横浜ゴム（株）は氷雪性能重視型のトラック・バス用スタッドレスタイヤ「905W（キューマルゴダブリュー）」を2022年9月より全国のヨコハマタイヤ販売会社を通じて販売します。発売サイズは295/80R22.5～225/90R17.5 の12サイズで、価格はオープンプライス。

「905W」は優れた氷雪上性能で定評のあった「ZEN 903ZW」の後継品となる次世代トラック・バス用スタッドレスタイヤです。冬季路面での「効き」を徹底追求し、氷雪上性能をさらに向上させました。また「ZEN 903ZW」で好評だったロングライフ性能、低燃費性能を維持しており、経済性、環境対応にも配慮しています。

トレッドパターンでは氷雪上性能と耐摩耗性能を両立する「ワイドトレッドデザイン」を採用しながら、リブ溝とラグ溝を幅広化することで氷雪路面上での発進・加速性能を向上しました。氷雪上性能を追求するため「高密度サイプレイアウト」によりエッジ効果と吸水性を高めるとともに、ブロックの倒れ込みを抑制する3D形状の「ピラミッドサイプ」を採用しました。また、石噛みによる損傷を防ぐ「新ストーンイジェクトグルーブ」や偏摩耗を抑制する「千鳥ブロックレイアウト」がロングライフ性能の維持に貢献しています。これらの独自技術を採用し、当社のタイヤテストコース「北海道タイヤテストセンター（Tire Test Center of Hokkaido＝TTCH）」における屋内氷盤試験場を活用した開発により、優れた氷上発進・加速性能を実現するとともに、氷上制動性能、雪上制動性能を従来品比でそれぞれ8%、5%向上させました。
トラック・バス用スタッドレスタイヤでは様々な地域や路面状況に合わせた開発を進めており、氷雪性能重視型の「905W」に加え、総合性能重視型の「904W」、耐摩耗・低燃費性能重視型の「902ZE」をラインアップしています。

横浜ゴムは2021年度から2023年度までの中期経営計画「Yokohama Transformation 2023（YX2023）」（ヨコハマ・トランスフォーメーション・ニーゼロニーサン）においてタイヤ生産財事業のさらなる強化を掲げています。その施策のひとつとしてトラック・バス用タイヤ事業の強化に取り組み、事業基盤の整備、増産投資に加えて商品ラインアップの拡充を進めています。現在、当社はTTCHに加えてスウェーデンに冬用テストセンターを有しており、各国・地域の冬路面に最適な冬用タイヤの開発を推進しています。