッドリスト絶滅危惧Ⅱ類のミシマバイカモやマツバランも発見し見守っています。将来的には地域住民も参加していただける活動にしていきます。自然災害や豪雨が増加していますが、可能な範囲で活動を続けています。
また、2024年から敷地内での活動を行ない、野鳥観察や生き物のすみかづくりを開始しました。3年前から屋上カーボンタンク周辺にハヤブサ科のチョウゲンボウが飛来するようになり、交尾する姿も確認する事が出来ました。
河川管轄協働での「バーブ工」施工の様子
チーム活動の様子
チーム活動の様子
工場排水口で観察されたナマズ、スッポン、アカミミガメ、カワセミ
工場排水口で観察されたナマズ、スッポン、アカミミガメ、カワセミ
工場排水口先の下流で発見したレッドリスト2020絶滅危惧Ⅱ類のマツバランを指差す活動メンバー
静岡県版レッドリスト2020絶滅危惧Ⅱ類のミシマバイカモ
工場屋上カーボンタンクで交尾するハヤブサ科のチョウゲンボウ

新城工場

2024年度生物多様性保全活動は新城工場のリスク管理として直接的な環境影響を与えている野田川と黒田川での水質調査・生物モニタリングと、地域環境への貢献活動として水源涵養のために豊川水源地のひとつ四谷千枚田での保全活動を実施しました。四谷千枚田、野田川・黒田川、工場ビオトープの3カ所を、3チーム総勢75名のメンバーで、地域の生態系に適合した保全活動を進めてきました。
活動は水質調査・生物モニタリングに加え、地域とのコラボレーションによる野田川ホタルプロジェクト活動も3年目となりました。
工場敷地内では水辺ビオトープ創出なども含め樹林地や草地が一体的に整備されている点や、地域、周辺企業や団体と連携して環境教育や植樹指導などで地域貢献に努めていることが評価され、2022年に生物多様性に配慮した工場として「いきもの共生事業所®(ABINC)認証」を取得し、その後も認証を維持しています。
<新城市四谷の千枚田水源地域>
工場冷却水の水源地として生物群集の生息域を確保し、清流と準絶滅危惧種の維持を助け、水に関連する生態系の保護を行い、四谷の千枚田に望ましい生態系の生息環境を支援する活動を行いました。
四谷の千枚田全体で昨年に続き総合対策外来種の、アメリカセンダングサとセイタカアワダチソウの伐根駆除活動を行いました。今年は新城市役所職員の研修を兼ねた参加もあり約390㎏の伐根駆除を実施し愛知県環境部自然環境課へ報告書を提出しています。
生き物調査では毎回確認されているアカハライモリ(国・愛知県準絶滅危惧種(NT))も生息数が増えているのが確認できています。
千枚田での特定外来植物伐根駆除活動
千枚田でのビオトープ保全活動と生き物調査
生き物調査とアカハライモリ、環境省・愛知県絶滅危惧種(NT)
<野田川/黒田川:水質・水生生物モニタリング調査>
新城工場・新城南工場からの排水が、地域河川への水質や水生生物に悪影響を与えていないことを確認し、維持継続する活動を行いました。
野田川での水生生物モニタリング調査で確認されたホトケドジョウ(準絶滅危惧種)
野田川での水生生物モニタリング調査で確認されたホトケドジョウ(準絶滅危惧種)
黒田川での水生生物モニタリング調査で確認されたヨシノボリとヌマエビの仲間
黒田川での水生生物モニタリング調査で確認されたヨシノボリとヌマエビの仲間
<構内工場ビオトープ>
新城工場で使用する冷却水は工場近くの野田川より取水され、また野田川へきれいな状態に濾過し排水しています。濾過した排水を工場構内ビオトープに導入することで工場排水でも生き物が生息できる環境を作れることを実証するために、2010年より工場構内ビオトープでの水生生物モニタリングと水質調査を実施し、記録へ残しています。
工場内ビオトープでの活動と確認されたクロゲンゴロウ(愛知県絶滅危惧種)
工場内ビオトープでの活動と確認されたクロゲンゴロウ(愛知県絶滅危惧種)
<野田川ホタルプロジェクト>
昔はホタルがたくさんいたという近隣住民の方々の声を受け、工場が取水・排水をしている野田川の環境保全の柱としてホタル復活を目指す「野田川ホタルプロジェクト」。「農地・水・環境を守る会」様、(株)クライムオートバックス様にも参加協力していただけるようになり、合わせて9,600匹のカワニナを放流しました。
カワニナは近くの河川で採取して工場内で養殖したものを放流しています。
千郷小4年生3クラス、カワニナ(6,000匹)を放流
カワニナ(3,600匹)を3カ所へ放流
野田・中市場「農地・水・環境を守る会」様、(株)クライムオートバックス様
ホタル幼虫の餌となるカワニナの養殖水槽
新城設楽生態系ネットワーク協議会の、スギ・ヒノキ林皆伐後の里山化植樹の植樹体験バスツアーの支援として、新城工場から12名が参加しました。地域性樹種のアベマキ、コナラ、ヤマザクラ等落葉広葉樹の苗木250本全数の提供と、参加者の植樹サポートを行いました。
植樹の様子(愛知県北設楽郡東栄町御園)
新城設楽生態系ネットワーク協議会植樹体験バスツアー:一般参加者集合写真
新城設楽生態系ネットワーク協議会植樹支援:横浜ゴム新城工場集合写真
御園地区には国蝶のオオムラサキの生息が確認されているので、保護と増殖を兼ねて幼虫の餌となるエノキを植えています。愛知県の絶滅危惧I類に指定されているコバノチョウセンエノキが植樹地近くに自生しているのを見つけました。その種子から育てた苗を、コバノチョウセンエノキの保護保全を兼ねて、地元のNPO法人御園夢村興し隊と毎年多数植えています。
御園地区で見つかったオオムラサキ
愛知県絶滅危惧種コバノチョウセンエノキ

