ニュースリリース
横浜ゴム、2016年度連結決算
2017年02月20日
- 経営関連
横浜ゴム(株)の2016年度連結決算(2016年1月1日から2016年12月31日)は、売上高が前年同期比5.3%減の5,962億円、営業利益が同22.4%減の423億円、経常利益が同20.7%減の391億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同48.3%減の188億円の減収減益となった。2016年8月公表の業績予想に対しては売上高と純利益は未達となったが、営業利益、経常利益は達成した。主力のタイヤは円高や価格下落など市場環境の悪化で海外が伸び悩んだものの、国内は増益を確保した。ATG※は販売量、売上高ともに想定どおりとなった。MBは需要低迷を主因に低調となった。配当金は中間配当を1株当たり26円、期末配当予想は1株当たり26円とし、年間で1株あたり52円を予定している。
※第3四半期から2016年7月に買収を完了したAlliance Tire Group B.V.の業績を「ATG」として報告。当期は2016年7月1日から12月31日までの業績を反映。
タイヤは売上高4,506億円(前年同期比10.0%減)、営業利益363億円(同15.6%減)となった。国内新車用は、自動車生産台数の減少や価格下落により売上高は前年を下回ったが、原材料価格の下落により増益となった。国内市販用は高付加価値商品の販売に注力した結果、販売量は減少したものの、商品MIX改善などにより増益となった。海外は円高や価格競争の激化で減収減益となったものの全体での販売量は増加した。北米は横ばい、欧州は新規販路が販売に寄与するなど好調に推移したほか、中国でも新車用タイヤが好調を維持した。
MB(ホース配管、シーリング材、コンベヤベルト、ゴム支承、マリンホース、防舷材、航空部品等)は、売上高1,121億円(前年同期比7.9%減)、営業利益75億円(同28.9%減)となった。ホース配管は国内建機生産の減少、工業資材は国内粗鋼生産の低迷や資源価格の下落など市場環境の悪化が影響し、売上高は前年を下回った。ハマタイト・電材は、国内は需要低迷で低調となったが、北米向け自動車用接着剤などが好調だった結果、売上高は前年を下回ったものの、増益となった。航空部品は、官需向けは好調だったが、民間航空機向けは低調に推移し売上高は前年を下回った。
ATGは穀物価格の下落等による市場の需要低迷が続き価格競争が激化する中、積極的な販売活動により販売量、売上高は想定どおりに推移し、売上高は255億円となった。なお、買収後の2016年7月から12月における営業損益は株式取得関連費用(販売費および一般管理費)を計上したことに加え、のれん等の償却もあり、21億円の営業損失となった。
2017年度の業績予想は売上高6,600億円(前年同期比10.7%増)、営業利益475億円(同12.2%増)、経常利益435億円(同11.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益300億円(同59.7%増)を計画している。なお、2017年12月期期末決算から従来の日本基準に替えてIFRS(国際財務報告基準)を適用する予定で、IFRS準拠の数値(試算)では売上高6,350億円、営業利益510億円となる。