尾道工場

尾道工場は、2013年より工場敷地内および工場東側で瀬戸内海に流れ込む藤井川の中流部にある藤井川親水公園で生物多様性の維持・改善の取り組みを開始しました。
工場敷地内では、千年の杜の成長による森の形成や、藪、草地、雨水による池と湿地形成により生き物のためのさまざまな環境がモザイク状に提供されており、トンボ類、チョウ類、コオロギ類、キリギリス類の生息環境となっています。またヒバリの営巣、モズやジョウビタキの縄張り形成、ウグイスの越冬などに工場敷地が寄与していることが示されました。年に3回の活動は、日本野鳥の会広島支部の方にご協力をいただき、実施しています。
また、藤井川での水生生物調査では、モンカゲロウ、ニホンカワトンボ、ヤマサナエなどの水生昆虫、タモロコやドンコ、シマヨシノボリなどの魚類、モクズガニやスジエビなどの甲殻類が観察されました。コロナ禍以降、野鳥観察と観察後の河川清掃のみの活動に縮小されましたが、今後は徐々に活動を広げていきたいと考えています。
2024年6月に藤井川親水公園で開催された「藤井川の夕べ」に協力参加し、苗木の無料配布及び抽選会イベントの実施、藤井川定点観測、尾道工場の千年の杜、生物多様性保全活動の紹介パネルの展示を行いました。
工場敷地内での野鳥観察
マガモ(工場敷地内で観測)
藤井川親水公園での野鳥観察
藤井川の夕べ(苗木の無料配布)

長野工場

長野工場は、海抜805.5m、横浜ゴムの他工場に比べて自然度の高い地域に位置する工場です。雨水以外の排水がほとんどなく、比較的環境影響度の低い工場であると考えています。
長野工場は、天竜川の河岸段丘に位置するため、工場敷地内に天竜川の後背湿地生態系を再生することを目的に、工場調整池での生物多様性保全活動を2021年から開始しました。モニタリング活動で見つかったセイタカアワダチソウとワルナスビを駆除することにし、毎年6月から9月にかけて各課で担当し実施しています。
また雨水排出先の工場南側用水路での生き物のモニタリングと外来種駆除、工場周辺の清掃活動を行っています。
周辺の豊かな自然と共生する工場として「トンボが宿るサイト」を目指し自然共生サイトの登録に向けて準備を開始しました。
各課で実施した外来植物の伐根活動
各課で実施した外来植物の伐根活動
各課で実施した工場周辺美化活動
各課で実施した工場周辺美化活動
2023年から再開した工場南側排水路での水性生物調査は、カワムツ、ドジョウ、カマツカなど比較的在来種が多く確認できています。
2024年冬季より排水路の工事、工事後の水位上昇により調査継続が難しくなっています。排水先河川へ調査場所を変更する事を検討しています。
ドジョウ
カマツカ
コヤマトンボのヤゴ
2010年に下伊那郡高森町にあった高森工場(現、高森倉庫)に、YOKOHAMA千年の杜活動で植樹された杜への竹の侵入を防止する取り組みとして、タケノコ掘り、従業員へ配布し、各家庭でタケノコを使った料理を楽しんでいただきました。
千年の杜と共生するタケノコとタケノコ料理
長野県が進める「森林(もり)の里親促進事業」に基づき、豊丘村の村有林の整備で協力する「森林の里親契約」を豊丘村と結び、村民グラウンド付近の里山整備作業を2022年6月に再開しました。里山保全のために下草刈りと下枝整備作業を実施しました。
2024年6月実施した森林の里親活動
2024年6月実施した森林の里親活動

天竜川水系環境ピクニックへの参加

第29回を迎えた天竜川水系環境ピクニックが2025年5月に開催されました。地域企業の皆さんと共に46名(横浜ゴム長野工場から25名)が参加し、周辺のゴミ拾いと、外来植物アレチウリの伐根を実施しました。

天竜川水系環境ピクニック

天竜川水系環境ピクニック

茨城工場

茨城工場では工場排水の排水先である園部川で2013年から水質、植生、水生生物および鳥類の調査を行っています。園部川は農業用水として利用されていることから排水の水質について十分に注意を払っています。工場排水の放出口から出た水は、園部川の元の水に比べて電気伝導度が低く、透視度が上がっていることから、工場排水は十分な管理ができていると考えています。また工場事務所玄関に水槽を設置し、工場排水を利用して園部川で捕獲した魚を育てています。
2015年からは工場敷地内での鳥類調査を開始し、活動を継続しています。2019年より、茨城で準絶滅危惧種に登録されている「サシバ」という野鳥を環境保全の1つの指標にかかげ、新たに「サシバ生育環境調査」を編成し、工場内の植生・小動物類(両生類・爬虫類)の調査を開始しました。2020年に工場内にサシバの止まり木を設置し、サシバが何度か利用していることを確認しています。また、サシバが工場周辺の上空を飛んでいるところも観察できました。

工場敷地内に設置した止まり木を使っているサシバ

これらの活動は活動当初から日本野鳥の会茨城県さま、小美玉生物の会さまにご指導いただいています。

工場敷地内での野鳥観察

工場敷地内での小動物調査(サシバ生育環境調査)

工場敷地内での植生調査(サシバ生育環境調査)

これらの活動が認められ、2023年4月に「いきもの共生事業所®(ABINC)認証」の「ABINC賞 優秀賞」を受賞することができました。また、2023年10月に環境省から「自然共生サイト」として認定され、2024年9月に国際的なOECMのデータベースに登録されました。
  • OECM = Other Effective area-based Conservation Measures 自然保護区以外で生物多様性を効果的に保全している区域。里地里山、企業が管理する水源林や工場敷地などが含まれる。

ABINC賞優秀賞 受賞(賞状)

自然共生サイト認定証

今後も皆さまのご協力をいただきながら活動を継続していきます。

ヨコハマタイヤリトレッド(株)北海道事業所(YTRH)

YTRHは北海道中南部(道央)の苫小牧市東部にあり、渡り鳥の集団飛来地として国際的にも有名なウトナイ湖に隣接しています。このような貴重な環境下にある工場は横浜ゴムグループでは唯一YTRHだけです。ウトナイ湖の保全活動を継続的に実施することにより土地利用の恩返しをする、と認識しています。保全活動は、①外来植物駆除と②環境整備(小道の整備、池の修復など)を中心に置いています。
この貴重な場所を保全するため、まずは「ウトナイ湖を知ろう」から始まりました。日本野鳥の会のレンジャーを講師にウトナイ湖の成り立ち、日本で最初のサンクチュアリができた経緯、保全活動の現状、その先に見据えた保護活動などの勉強を始めました。2017年からはウトナイ湖やネイチャーセンター周辺の清掃活動を続けています。
2022年は、日本野鳥の会が60年前から実施している10年に一度の生態調査があり、YTRHもこの活動に参加しました。このデータを基にしてウトナイ湖の水位を調整し、生態系の維持を図っているそうです。
1年で出来る活動は微力ですが継続は力なり!!これからも日本野鳥の会サンクチュアリのレンジャーさんとコミュニケーションをとりながら環境整備を実施していきます。
<苫小牧イベント>
♦春の大掃除月間「ゼロごみの日」 2024年4月21日
YTRH全員(12名)でウトナイ湖サンクチュアリ周辺の大掃除を実施しました。雪解け後の大掃除で、毎年大量のゴミを回収しています。今年も日本野鳥の会と共同で、ウトナイ湖周辺の道路や散策路を中心に4グループに分かれてゴミ拾いをしました。これからも、従業員全員でウトナイ湖の環境活動やサンクチュアリサポート活動に取り組み、また、家族や関連会社の方々や日本野鳥の会と共に有意義な活動を継続していきます。
♦秋の大掃除月間「ゼロごみの日」 2024年10月20日(日)
YTRH全員(12名)でウトナイ湖サンクチュアリ周辺の大掃除を実施しました。爽やかな秋晴れでマガンの群が飛んでいる中、清掃活動。相変わらずゴミを捨てていく心無い人がいますが、負けずにこれからもウトナイ湖の保全活動に取り組んでいきます!!
♦鳥の水飲み場(ボート)掘り起こし 2024年7月16日(火)
毎年抜き取りを行っている定点観察場所は、在来種ばかりになり次のステップへ日本野鳥の会から依頼があり、小鳥の水飲み場の埋没したボートを掘り起こし天然の湧水にて水飲み場(池)を復活させました。今後は環境整備を主な活動になりそうです。
ウトナイ湖周辺での春の大掃除
水飲み場ボート掘り起こし
水飲み場ボート掘り起こし
ウトナイ湖周辺での秋の大掃除
ウトナイ湖周辺での秋の大掃除

ヨコハマタイヤリトレッド(株)埼玉事業所(YTRS)

YTRSは「みよしグリーンサポート隊」の活動に2015年11月より参加しています。みよしグリーンサポート隊は「平地林の保全整備を通じて豊かな心のふれあいを目指し、住みよい街づくり」をスローガンに活動をしています。活動日は毎月第3日曜日で、地域住民、企業が毎回20名くらい参加しています。「藤久保の平地林」には江戸時代から続く落ち葉から堆肥を作る循環型農法(歴史的環境)と生物多様性(優れた自然)が今も息づいています。
2015年4月に活動地区の一部がさいたま緑のトラスト運動の緑のトラスト保全地第14号地に認定されました。さいたま緑のトラストとは埼玉県のすぐれた自然や歴史的環境を後世に残すため、住民・企業・団体などの協力で公有地化し保全していく活動です。
2023年7月国連食糧農業機関(FAO)により、「武蔵野の落ち葉堆肥農法」が世界農業遺産に認定されました。世界農業遺産とは、社会や環境に適応しながら何世代にもわたり継承されてきた伝統的な農林水産業と、それに密接に関わって育まれた文化、ランドスケープおよびシースケープ、農業生物多様性などが相互に関連して一体となった、世界的に重要な伝統的農林水産業を営む地域です。
枯葉の堆肥づくり・・たくさんのカブトムシの幼虫が住んでいます
里山の草取り、ごみ拾い
落ち葉あつめ
苗木を植えました。2024.3.17

ヨコハマタイヤリトレッド(株)名古屋事業所(YTRN)

地域貢献、環境保全活動を兼ねた生物多様性保全活動として事業所前を流れる境川の源流部にて活動しています。
この場所は事業所所在地であるみよし市にあり、その活動内容は
  • 樹木除伐や下草刈による里山保全
  • 湿地や草地の草刈りによる希少動植物の保全
  • 多彩な生き物の命の連鎖を促すビオトープの創出
  • 生き物を育てる減農薬無化学肥料冬水田んぼの維持及び稲作体験会の実施
など多岐にわたっています。
これら活動は、市民の皆様や子どもたちに自然体験活動や自然観察会の場を提供することを兼ねており、2024年度の稲作体験会では240名以上の地元小学生親子に参加していただきました。YTRN従業員全員参加で裏方仕事を一手に引き受けていますが、運営全体としてはNPO法人や愛知教育大学学生の協力、みよし市環境課と市教育委員会の協賛を得て地元小学校の環境教育の場として利用していただくなど官民一体となった大規模な地域貢献、環境保全、生物多様性保全活動になっています。
また、活動のなかで行っている生物モニタリングは県委託事業「生物多様性モニタリング調査」(境川源流域の生き物調査)を兼ね、公のデータとして利用されています。
里山整備
休耕田の再生(地元小学生田植え体験)
休耕田の再生(地元小学生稲刈り体験)